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両想いは好き同士のことだけど、好き同士が”両想い”とは限らない時、私は私を肯定できたのかもしれない。

今日、と言ってももう日付は変わって昨日になってしまったけれど。
私は一瞬だけ、自分が『いちばんすきな花』第10話の夜々ちゃんと自分が重なった気がした。

世間一般的に言う「両想い」とは、互いに恋愛感情の「好き」を持つ者同士、という認知だと思う。
でも、「好き」は恋愛感情だけじゃない。常日頃から強く思っていたけど、それを強く確信できた。

”恋愛”という言葉で恋と愛は一括りにされがちだけど、恋と愛は全くの別物で、恋は儚く脆いけど、愛は目に見える形以上のバリエーションがあると思う。一種の絆、強いつながり、のような。仮に恋愛関係にならなかった(なれなかった)としても、それまで友達として大切に過ごしてきた時間があったら、それはまた、恋愛とは別の愛の形に変化するのかもしれない。

私が好きになった人は、私が思っていたよりもずっと優しくて、ずっと誠実な人だった。すき花の椿さんみたいな人がいたらいいのになあ、なんて最近は思ったりしたこともあったけど、椿さんに近い人は、案外私のすぐそばにいた。恋人にはなれなかったけど。(まあ夜々ちゃんも振られてるから同じようなものか。笑)

私はずっと、恋人というより人生を一緒に戦っていける戦友みたいな人が居てくれたらいいと言い続けてきたが、今日、私が生きてる中でずっと欲していたものが、もしかしたら手に入ったのかもしれない。関係性が途切れるわけではなく、これからもずっと続いていくとわかったから。

恋愛感情という、言い換えれば「どちらかというと性的魅力を多めに感じる好き」が無くたって、誰かを大切に想うことはできるし、その「好き」に優劣なんて無いし、付けてはいけない。当人同士だけが分かり合える関係性であったら、何だっていい。外野は黙ってろ。

この淡い恋心は一つの思い出として、心の箱に大切にしまっておこう。もしかしたら、いつの日か、またそれを取り出す日が来るかもしれないし、来ないかもしれない。恋人ってパッケージだけが愛の形じゃない。今日は失恋した日だけれど、同時に私がずっと願っていた関係性が手に入って、見失っていたとても大切なことに気が付けて、自分を肯定できた日。それだけで十分良い思い出だ。

世の中にはやたらめったら恋愛の話ばかりしてくる人がたまにいるけれど、これからは「恋人いないの?好きな人いないの?」って聞かれても、胸を張って言える。

「恋人はいません。でも、大切な人はいます。それだけで私は充分です」と。




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