見出し画像

これがインドか。。。変態すぎるパーカッショニスト、Trilok Gurtu

Zildjain Day 1993 in London 繋がりで、Dennis Chambers , Simon Phillips に引き続き、今回はこちらの変態打楽器奏者(これ以上ない最大級の誉め言葉)を紹介する。

 

Trilok Gurtu


Dennis の回、Simon の回でも紹介した、Zildjian Day in London 1993 の動画。2番手に登場した Tirloc。


当時の日本のドラム専門誌では主にパーカッショニストの口からそのインパクトのある存在を語られており、しばしば「バスドラム無しのハイハットだけのドラムセットを床に座ったまま叩く人」という文で紹介されていた。

バスドラムパート部分を低音の利くタムで手で代用して演奏するというスタイル。それだけだったら誰でも思いつきそうな発想のような気がしたのでそんなにそんなに大騒ぎしなくていいのではと思っていたが、あまりにも「変態」という接頭辞を付けて紹介されていたので、よっぽど変態なのだろうと思った。


しかし、Trilok の演奏がビデオ作品化されているものはあまりない。世界的パーカッショニストであり、主にジャズ・フュージョン界の巨匠たち(代表的なのは John Mclaughlin)との共演を中心に、すばらしく上質なプレイを残しているのだが、その演奏スタイル上、ジャズのメインストリームからは外れた演奏になることが多いので、ただでさえニッチなジャズ・フュージョン界の中でもさらにニッチな存在となり、商業作品として動画を販売するのは難しかったのかもしれない。


そんなわけで、Zildjian Day 1993 のビデオは、数少ない Trilok の映像作品であり、僕にとっては Dennis Chambers , Simon Phillips , Trilok Gurtu と注目ドラマーが3名そろい踏みのお得ビデオだった。

(もうひとり、Gregg Bissonette も参加しているのだが、残念ながら好みの演奏スタイルではなかったため、僕の中では存在が霞んでしまった・・・ごめんね、Greggさん。もちろん、Gregg もスーパーなドラマーであることには変わりない。)



そして、楽しみに再生した Trilok のソロ。



『ごぉ~~@@@~~@@@~~@@@~~@@@~~ん』



いきなりやられた。



未だにこの楽器がなんという名前なのか知らないのだけど(知っている人いたら教えてください)、30cmくらいのミニ銅鑼?を一発鳴らしてマイクに近づけたり遠ざけたりしてうねりを作り出し、いきなり僕の耳は Trilok ワールドに引き込まれる。


「なにこれ???」


と思ったのもつかの間、



【水の中にそのままジャボン】



なんだってーーーーーーーーーーー!!!!!!



水の中に入れる深さを変えることによって、ミニ銅鑼のピッチをコントロールしていく。


そして、





「ぼーーん・・・ぼーーん・・・ぼーーん・・・」(0:38~)





「からからからからから・・・・・!!!!」(0:47~)





「こぉ⤵ぉ↑ぉ⤵ぉ↑ぉ⤵ぉ↑ぉ⤵ぉ↑ん・・・」(0:50~)





・・・。




自分の中で「パーカッション、こうあるべき」がガラガラと崩れる音がした。



こんな自由な発想が存在するなんて・・・

僕はシンバルと一緒にお風呂に入ったこともあるが、こんな奏法は思いつかなかった。


その後も、鈴を水にジャバジャバと浸けたり、下からフットペダルで叩くことのできるコンガ状の両面太鼓を叩いたり、まーーーー聴いたことの無いサウンドを連発。浮遊感のある音がめちゃめちゃ気持ちいい。


そして、3:58あたりから、「なんだこりゃっ!?!?」というサウンドが飛び出す。左手からなんか謎の「どぅ⤴ん どぅ⤴ん」っていう低音が出ているぞ。

これが、世界中の数ある打楽器の中でも最高峰の難易度を誇るインドの太鼓「タブラバヤ」だったのである。サウンドはどこかで聴いたことのある音だったが、こんな楽器だったとは知らなかった。

(そもそも当時はタブラバヤという楽器の名前も知らなかったし、Trilok がインド人だということも知らなかった。世界的名声のあるドラマーはみんな欧米人だと思っていた(←アホ))


タブラバヤは2つの太鼓のセットで、右利きの場合、右手で叩く高音の太鼓がタブラ(またはダヤ)、左手で叩く低音の太鼓がバヤという。

当時は、このバヤからどうしてこんなアフリカのトーキングドラムのような音程を上下自在に操れるのか不思議でならなかった。。。主に人差し指または中指で皮を突くようにして叩き、手の平の付け根の部分で皮のテンションをコントロールすることでピッチを変える楽器なのだが、当時の僕にはそれがさっぱりわからず、「指で掻っちゃいているのかな?」とか「真ん中の黒い部分を引っ張っているのかな?」とか謎な想像をしていた。



そして、4:52で初めてダヤの音。



美しい・・・。



こんな鐘の音のような音色の太鼓があるのかとびっくりした。




そして、ついに最大の衝撃の時間・・・(6:03~)




「ダゲナ ダテテ ダゲナ ダテテ ダゲナ ゲナタ ナケタ ディゲナ ナーー ダテテ ダゲナ ダテテ ゲデテ ナガナッッ!!!!!」




!?



!?!?!?



!?!?!?!?!?!?!?!?!?



な、



なんだいまの!????????!!!!!!!!!!!




そこから始まる怒涛のタブラソロ。



 

( ゚д゚)




( ゚д゚)




  ( ゚д゚ )




( ゚д゚)




(;゚Д゚)




((;゚Д゚))




((((;゚Д゚))))




(((((((((((((;゚Д゚)))))))))))))




  ( ゚д゚ )




と思わず、インターネット黎明期のAAを用いてしまうほどの衝撃を受けたのだ。

僕がプロフィール画像でタブラバヤを抱えているのは、Trilok の影響をタブラバヤを始めたからである。


では今日はこの辺で、ダディダゲディナゲナ。



【ワイパー・イトウ関連リンク】

■Facebook

https://www.facebook.com/akira.ito.3154

■Twitter

https://twitter.com/WILDquestAI

■『お仕事、承ります』のページ(ペライチ)

https://peraichi.com/landing_pages/view/wiperito

■コミュニティライブ配信アプリ「LIVE812」(※ほぼ毎日20時30分よりタロット占い配信中。)

https://app.adjust.com/ythv4li?campaign=wiperito11_BL

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?