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なぜ「メタバースx女性のセカンドキャリア構築」なのか?

体験していないものは語れない

今回の研究の目的は、「実際にメタバースやAIを利用したセカンドキャリア構築が、どうやったら可能になるのか」というものです。
現在、私が世話人を務めているWomen’sMetaverse Networkというコミュニティでは、メタバースに関する情報を共有したり、プラットフォームの体験会を不定期に実施したり、Vroidを制作してみたり、様々な角度から「とにかくメタバースに触れてみる」ことを重視してきました。それは、メタバースを語る大人の中で、実際にメタバースに日常的に触れている人は多くない、ということに気づいたからでもあります。
実際に体験していないことは語れないし、理解出来ない。
だから、いまは「メタバースで何をやるか?」(例えば、e-コマースを構築する、ライブ配信するなど)よりも、「メタバースに触れているのが日常」という環境を先につくるのが大事だと考えています。

女性のセカンドキャリアとメタバース

さて、そんな感じでWomen’sMetaverse Networkでは、昨年10月から大人の女性が「メタバースって何だか楽しい」と思えるような工夫をしてきました。それは関心や興味から、次のステップが始まると考えているからです。では次のステップとは何か?それが「女性のセカンドキャリアxメタバース」です。

人生100年時代と言われるようになり、高齢化社会が進む日本において、男女雇用機会均等法世代の女性(マチュア女性)が現在直面している課題が、「セカンドキャリアの壁」です。企業側から花道を用意されることもある男性社員に比べ、女性社員は定年後のキャリアが閉ざされる傾向にあります。定年後の時間が長くなる女性が、その後のマチュアライフ(定年後の人生)を活き活きと自分らしく活躍出来る機会や場所が求められています。

ところが現在の日本では、女性のキャリア構築自体に大きな壁があります。結婚・育児・介護など、家庭との両立に悩む女性も多く、またせっかく構築したキャリアを、定年後も永く活かせる環境も整っていません。
特にマチュア女性の世代は、まだまだロールモデルが少なく、セカンドキャリアをどうしたらよいのか、もやもやしているという声をとてもよく聞くようになりました。
実際に私の周りでも「本当はもっと働きたいけれど、役職定年で肩たたきにあってしまい、仕方がないから家庭に入るわ」という人も一人や二人ではありません。

マチュア世代が自分らしく働くために重要な要素とは

では、マチュア世代の女性が定年後も自分らしく働くために重要な要素は何でしょうか?

これらはあくまでも個人的な意見なのですが、重要な要素として考えられる物としては以下のような事が挙げられると思っています。

・今までの経験を活かせる(積み上げてきたものを有効活用)
・隙間時間を利用出来る(女性は何かとマルチタスクが多い)
・体力があまり問われない(20代のように24時間は戦えない)
・成長機会がある(”まだ伸び盛り!”と感じられる環境が大事)
・社会と繋がれる(家や会社だけが世界ではない)
・定年がない(活躍が時限制限に縛られない)
・属性バイアスの影響が少ない(女性であること、年齢などがハンデにならない)
・今後求人増加が見込める(少ないパイを取り合うのではなく、人財が求められる環境)
・収入幅を選べる(軽く働きたい~ガッツリ働きたい、を自分で選択できる)

「いやいや、そんな仕事も職場も無いよ」という声が聞こえてきそうです。でも本当にそうなのでしょうか?

メタバースによって変わる世界

私はこれらの要素をカバー出来るのがメタバースだと考えています。勿論、メタバース自体が何か夢のような空間で、思い描くすべてを実現できるというわけではありません。実際にメタバースを活用して、例えば利益を得ることはまだまだ難しい状況かも知れません。ただ、裏を返せば「なんでもあり」。
インターネットが出てきた時は、誰もが今のような状況を想像していなかったと思います。ブラウザで文字情報を表示するだけの、電子書籍のようなもの、と思った方もいらっしゃるかもしれません。
それが今では、ネットで商品を購入したり、サービスを販売したり、集客をしたり、人脈を拡げたり、いまや日常生活のインフラとして欠かせないものになっています。
個人的には、メタバースもこの数年の間に、同じような道を辿るのではないかと思っています。いまはまだ夜明け前の混沌とした世界ですが、日が昇った時に見える景色は、恐らく誰もが想像しなかった世界になると思います。

今期は体験を楽しむ→メタバースを日常的に使う場面を増やしていく、というところをポイントに活動していきたいと思っていますが、そこにAI活用をどう盛り込むかも実験していきます。
AIについては、また別の記事で取り上げたいと思います。

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