見出し画像

【詩】金曜日の午後

金曜日の午後
それは 人々を解放する
明日は明後日と双子で休みだと 二つの心臓を持つキリストが
言ったから
 
いいえ 
微笑むのは 最後の瞬間
想像がつくる 夕刻の幻影
 
誰もが視線を日付変更線に向けて
いつもが違う音符に変えられて
足取りが影を消し
歌詞が始まる唇
 
兵服を脱いで 平伏しない心で
平服になって
滑らかな顔で
微風をこめかみに感じて
 
期待を乗せた機体は
トンネル効果で
突き破る日常のカーテン

楽園 のおとが 
打ち寄せる そこやあそこに
浮遊する
はしゃぎ声は 純真で
時の浜辺に 足跡と 砂の白

あそびと あそび
うたと うたい
わらいと わらい

うごいて はしって とんで はじけて 
そうかい ぜんかい じょうだん ゆうもあ
おどろき なみだ さけんで むちゅうで
どこまでも もっと もっと

色だって
音だって
形だって 自由だし
大きさも 深いから浅くまで
ぶつぶつが いっぱい少しでも
かまわない

がまんしなくても
ふれられる
明るい
まばたき 
息を吸って

爪先が
上りエスカレーターの終点
揺れる視線が
戻ってくる
 
プラットホームが目覚める警笛
写真のような 都市 の 時間

帰りましょう 
      それから
いきましょう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?