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『メグとばけもの』〜JRPGへのリスペクトが素晴らしいドット絵アドベンチャー〜【インディーゲーム紹介】
この記事は筆者がSteam版 『メグとばけもの』をプレイした感想について書かれています。
濃縮されたJRPG的な文脈の中で、”冒険と成長”をしっかり体感できる素晴らしいドット絵アドベンチャーでした。
【ゲームの概要】
少女が泣くと世界が終わる ー 魔界に迷い込んだ人間の女の子「メグ」とそれを守る魔物「ロイ」の物語。素朴なドット絵と美しいサウンドで描かれるアドベンチャーRPGです。
(以下、個人の感想です。作者の意図とは異なる可能性がありますので、予めご了承ください。)
【このゲームをおすすめしたい人】
☆ スーファミ/GBA時代の国産RPGが大好きな方
☆ 『モンスターズ・インク』のような、少女✖️人外冒険譚が好きな方
☆ 長時間ゲームをする時間は取れないけど、エンディングまで遊びたい方
プレイ時間目安:4時間前後
【おすすめしたいポイント】
1.愚直なまでの”あの頃のJRPG”リスペクト
あなたにとって一番思い出に残っているRPGは何ですか?
国民的RPGと言われる『ドラクエ』あるいは『FF』でしょうか?
『クロノトリガー』や『MOTHER』という人もいると思います。
『ポケモン』だってもちろんRPGですよね。
本作は『MOTHER』シリーズをはじめとした、スーファミ/GBA時代のJRPGへのリスペクトを随所に感じることが出来ます。
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冒頭で触れた通り、ストーリーはコンパクトで、およそ4時間前後でクリア可能なのボリュームとなっています。
このボリュームの中で語るには壮大すぎる世界観の故に、どうしてもお話の展開が駆け足に感じてしまう部分もあったものの、「ああ、あの頃のJRPGってこういう展開だったよね」というプレイヤーが持つ”JRPGの記憶”で脳内補完できる、またそれが各々の体験になるという点で個人的に理想的なボリューム感でした!
ちなみに自分にとって一番記憶に残っているRPGは、PS Vitaで遊んだ『デジモンストーリー サイバースルゥース』です。
2.”成長実感”と”冒険体験”の実現
前項で述べたとおり、本作はJRPGをリスペクトしつつも、ゲーム内容(体験)としてはアドベンチャーに分類されるゲームです。
RPGにおいて一般的に採用されるレベルの概念やマップ探索(最近ではオープンワールドが主流ですよね)の要素は、ゲームの進行と共にプレイヤーが”成長”や”冒険”を実感することのできるものですが、本作にこれらの要素はほとんどありません。
しかしながら、ゲーム内の様々なギミックによって”成長”と”冒険”の感覚を実感できるよう工夫されており、非常に満足感のある体験となりました。
他のRPGリスペクトなインディーゲームとして「RPGタイム!〜ライトの伝説〜」も、ギミックの工夫により満足度の高い体験を得られるゲームです!
3.なぜ人はドット絵に惹かれるのか?
本作の大きな特徴として、丁寧で可愛らしいドット絵は触れない訳にはいきません。
個人的にドット絵のゲームが大好きなのですが、「なんで好きなのか」と問われた時に、今までなかなか言語化できませんでした。
(ぶっちゃけただの懐古厨なのかなぁ…と思うこともありました)
「不気味の谷」があるように「人形劇の山」というのがある。人形劇は優れて人の心を打つ。それは人形が一見して「つくりもの」であるがゆえに、全てを純化して見る者につきつける事ができるからだ。初期のゲームが大いに利用していたのがこの力で、面白いことにゲームはこれを自分から捨ててしまった。
— ゾルゲ市蔵 (@zolge1) May 11, 2014
グラフィック技術が発展した現在でも、『オクトパストラベラー』シリーズの「HD-2D」をはじめとしたドット絵あるいはピクセルアートは表現技法として今なお現役です。
上のポストが指摘する通り、”リアルじゃない”からこそ心打たれる表現もあると思います。
【まとめ】
根がネガティブなので昔から「自分の人生に何の意味があるんだろう」みたいな暗い事を一人考えてボーっとしている事も多いですが、もし「メグとばけもの」を通じていろんな人に何かよい体験や影響を与える事ができたのなら、もしかしたらその答えの一つになるのかもしれないと思いました。
Ryota Saito ストーリー/ディレクター
本作を制作した「Odencat」は記憶に残るドット絵のアドベンチャーをいくつもリリースしています。
2024年冬にも最新作をリリース予定とのことで、Odencatの新しい世界を遊べることを楽しみに待ちたいと思います!
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