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靴選びからサステイナブルな生き方を考える

スニーカーがダメになった。

というのも、しばらく裸足でスニーカーを履かなければならない羽目になり、クッション部分に穴が開き、中のプラスチックが顔を出してしまったのだ。
その事の顛末は思い出せたらひとつ記事が書けそうな気がするが、どうしても思い出せない。ただただ疲れていたという記憶しかない。
好きなスニーカーだったから、穴が開いてしまってもしばらく履いていたのだけれど、先日ダウンタウンまで4、50分歩いたところ、ひどい靴擦れができてしまった。

そんなわけで買い替え時である。スニーカー売り場でどれにしようかと悩んでいると、このスニーカーはヴィーガンレザーでとても良い商品ですと店員さんにお勧めされた。このヴィーガンレザーという言葉、知っている人はどのくらいいるのだろうか。

ファッション誌を購読しなくなって久しいし、インターネットにしてもファッション関係のものを見ることがほとんどないので、いまいち事情がわからないが、日本ではまだそれほど普及した概念ではないような気がしている。

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さて、ヴィーガンレザーである。詳しい説明はインターネット上にあるファッションブログに譲るけれど、簡単に言えば、フェイクレザーのことだ。とは言っても、これまでの合成皮革などとは少し志向が異なる。
ヴィーガンレザーは、人工的に動物性皮革の繊維を再現した新しい素材のことで、環境保護や動物愛護の観点からエシカルファッションのひとつとして、一部の人々に取り入れられている。

アメリカのテレビドラマなどを見ていたので、概念としてなんとなく知っていたのだけれど、日本にいた時はあまり深く考えたことはなかったし、革靴や革ベルトの時計、鞄、財布に至るまで、私は革製品が好きだ。
革製品のいいところは、育っていくところ。使っているうちに肌に馴染んでくるし、私はよくサボってしまうけれど、それでも手入れができると革が生き返るようで、とても愛おしい。

合成皮革とは違い、本物のスエードと素人目には全く見分けのつかないヴィーガンレザーのそのスニーカーを目の前にすると、環境との距離の取り方について考えてしまう。
行ったことはないのだけれど、家畜のウェルビーイングのランクで値段を変えるスーパーもあるそうだし、サステイナブルな生活について考える機会は多い。

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外国人である私は、日本の家族や友人と会うためには、飛行機には乗らないといけないし、あまり深く考えすぎるのも私自身のウェルビーイングが損なわれてしまうので良くない。でもだからこそ、普段の生活では少しサステイナブルな生活について考えていこう。そう決意して、少し強引気味に商品説明を繰り返す店員さんに、買います、と笑顔で返事をした。

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