カンティーナ・ジャルディーノ (2019.06.02)
WINE MARKET PARTYさんの有料試飲イベントでカンティーナ・ジャルディーノ(Cantina Giardino)を7種類試飲してきた。
このワイナリーは、昔よく読んでいた雑誌ワイナートのカンパーニア特集で知って以来、ずっと注目してきた。直観的に面白そうなワインを造るなぁ~と思ったのだ。最近生産者が来日し、どこかでメーカーズディナーも開催されたようだ。
WINE MARKET PARTYは時々利用するが、生産者来日イベントの時は人で溢れる店内も、この日は生産者が来ないからか空いていた。だからか、とある有名な方が来店していることにすぐ気が付いた。
彼は同じ大学・学部の先輩で、直接面識はないが十数年前はキャンパスで良く見かけたものだ。数年前に女性問題で世間から大分叩かれたと記憶しているが、元気そうだった。ワインも好きなんだなぁ。
さて、カウンターで予約した者である旨を伝え参加費を払うと、ワインが続々と運ばれてきた。具体的なラインナップは以下の通り。
① Vino Rosso Frizzante 2014
② Paski 2016
③ T'arara' 2012
④ Le Fole 2014
⑤ Nude 2008
⑥ Clown Oenologue 2012
⑦ Drogone 2011 (1500mL)
②と③が白(オレンジ)ワインだ。②は以前ここでも取り上げたのと同じワインだ。所謂自然派の造りをしている生産者だが、私が飲んだ2本ではボトル差は無かったように思われる。
③はグレコだが、揮発酸高すぎてリリースを躊躇していたものらしい。いまでも十分に酸が強いが、ボディや旨味も強く、全体的に硬質だが上手くまとまっている。因みに、今日は出てないが、Gaia というフィアーノもある。
④~⑦は全てアリアニコの赤ワインで、中でも今回一番楽しみにしていたのが⑥だ。何よりエチケットがアルチンボルドの絵画みたいで面白い。だがしかし、たくあん臭(DMTS, DiMethyl TriSulfide)が半端なかった。グラスをぐるんぐるん回したが、どうにもならなかった。元々こういう造りなのか、保存状態が良くなかったのかは定かではないが、期待していただけに完璧な状態のものを飲みたかった。
気を取り直して、この中で一番美味だったのは⑤だ。このワイナリーのトップキュベらしいが、10年以上綺麗に熟成し、ざくろやイチジクの風味が心地い。今日飲んだワインの中で、唯一上品だと感じた逸品だ。
そして全体のNo.1は①だ。これもアリアニコの赤ワインだが、微発泡で仕上げられた珍しい一品だ。アリアニコを1ヶ月間醸し発酵し、冷凍保存しておいたアリアニコのマストを加えボトリング、瓶内2次発酵したワインだ。
バルバカルロをはじめ、私は元々こういったスタイルのワインが好きなのだが、梅やラズベリーの爽やかな香りとキビキビした泡が絶妙にマッチしており、誰もが手に取りたくなるワインではなかろうか。
最後に、今日学んだことはアリアニコの苦味だ。タンニンが多い品種と言われているが、程度の差はあれ、共通して後味に確かな苦味を感じた。渋味(収斂性)ではなく、苦味。作り手によっても全然違うのだろうが、良い勉強になった。
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