コロナに関する情報収集

連日世間を賑わせているコロナウイルス。Twitterでは感染症研究所と岡田晴恵氏の関係などで賑わっていますが、気になった点を何点か。あくまでも情報収集やメディアリテラシーの観点からの考察です。

岡田晴恵氏が感染症研究所OBがデータ独り占めしたいから。。。という発言をした。それを感染症研究所が否定した。という文脈が多く見受けられます。また、岡田氏は医師ではないから信用ならんという話も見受けられます。それぞれについて私の集めた情報から見解を書きます。

3月1日に出された「新型コロナウイルス感染症の積極的疫学家調査に関する報道の事実誤認について」を読む限り岡田氏の疑惑を否定するには至っていないと思います。主に北海道における積極的疫学検査の際の報道に関して否定はできていますが、最後の報道に携わる皆様へのお願いで否定されているのは「実態を見えなくするために検査拡大を拒んでいる」「検査件数を抑えることで感染者数を少なく見せようとしている」ということで、OBの見解や圧力については言及していません。OBの圧力を否定したいのであれば本研究所はOBの圧力などに関係なく獨立して調査研究を行っています。と書くくらいでも良いと思いますが、流石に求めすぎでしょうか。ちなみに文末にある「本書の役割をよくご理解いただき」という部分をクローズアップして国立感染症研究所の業務を見てみると(3)感染症のサーベイランス業務と感染症情報の収集・解析・還元と提供の中で「感染症の流行や集団発生時においては、その疫学調査、並びに外国の感染症情報機関と情報交換を行う」とあります。疫学調査という観点からすれば、検査する場所を増やすと統括するのが大変になるから検査数を絞るというのは理にかなっているでしょう。

次に岡田晴恵氏は医者では無いということについてですが、これは事実です。医師免許はありませんが、公衆衛生や感染症に関してはかなりの論文を書かれており、博士号も持っているので、専門家と言えると思います。医師では無いので、治療法についてはとやかく言えません。だからこそ、感染拡大防止という公衆衛生の観点で様々な発言をされているのかと思います。統計学的に言っている。という苦言も見られましたが、そもそも統計学の発達は公衆衛生や感染症と密接な関係を持っているので、統計学的に語るのはもっともだと思います。逆にいうと、それらの説明を理解できるだけの能力が無いと、誤った捉え方をしかねないということです。これはマスコミも誤った捉え方を流すことがあるので要注意です。大事なのは言葉の定義を確認して分母と分子を見た上で判断することだと思います。


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