2021年のセ・リーグを簡単に振り返る - 後半 -

今回は以下の記事の続きとなります。
2021年のセ・リーグを簡単に振り返る - 前半 -


8月:巨人が首位浮上、広島が横浜と同率最下位

8月29日に、最大8ゲーム差離れていた巨人が阪神を抜き、首位に浮上した。同時に阪神は一気に3位へと陥落し、ヤクルトが2位に浮上する等、非常に均衡した戦いが続いていた。
ただ8月20日に電撃移籍した中田翔が絶不調であり、巨人の勢いにも歯止めがかかってしまうこととなった。8月中での先発投手陣の防御率は4.42であり、先発陣崩壊が始まりつつあったようである。
7、8月度の月間MVPは12試合で9セーブ、防御率0.00、被安打2と絶対的守護神としての働きを見せた巨人ビエイラ、打率.333、9本塁打、27打点の好成績を残し、東京オリンピックでも4番を打っていた広島鈴木が獲得することとなった。また、ビエイラは5月3日〜9月1日にかけて32試合連続無失点を達成し、外国人最長記録となっている。
参考:巨人の後半戦急失速、阪神「ほぼ優勝」レベルの躍進、ヤクルト日本一の決定的要因とは《成績で見る勝因敗因/セAクラス》

9月:ヤクルト大型連勝、巨人が脱落

巨人は菅野、山口、戸郷、高橋、メルセデスを中心とした中5日ローテとすることで、ラストスパートを図ろうとしていた。これは前半戦に先発投手陣が少ない球数で降りて、その後にマシンガン継投を実施していたことを踏まえて、登板間隔を詰めることが目的であったという。
一方、ヤクルトは9月14日〜9月28日にかけて、9勝4分けと非常に好成績を残し、ラストスパートをかけていた。中10日ローテで好投を続ける若手の奥川だけでなく、田口を救援に転向させたり、4試合連続無失点試合を達成する等、投手陣の踏ん張りもあった。
阪神は新人佐藤が8月21日〜10月5日まで59打席連続無安打を記録する等、チームとしても状態を崩しており、ヤクルトを追いかける形となってしまっていた。
9月度の月間MVPは4試合で3勝、防御率0.93と好成績を残した広島床田、6試合連続本塁打に加えて、打率.381、13本塁打、22打点の広島鈴木(2ヶ月連続)が受賞し、広島が投打ダブル受賞を記録することとなった。広島の選手が受賞していることから分かるように、ここから巨人と広島の差が小さくなっていくこととなる。

参考:巨人「中5日ローテーション」は失敗なのか? 原辰徳監督の信念「誰かが成功させれば、それがスタンダードに」

10、11月:ヤクルトと阪神の首位争い、
巨人と広島の3位争い

阪神はロハス、佐藤、糸原等が復調し、梅野の代わりにスタメン起用された坂本や高橋、伊藤ら投手陣の頑張りにより、5連勝等で貯金を7つ作り、近本や大山の怪我があったもののヤクルトに猛追する勢いを見せ、10月23日にはゲーム差0とすることとなった。
一方、ヤクルトも7連勝を達成する等、好調を維持し続けることで何とか首位をキープし続けることに成功し、2015年以来のセ・リーグ1位を勝ち取ることとなった。
10、11月で巨人は借金7、広島は貯金6と2チームのゲーム差が急接近し、最大14.5ゲーム差が最終的に2ゲーム差まで近づくこととなった。巨人の投手陣崩壊だけでなく、広島の鈴木誠也を中心とした爆発的なブーストもあり、白熱とした3位争いが繰り広げらる形となっていたと思われる。
10、11月度の月間MVPは優勝争いの中で3勝、防御率0.98、15奪三振で新人でありながら10勝を挙げた阪神伊藤、打率.452、33安打、11二塁打を放ち、5打席連続二塁打のNPB記録を更新する等、年間通してもハイレベルの打撃成績を残した新人の横浜牧が受賞することとなった。ルーキーの投打ダブル受賞は史上初であり、今年はルーキーが非常に活躍したシーズンであることが顕著に洗われる結果となっていた。

CS、日本シリーズ:ヤクルトが日本一

今回は割愛するが、ヤクルトが投打でシーズン通りの強さを見せた。
特に奥川や高橋の2投手が活躍する等、若手の躍進が日本シリーズでも見ることが出来た。個人的にだが、青木選手がヤクルトで日本一を経験できたことは非常に嬉しく思う。

終わりに

パ・リーグもやろうかと思っていたが、稼働も大変なので、図だけ添付して終わりとしようかと思っています。

2021年パ・リーグの勝率
2021年パ・リーグの貯金数


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