退屈で平凡になってしまったF1

未来は現在になり過去になる。この過程の中で未来にわくわくしていたのに現実にそれが実施されると現実を見て様々な問題が露呈する事になりがっかりする事も多い。現実にF1で起こっている事もそんな感じがする。

2022年から始まったグランドエフェクト規定はこれまで主に車体上面で行っていたダウンフォースを車体下面で行う事を趣旨とする。これによって後続車への空気の乱れを最小限にし追い越しや接近戦のバトルを増やそうというエンターテイメント側からの要請でもある。

近年車体上面の前後のウイングに限らず、バージボードを始め様々な空力付加物が取り付けられている。その為、後続車への乱気流が酷く、接近する事が難しくなり、コース上のバトルが見られなくなっている。順位が変わるのはタイヤ交換のピットイン時位になりレースが単調になってつまらないという評価だ。

コース上の追い越しはDRSもありそれなりに存在するが、DRSはすぐにDRSトレインを生み、何台もDRS車が続くと結局抜けなくなる。そんなこんなで今のF1もグラウンドエフェクトで明るい未来とか言っていた頃とは裏腹にフェルスタッペンの独走もあり超つまらない展開になってしまった。

そもそもF1の前回のグランドエフェクトの設計経験があるのはレッドブルのエイドリアン・ニューウェイだけであり37年以上も前の事である。そういう経験の差が如実に出てしまったのが今の現状ではないのか。これは余りにも不公平である。エイドリアン・ニューウェイは禁止するしかない。

それかエイドリアン・ニューウェイはF1公式のリファレンスにするかして個別のチームに関わることを禁止する位にしないとダメである。

大体、2022年のレギュレーションは変え過ぎだった。グラウンドエフェクトと共にホイールも13インチから18インチになったし。前輪のタイヤカバーも視界の問題を引き起こしている。せっかくグランドエフェクトになっても前後のウイングは残ったままだ。

だから一見すると余り変わったように見えない。全体的曲率が多用され丸っぽくなったなと感じる位だ。

どうせなら前後のウイングを廃しF1カーの新しい未来を見せてくれる方が良かった。事実前回のグランドエフェクト時代はフロンウイングが存在しないかあっても飾り程度だった時があった。

F1公式からはリアウイング無いと空気を上にはね上げられないので後続車への乱気流が大きくなるという事で残すことになったらしい。そんな事より新しいデザインで新しい可能性を追求してもらった方が100倍は魅力的だった。

ホイールもいきなり18インチはでかくし過ぎ、せめて16インチ位にしておくべきでこれも重量増につながって速さを追求するF1にあるまじき行為。前輪のフェンダーみたいなものも要らない。タイヤなんて一番のドラッグなのにできるだけ小さく薄くするのがエネルギーを無駄遣いしない方法なのに環境問題も見掛け倒しだ。

兎に角、もっと軽く小さくするべきで、750㎏以下にはしてもらいたい。欲を言えば700㎏以下だ。前後のウイングが無ければかなりの重量を減らせるに違いない。

2026年から始まるPU規定もエンジン出力は下げてバッテリー力を上げるとなっているが排気量はそのままとか理解できない。現状1.6Lなら1.3L位が妥当ではないのか?1.3Lだとしょぼく感じるのか。1.3だとV6が維持できないから、直4エンジンを嫌ったから、メルセデスに忖度したからとか色々考えてしまう。

前後のウイングを廃すると、全くF1の見た目が変わるのでこれはデザイナーの挑戦が高まると思うのでぜひ実現して欲しい。WECではプジョーが超かっこいいリアウイングレスの車を実現させているので出来ない筈がないのだ。

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