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[WS音源探訪02] Vital Free Patch for Windsynth つくってみました

前回Vitalについて書きまして、その勢いでウインドシンセ用のプリセットを作ってみました。無料です。よろしければご利用ください。

Free Windsynth Patch for VITAL ↓

Download "Kirino Windsynth 00.vitalbank" and "Import Bank"
Set your wind controller's breath sensor output = aftertouch (not CC#2)

注意:商用・非商用問わず無料です。改変も自由にどうぞ。なお任意ですがライブ演奏・音楽/動画作品に使用した場合は事後でも良いのでご連絡いただけると嬉しくて喜びます。

Vitalについて:VitalはWabetable方式ポリ発音シンセです。 Mac/Win プラグイン版とスタンドアロンがあります。無料〜$80です。ダウンロードはhttps://vital.audio/
前回の解説はこちらの記事です。

演奏デモ

筆者がほぼ全音色をアルファベット順に演奏しています。コントローラはNuRAD。

コントローラーとMIDI Learnの初期設定

図1. __Windsynth Template mkパッチメイン画面。clickで拡大
  1. VITALの右上の方の三本線のところをクリックすると出てくるメニューから"Import Bank"でダウンロードしたバンクを読み込んでください。

  2. Presetから、"__Windsynth Template mk "を選択してください。

  3. Wind Controller側からは、Breathセンサーから、Aftertouch (AT)を送信するようにしてください。なおCC#2と同時送信になっていても問題ありません。(この時点ではCC#2はVITALには無視されます)

  4. いろいろな都合でどうしてもATを使わずCC#2でコントロールしたい場合は、Macro 3 ノブに、MIDI LearnでCC#2をアサインしてください(Macro 3ノブを右クリックでMIDI Learnのメニューが出る)また、後述の通りMODULATION MATRIXでAfter Touchとなっているところは全てMacro 3にご自分で変更してください。

  5. Glideを使用したい場合は、Macro 4 ノブにMIDI Learnで、貴方がコントローラーから出力しているCCをアサインしてください。通常CC#5のことが多いと思います。

  6. 前述3の通り、どうしてもCC#2でコントロールしたい場合はMATRIXの画面中のAfter Touchとなっているところを全てMacro 3 に変えてください(下図)

図2. Modulation Matrix画面

パソコン環境によっては必要な設定

 スタンドアロンの場合は左上のVITALアイコンをクリックして出る設定画面で、MIDI設定、オーディオ・インタフェース設定とともにAudio Buffer Sizeを適切に設定してください。初期設定ではおそらく512 sampleですがウインドシンセ的にはこれだと少し遅延を感じると思います。ノイズが出ない範囲でなるべくこの値を小さくすることをおすすめします。僕の環境では32sampleで使っています。
 また、このプリセットバンクではADVANCEで設定する"OVERSAMPLING"の品質をすべて8xにしています。パソコン環境によって必要に応じこれを1x〜4xに変えてください

図3. ADVANCE画面

鳴らしてみる

 ここまでやれば問題なく鳴るはずです。パッチ名:__Windsynth Template mkを開いて、いろいろ吹いてみてください。これはここから始めれば音作り・音弄りがしやすいかな?と思って作った音色です。前掲図1を見て分かる通り、OSC1, 2, 3の紫色の丸いポッチをクリックするとON/OFFができます。各OSCをON/OFFしたり、波形を変えたり、フィルター種類を変えたり、ツマミやスライダーを適当にいじって楽しんでください。エフェクターもいろいろ変えられます。図2のMATRIXでATからモジュレーションする最大値、最小値も好みでいろいろ変えてみてください。

ブレスカーブを好みに調整する

 自分の息の吹き込みかたに上手くマッチしないなあと思ったら、前掲図2の画面にあるように、ATのカーブ(=ブレスカーブ)を自分の好みにいろいろ変えてみてください。これ重要です。ブレスカーブを変えるだけで全然吹き心地が変わりますので、ちょっとでも吹きにくいと思ったらいろいろいじって自分好みにしてください。

Wave Tableを変えてみる

 せっかくのWave Tableシンセなのでいろいろ変えてみましょう。Wave Tableを選ぶときのテンプレートとして、"_Wave Select Template mk"を作ってみましたのでこれを開いて、OSC3のWavetableをいろいろ変えてみてください。この音色の設定としては、WaveFrameをブレス(AT)とピッチベンドで動かすようにしていますのでそれらでのwave tableの変化を楽しめますが、必要に応じ幅を変えたり無効にしたりしてください。

図4. _Wave Select Template mk メイン画面

あとは吹くだけ

 その他の音色は普通に演奏するためにいくつか作ってみたものです。基本的にはMONO(発音数1)でLEGATOのモードの音色ですが、ENV2で音の出だしのピッチEGを使ったものもいくつかあります。また音色名の最後に"Poly"とついているのは、NuRAD/NuEVIでのPOLY MODEでの演奏に使えます。"yo-shi-me-me"という音色はVitalのText to wavetable機能をつかってみたものです。meと入力したら"ミー”で作成されてしまいましたがご愛嬌ということで。ローマ字でなくてひらがなで入力すればよかったみたいです(なお配布にあたってはよしめめ氏のご承認済)。
 それぞれそんなに完成度の高い音色ではありませんが、とりあえずVitalをウインドシンセで鳴らすとこんな感じというのはわかるかな?と思います。
 お楽しみいただければ幸いです。

↓再度、Vitalダウンロード先


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