詩と少年

詩が好きです。料理を作るのも好きです。時々ケーキやクッキーを食べたくなって焼きます。好きばかりで毎日を過ごせたらいいなと思っています。

詩と少年

詩が好きです。料理を作るのも好きです。時々ケーキやクッキーを食べたくなって焼きます。好きばかりで毎日を過ごせたらいいなと思っています。

最近の記事

【詩】選挙

心臓の小窓の奥には 小さな鳥がいて チチッと鳴いて コツコツと胸を叩きます コツコツ コツコツ コツコツ すると僕は選挙に行かねばなりません 自分の今日の公約を果たすために それは嘘であってはいけない それは本当に誰がみても本当でなければならない 人のものを使って自分のためにではなく 自分のものを使って自分と世界の人のために この一瞬を この全体を 生きねばならないのです 言い訳は無用です 答えは今から始まり死ぬまで続くのです さあ

    • 【詩】揺れる

      テーブルの向こう側であなたの表情が足を揺らす時 わたしも揺れる 揺れる コーヒーの湯気が君の前の曖昧な空間を揺らす時 僕も揺れる 揺れる 帰りの電車が吊り革を等間隔で揺らす時 二人も揺れる 揺れる 別れて見上げた空で飛行機の爆音が闇を揺らす時 星も揺れる 揺れる シャワーの音が頭から足先まで揺らす時 僕も揺れる 揺れる 携帯の着信音がベッドを揺らす時 わたしも揺れる 揺れる 自分に素直でありたいと心が体を揺らす時 二人も揺れる 揺れる

      • 【詩】流れ星

        君の瞳に星が流れ 僕の心に落ち まばゆく輝いている ほんのひとときを 何億光年も愛して 生きてみたい

        • 【詩】雨

          雨が喧騒で滲んだ街を洗い流す 雨は周りを音だけにして 音が静寂を消し 負を等間隔に並べる 絵画のように単調な風景 単調とは短調でできていて 少しも綺麗でないのに 決して近づかない怖さと背中合わせだ さまざまに語るその場所が 一と終わりのあいだに間を作る 泡のように揺れて 透明な感情 そして歌が戻ってくる 雨のリズム 不躾で冷たくて  土足で輪を 街というカンバスに 刻印してゆく  無限に続く縁を描く円のサークルは 儚くてすぐ消えるが 誰も しばらくは忘れない 跳ねて静

          【詩】ちきゅう

          こんなに まだ うつくしい ちきゅうの なかで いきている ふりをしている だけ なんて かなしい もっと  じゅんすいで もっと  ちだらけで もっと  じゆうで もっと     ほんきで まだ うちゅうが あかるいうちに みにくさで ちっそく しないうちに じぶんたちの ひみつの ごほうびを  もらうためではなく このほしの ほんとうの こうふくを わかちあうために いのちのまぐまを  ちゅうしんから みらいまで ふきあげて みないか

          【詩】ちきゅう

          【詩】瞑想

          方位の上で瞑想してみる 真空の部屋の中では誰も歳を取らない 表情が一つなら問題ない 悲しみが存在しないから 鏡と人形が出会ったのはいつか 鏡が人形を見た時だ 人形は永遠の眠りに目覚める ウブドの森 雨は平行に渡る 沈着する想いが 昨日から瞬間に逃避する 鳥の叫びは空中に刻印され それは化石化された霧となり消える 透明なら幾重にも夜を重ねられる それは永遠のゼロであろう 体格の良い木立が雷鳴に打たれた時 光の柱になって歓喜した 彼は素手で人生を生きたのだ 今など存

          【詩】瞑想

          【詩】コップと水

          あなたに愛された時 私は女になった 光の芽が開く  コップの一輪挿しのバラから 光は乱反射して  水面をくるくる回った それは 音でも反響でもない 私は自分を取り戻したのだ あなたに愛された時 取り戻した 氷河期に埋もれた 私の魂は  沈黙を内包したままカオスの状態で 眠り続けていた 唇が動くだけで 何も見ないまま 聞こえるのも忘れて だから しゃべることもできなかった できなかった 何も感じないこと が どれほど苦しいか 闇の波に浮かぶ心が行き場を求めて彷徨い 方

          【詩】コップと水

          【詩】アリと砂

          アリの触角は 砂をゆらす  一滴のじかんが背中をながれて 笑ったような酸っぱさを 音に変えるほどのあかるい白 人が急ぐ直角の道から 切り取られたスナップショットが積み重なって一枚の空になる頃 らくがきの仕方教えますという 空から舞い上がるスカートのビラは透明で どこにも落ちずに 戦わずに 見えない両腕を伸ばして両足を組んでシナを作り 写真写りの良い角度を探す やはりアリは見ていた 信じていたのだ 硬質な都会の表情のどこかに等身大の間が流れているから そこがステージになると

          【詩】アリと砂

          【歌】秋雀

          布団干し   光啄む 雀らの 影揺れ踊る 秋晴れの朝

          【歌】秋雀

          【句】秋雀

          布団打つ 雀の影の 跳ねる秋

          【句】秋雀

          【詩】湖

          白鳥が眠る湖は 透明をこぼさないよう ゆれる 風は午後の方向から落ちてきて 悪戯する 子供が微笑んでいるように 見える 情景はカンヴァスに写し取られ 絵描き人は自らの姿も描く 彼は服を脱いで水中に 誰もその姿を知らない 目撃者はカンバスに残された小さな飛沫の音 村人は 湖に神を信じて 祈る 湖は  時雨の歌を 奏でる それは 韻律となり 胸の湖をゆらす

          【詩】ぼくらは はたらかない

          ぼくらは はたらかない もし ことばを 信じないなら ぼくは はたらかない せかいは ことばで できている から でも 信じたい だから だまされた ふりをして 働く しゃかいの 役に 立とうとする そうやって ぼくらで あることを 放棄する でも ぼくらのなかの こどもが それを いつまでも ゆるさない こどもは 蜂起して ぼくらに びょうきの ふりをさせる ぼくらは びょういんで びょうきの ひょうほんのひとつに なって しゃかいの ピンで とめられる こどもは

          【詩】ぼくらは はたらかない

          【詩】遠足

          どんなに小さくても 光っている  遠い空の ひめごと ぽたりぽたり ざわめき を 撒き散らして 浮かんでいる 雲 は き い ろ で 何年も 隔たった  壁のように 動かない 意地悪は 言葉から  不吉な 啓示が  母の唇を 震わせて あっちゃん 今日は 遠足 ち ゅ う し だって わたしは 窓が 忍びやかに 斜めに ゆ れ る のを み あげる 視界は 不自由で きっとそれは 涙のせい (きのう は 晴れてたのに) わたしは 探し回る 明るい場所を しゃが

          【詩】遠足

          【詩】蒼茫(SOUBOU)

          S そんなことを考えながら どんなことか は これから始まるのだという予感をポケットに突っ込んで 改札を出て  昇りエスカレーターで運ばれる多くの瞳を横目で見ながら 階段を降り 動く歩道に乗ってそれが途切れた途端に 巨大なドームのような天井に覆われた広い構内の左手に 銀行や本屋さんや喫茶店の入口が続いて 右手には デパートのショーウインドウの中で からくり仕掛けの人形が微笑んで  それは僕の想像だと 多分 小さなマイクロチップがどこかに入っているけれど その人形はちょっと

          【詩】蒼茫(SOUBOU)

          【詩】イット

                Poemな  と き を 着込んで こ う え ん のべンチで ね こ ろ んで イット を かん じている なら       白昼  に か げ の夢の と   て も ea sy なじかんの あ い だ をぺ ディキュアない ろ が ランデヴーするなら きこ えて いる のは しず んだ おも さの そら 手のひらしかない  変えることも 帰ることも できない イ  ット  を  かん じ て いる なら  しょうめつ する ハレーションの Exhib

          【詩】イット

          【詩】Love Resonance

          あなたは わたしに  言葉のバスタオルを投げる          Liberate     Liberate     Liberate     Liberate                                                                          わたしはそれで わたしを拭って                                                                      

          【詩】Love Resonance