落語協会(1)同調圧力はあるのかいないのかいどっちなんだい

前回の投稿に「(落語協会の芸人がパワハラや裁判などについてSNSにほとんど何も書かないのは)同調圧力があるからでは?」とのコメントをいただいた。貴重なご意見です。あざす。

結論から言うとそういうのはないと思います。

「師匠が白と言ったら白」。たしかにそういう世界ですが、事柄や関係性にもよりますから「あいつがそう言うならそうなんだな」って場合だってありますよ。けど、具体的にあげれば、修行中の者が「うちの師匠のところはこんな修行の方針でして、」などとペラペラしゃべるものではないでしょう。しゃべれなくて辛いって若手がいるのかなあ。

私は師匠が亡くなってるから書けただけです。で、その私に対して「あの野郎、いろいろ書きやがって」って雰囲気は今のところなくて。私が来たら急に会話が止まったり、そういうのはないですね。私が鈍感なだけだったりして。いや、ないはずです。皆さん、普通に世間話などしてくれてます。

もっとも私の投稿なぞ読んでる方は半分もいない、1割いるかどうか。仲間の芸人の動向(ブログの内容なども含め)を気にしてるって方は少ないです。一般のお勤めの方で同僚とSNSでつながってる人は少ないと思いますが、それと似てるようにも思います。

若手の話に戻しますと、普段接してても「言いたいことも言えない」みたいな息苦しさを感じたことはないですが、どうなんでしょう。…なかには、先輩を見て「俺は酔ってる時はSNSの投稿はしないぞ」と参考にしている若手はいるかもしれないですね。

あ、思い出した!落語協会の後輩が大震災のチャリティー落語会を宣伝してるSNSが回ってきたときに、その書き方に「亡くなった方や避難してる方を何だと思ってるんだろう?」と感じて電話して話をしようかと思ったけど、その人にはその人の考え方や表現の仕方があるし受け取り方もそれぞれだしお節介だよなと思って、それは電話も話もしてないです。そんな感じでお互いにあまり干渉しない方が多いと見てます。

また、いくつかの投稿の一部だけ読んだ方に誤解を与えてもいけないし、と言ってまとまったものを書くのは時間かかるし、ね。私のを読んでくださったある師匠から「よく書けてたね。まさにああいうことだよね」と声をかけていただきましたが、同時に「あそこまで時間と労力をかけられないよ」とおっしゃってました。これ、率直なところだろうと思います。どうにかこうにか文章にした私は大したものです(笑いと拍手が同時におこるところ)。私が今二つ目だったら、まだ経験も浅いし協会のことなどよくわからなくて、とくに何も発言していないかもです。そう考えると今の二つ目さんあたりも、同調圧力ってよりかは、「文にするのがたいへん」「よくわからない」、そんなところじゃないかと思うのですが。

いじめとかパワハラとかはやってる方には自覚はないのでしょうから、私の思い違いで同調圧力に苦しんでる人がいる可能性も0ではないでしょうけれど、今の落語協会に「俺たちと同じようなことを言え」「俺たちがしゃべらないことはしゃべるな」みたいなのって、少なくとも私は感じません。



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