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凍結防止剤を考える

寒さも厳しく、こちらは寒波の影響を受けてます。さすがに今日みたい日は、安全な自転車走行は厳しいかと思います。

先日、こんな事がありました。
私は実家へ帰るため、片道20分程かけて高速道路を走りました。下車して驚いたことに、車のボディのあちらこちらが真っ白に汚れており、凍結防止剤と見られるものが付着してました。もちろん、路面の凍結防止処置として散布することは知っていました。車体に付着するのは当然の事として受け入れてましたが、帰路の際、高速道路の路面が真っ白とまで言わないですが凍結防止剤が散布されたと思われる状況がはっきりとわかるほど白く変色していました。
なんとなく、自転車の雪道を改善する為に凍結防止剤が必要なものである、と短絡的に考えていましたが同時に、

「これ、環境とか大丈夫?」

と思うようになりました。
ちょっと気になり始めたら調べたくなる性分で、2020年の報告に興味深いものがありましたのでシェアします。

以下、引用
積雪寒冷地のある市では路面凍結防止のために、塩化ナトリウムを主成分とする凍結防止剤が大量に散布されている。散布された塩類は除雪された雪とともに、雪堆積場へと集められ、春になると融けて近隣の河川に流れ込む可能性がある。しかしながら、雪堆積場からの融雪水中の塩類の含有量や河川水質、生物への影響はほとんど明らかになっておらず、その実態把握が求められている。調査の結果、融雪初期において、雪堆積場からの融雪水中のNa +濃度とCl +濃度が河川水の2~9倍と極めて高くなる傾向が見られたら。
生物については、底生動物の一部では雪堆積場の負の影響が認められ、トビケラ目の個体数と代表的な水生昆虫3目(カゲロウ目、カワゲラ目、ならびにトビケラ目)の総個体数はコントロール区よりインパクト区で低い傾向が認められた。

積雪寒冷地における河川生態系の保全のためには、融雪開始時期の河川水質の急激な変化を抑える事が重要である。

知りませんでした。
凍結路面を解消する為に凍結防止剤が散布されるわけですけど、環境への影響が潜んでいたとは知りませんでした。
そう考えると、勝手な仮説ですが(釣りが趣味)サクラマスの幼魚の栄養となる餌に影響がないとは言えないのではないかと思う。翻ってサクラマスの生態においても同様に何か影響があるのではないか?とすら想像します。論文の中では、融雪水の放出のやり方を考えるべきと述べていた。

話が飛躍しました。
私たちの勝手な都合の為に(路面凍結防止の為に)凍結防止剤を乱用することは、自然環境に何かしらの影響が潜んでる可能性があると知りました。

参考資料
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ece/22/2/22_133/_pdf/-char/ja

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