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ベトナム縦断記。その2(ノイバイ空港〜ハノイ市街)〜配車アプリと不意のニケツ

空港から市街地まで、車で30~40分くらいかかる。ホテルへのタクシーを手配しなければならないのだが、空港に停まっているタクシーのほとんどはぼったくりだ。平気で相場の倍近い値段をふっかけてくる(ぼったくりタクシーを利用した話は後日改めて書きたいと思う)。

一昔前であればメーターを使うようにコミュニケーションを取らなければならなかったようだが、今ではスマホアプリで配車することができる。ぼくはGrabというアプリを利用した。(タイでも使うことができる)

ホテル周辺でタクシーから降りたものの、なかなか建物が見つからない。6〜7階建てのビルが立ち並ぶ路地には目印になるような看板も出ていなかった。半径20mくらいをウロウロしていると、駐輪場のようなところから見かねた警備員のおじさんが出てきて、ホテルを案内してくれた。そこそこ途方に暮れていたので、思わず握手をしてしまった。普段のぼくは、決して誰かの手を取るような人間ではない。

ホテルは、高級マンションのような佇まいでこじんまりとした建物だった。外から見るだけではホテルとわかるはずがない。部屋に入って気づいたが、グレードの高い住宅を居抜いたようなホテルだった。

東南アジア訛りの英語を話すホテルマンから鍵を受け取った時点で、時刻は16時半。荷物を置いてから、ハノイの中心街・ホアンキム湖地域に出かけることにした。

タクシーを呼ぼうとすると、ドライバーから連絡が来た。どうやらこの時間帯は渋滞がすごいので、車で移動するのは難しいという。続けて、バイクタクシーを手配した方がいいと思うとのこと。なんて人のいいドライバーだろうか。

改めて、同じアプリでバイクを呼んだ。ぼくは日本でもバイクに乗ったことがない。大渋滞の市街地をバイクで走ることに不安を覚えつつ、やや大きめのバイクの後部にまたがる。

そういえば後ろに乗った時、どうやって体を安定させればいいんだろうか?ドラマなんかでは、後ろに乗った女の子が腰に手を回してなんてシーンがある。それを僕がやってもいいんだろうか。
そもそも、あそこに手をやったらくすぐったいんじゃなかろうか。何かの拍子に手の動きで、ライダーがハンドルを切ってしまったら大惨事だ。
となると、肩だろうか。でも大の大人が前ならえみたいなポーズを取るのも馬鹿らしい。しかも肩に手を置くと、ライダーの腕の可動域が狭くなりそうだ。細かなハンドリングができなくなるのも心配。

結局、バイクの後ろを両手で掴むことにした。腕には力が入りまくっている。通りに出ると、横乗りをしている人がいた。怖すぎるだろ。

初めてのツーリングを楽しむ余裕もなく、狭い通りを抜けると、荘厳なハノイ大聖堂が姿をあらわした。

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