芦田愛菜になれなかった子供たち

 小学校の頃、お昼休みにダンスをすることが流行りました。はじまりは3組のダンスが上手い子がリーダーとなって踊りだし、なんやかんやあって1組や2組も真似するようになり、ほぼクラス対抗のような状態になっていました。私もアイドルを目指しておりましたので、そのサークルに参加していました。
 当時私が小2、その頃にはもう芦田愛菜ちゃんは大人だらけの現場でマルマルモリモリ踊ってテレビで大スターでした。年下の子が活躍していることに、その時は現実味がなさすぎて気が付かなくて嫉妬をすることはなかったように思います。大きくなれば、私も目立つ所で活躍できる。そう信じてたとも言えます。
 そしてやっぱり現実は甘くなかったので、アイドルになる夢なんてとうに忘れて目立てればいいやと承認欲求を拗らせていきました。でもこれといって美人なわけでもなし、取り柄もなし、コミュ力もなし。そんな中、芦田愛菜ちゃんが某天才中学に合格したとニュースになりました。美人で、頭が良くって、努力が出来て自立している愛菜ちゃん。神は残酷であるとはっきり思いました。
 ここ最近、天才キッズが多すぎる気がします。
『10代の〜』なんてザラで、メダル取ったり将棋のタイトル取ったり既にアーティスト扱いされたり。もちろん、その方々は若いうちに努力や挑戦をし多数の犠牲を払う勇気をもった上で、その成功があるのでしょう。私はそんなことはできませんでしたが、中には努力、挑戦、勇気をもった上でも消えていった人達もいるのではないでしょうか。
 ああ、羨ましきカリスマ性。そもそもCM女王の芦田愛菜ちゃんと赤点女王の自分を比べることが馬鹿げているとも思いますが…。

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