見出し画像

病気に共通した「仕組み」をイメージできるようになろう②

前回の記事で、

「各システム(系)の機能がうまくいかなくなった場合を○○不全と呼ぶ。」

そして、その○○不全という呼び方をする際、「原因は何でも良い」

というニュアンスをお伝えできたかと思います。

今日は、そもそもの「病気の仕組み」をどう理解すると頭が整理されやすいか?について話したいと思います。

細胞が傷害されるパターンを知っておく

たしかに病気は死ぬほどたくさんの種類があります。

ですが、細胞傷害が起こる「パターン」で大きく分ければ、両手で足りるくらいのパターンに分けられます。

まず、原則として全身は細胞でできています。

それらの細胞が何らかの形で破壊されたり機能不全に陥ると、病気になります。

その「細胞傷害」が起こるパターンはざっくり、こんな感じに分けられます(今、いきなり覚える必要はありません!これからちょっとずつ、ざっくり解説していきますよ!)

パターン①:物理的・化学的に障害される
  ケガとか、薬品工場での事故など。

パターン②:血流が途絶して障害される
有名な病気で怖い病気はだいたいこれです。

パターン③:「炎症」という生体特有の仕組みで障害される
「○○炎」というのはよく聞きますよね?

パターン④:「人体のキャパを超えた過剰な栄養や代謝産物」が溜まって障害される
生活習慣病とかです。

パターン⑤:「遺伝子」のコピーエラーで、細胞が本来の役割を果たせなくなる
ざっくり、生まれつきの病気(先天性疾患)をイメージしてください。

パターン⑥:「遺伝子」のコピーエラーで「がん」が生まれ、それにより蝕まれる
「がん」はもともと自分の細胞から生まれています。
長寿時代のメインの病気になってますね。

パターン⑦:様々なバリアをくぐり抜けてきた微生物に蝕まれる
感染症です。人類は感染症をかなり克服してきましたが、未だに新しい敵が現れますね、、、

パターン⑧:本来、自分をまもるはずの免疫系が「暴走」して味方に襲い掛かる
自己免疫疾患と呼ばれる病気です。必ずしも「超」珍しい病気ではありません。

※ 厳密には、複雑な人体において、ある一つの病気が「この中のどれか一つのパターンに完全に当てはまる」ということはありませんが、「病気を理解する知識」としてパターン分けをしておくと「理解が楽」になります。人間は整理されていない知識を役立てることができませんから、、、

病気のパターン①物理的・化学的に細胞を壊してしまう

わかりやすい例は、「物理的」に細胞が壊れるパターンですね。想像したくはありませんが、自動車事故、バイク事故なんかでは、生存に必要な細胞がダイレクトに障害されることだってありえます。

また、化学物質による障害もわかりやすいでしょう。化学の実験をしていて、うっかり「塩酸」や「硫酸」を皮膚にかけてしまったり、目に入ってしまったら、その部分の細胞が壊死に陥ります。

では、次回からパターン②以降を順次解説していきますよ!

次回の血流障害は結構大事なのでじっくり説明します!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?