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出戻り初心者ヘッズが、ニンジャスレイヤーを第4部から読みはじめる/シーズン1_23「オラクル・オブ・マッポーカリプス」(中)

こんばんは、望月もなかです。
第一シーズン終盤、なんだかどきどきしてきました。一気読みするのも怖いので、読んだところまで感想をあげておきます。

前回の感想はこちらです。

【前提1】望月のニンジャスレイヤー知識

・ニンジャスレイヤーは第一部の書籍3巻で止まっています。中断してから6年、内容はだいぶ忘れてしまいました。
・2019年8月に『スズメバチの黄色』読了。
・忍殺用語にはいまだにビクッとします。

【前提2】感想の方針

・〈NJrecalls〉さんのまとめを、上から順に読んでいきます。
・Wikiはまとめを読むために参照していますが、それ以外の前知識はあえて入れないようにしています。よって、単語がわからずよく混乱していますがそっと見守っていただければ幸いです。

◇◇◇

今回は♯5~♯7までの感想です。

シーズン1「オラクル・オブ・マッポーカリプス」(中)

オムラの浮遊要塞、第二飛行甲板。警報音、爆風、ミサイル、高高度の強風。ニンジャスレイヤーが対峙するは「サツガイに二度触れた男」ブラスハート。ミサイルすらも跳ね返す強力無比なジツ「リフレクティブ・ムテキ」を打ち破れるか!?

 ♯5

(((フン……これは秘されたワザといってもよい……此奴はイージス・ニンジャのソウルを有しておる。注意せよ、アーチニンジャだ!間違い無し!))) 

ナラクちゃんいつも丁寧な解説役ありがとう。今日も声がかわいいね。

とはいえ説明を聞いてもなにがなんだかわからないです。イージスはオリンポス聖域の盾持ちをつとめたニンジャってなんだよ。マスラダくんは耳元でこんな呪文を呟かれて混乱しないの? 私は混乱する。

どうにかこうにか解読してみると、おそらく「攻撃を1ターンに1度跳ね返すことができる」という能力に近いのかな、と。つまり連続攻撃であれば、2度目以降は跳ね返すことができない。
ただし、ターンが終了してリセットされてしまえばまた発動できる。

これで合ってるはず! 

なんかますます小学生男子の「バーリヤ! 跳ね返すッフゥ~~ッ!」感が出てきましたね……。


(((チャドー!?ドラゴン・ニンジャ・クランの……ヌウウッ……)))ナラクの困惑がニンジャスレイヤーのカラテのバランスを崩す。(((これはサツガイの与えた力か?コシャクな……!)))

前の男(※フジキド)の気配に動揺して現在進行形で口説いている相手(※マスラダ)をピンチに陥れちゃうだなんて、まるでヒロインみたいだよナラクちゃん。

しかしサツガイってドラゴン道場の呼吸法を与えたりできるんですか。やはりなんかこう……ランダムエンカウントを成功させればランダムで追加能力を与えてくれるゲームキャラクターめいた存在のように思えます。本当に生きている生命体なんでしょうか。

覚えがあった?否、ニンジャスレイヤーの……マスラダ・カイのカラテは、まさにあのニンジャの科学を分解し、ぎこちなくも解釈したものだ。ヨグヤカルタ、黒橙のニンジャ……「殺」「伐」のメンポ……サツバツナイト。あの呼吸……!

はわーーーーーーーーーーー!?!!!?

そ、そうなの!? マ、マスラダくん、遠き異国の地で一瞬だけ邂逅した先代の姿を、そんなにも、そんなにも一生懸命思い出して追いかけてたの……!? あああああ言ってくれよそういうことは、いつも無口だから言ってくれないと君の気持ちがわからないんだよ! 絶体絶命になったとき、折れそうなとき、折に触れて黒橙の背中を心の支えに立ち上がるようなモノローグがあったのは、ほんとうに「心の支え」にしてあのカラテを目指していたからなんだね……!!! うわーうわーうわー!!

言葉にしないながらも、互いを深く意識し合っているマスラダとフジキドの関係……いいよ~すごくいいよ~~。

それはそれとして、マスラダにナラクが憑依しかけると黒目が点のように小さくなるの絵的にめちゃくちゃかっこよくてすきです。忍殺は絵作りが本当にカッコイイよね。

◇◇

 ♯6

浮遊要塞メガスゴサは対空砲火の嵐に遭っていた。足場が砕け、爆風と瓦礫に紛れてニンジャスレイヤーもまた落下していく……同時に、要塞から飛び出した飛翔影がひとつ。コトブキであった!


安心と安全のコトブキ王子。ジェットパックまで装備して準備も完璧です。コトブキちゃんってまっすぐゴーゴーな性格なのに、状況判断をしっかりしてから動きますよね。無謀はしない。信頼できる。最高の仲間だよ!

コトブキは、落下するニンジャスレイヤーと目をあわせた。

ここ、不安定な空中にあってなお「ニンジャスレイヤーもコトブキを見た」からこそ「目が合った」という単純な事実に興奮が抑えきれなくて私は、、、(顔を覆う)

ニンジャスレイヤーの視線がコトブキを捉え、目を見開いた。コトブキは手を伸ばす。
「何だと?」ニンジャスレイヤーは呻いた。だが、伸ばされた手を掴み返した。「ンンーッ!」コトブキは奥歯を噛み締め、弾丸飛び交う空中をバイオスズメめいて旋回した。

自由落下中に空中で伸ばした手を握るやつ~~~~!!!!!!

ロマンだ、ロマンだよおおお千と千尋の神隠しでもやったやつです私の名はニギハヤミコハクヌシだニギハヤミ?ニギハヤミコハクヌシ。すごい名前神さまみたい! 最高!!!!!

はぁぁあ……はぁ……も、もうだめです……。好き……。

「……無茶な真似を」ニンジャスレイヤーは言った。「貴方も間一髪で墜落死ですよ」コトブキが指摘した。ニンジャスレイヤーは自力で地上に着地する手段を幾つか検討していたが、それについて理屈を言い合うのも無益だった。「わかった」彼はそれだけ言った。

ここもさあ……。コトブキちゃんが心配してくれてるのがわかるから色々言いたいことあるけど飲みこんで「わかった」とだけ答えるマスラダさんさぁ……! 自我が……自我が急激に拡散していく……!
(あと最初の「……無茶な真似を」のところ自分じゃなくてコトブキちゃんのこと心配しての言葉って感じがしてめちゃくちゃ良い)(ディモールトよい)

「わたしは自我があるので、カラテに物を言わせることもできるんですからね!」

キュート。有罪です。ヤキソバの刑に処す。

毒消し錠剤の瓶に「サワタリ・カンパニー」。

!?

サワタリさんって第1部にいませんでしたっけ? ニンジャで……笠かぶってて、なんか変な人だったってことと、ナンシーさんみたいな女の人が好きだったってことは覚えている……。逆にいうとそれしか覚えていないのですが。

「カンパニー」ってことは会社を興したんですか!? マジか。びっくりした。……でもそういうことしそうなバイタリティのあるニンジャさんだったような気はします。たくましく生きているならなにより。第4部にも出てくることあるのかなあ。


◇◇

 ♯7

落下したニンジャスレイヤーを救おうと空中に飛び出したコトブキだったが、対空砲弾を受けショートしてしまう。再起動したコトブキは介抱してくれていた医者に話を聞いて驚く。彼女が落下したのは、ゲリラ組織「アンデスの虎」の本拠地であった!

コトブキちゃんって敵に捕まっても全然ピンチ感がないので安心します。前向きだし、(わたし、どうなっちゃうの!?)じゃなくて(これからどうしましょう)というスタンスで行動してくれるので読者の気持ちも暗くならないんですよね。そして実際になんとか切り抜けてしまうところが彼女の強さなんだよなあ。

というか「捕まってる」というより「敵陣に座標があるだけ」って感じなのであんまり危機感が煽られないんですよね……。頼もしいぜ。

カヤシダさんあまりにも「普通のいいひと」なのでかえって新鮮。こんな良識あふれる常識人、久しぶりに見た気がするぞ。忍殺世界においてはむしろレアキャラなのでは。

ニンジャの化石ってさぁ……ねぇ……

あのさぁ……。

「ニンジャ?化石?」「だろ?ナンセンスだ!ナンセンスな理由で人を殺す!」

すごい。話の通じる人がいた!

そうだよね、おかしいと思っていいんだよね! 私は正常だった!

「エメツとは何なのでしょう?」「ん?専門外の人には…そうだね。ええと、月破砕年を期に世界中から産出されるようになった鉱石さ。これ」

えっ。

普通に「エメツ」の解説が始まったよ!?

正直、もう「なんかすごい新資源」くらいのニュアンスでそのまま受け入れるしかない概念なんだと思っていたので、ここにきて詳細な設定開示があるとは……とても驚いています。はい。……はい。

でも解説してくれるのは嬉しいです。というかカヤシダさん、専門外の人にもわかりやすい単語だけを使って、ほんとうに初心者向けの解説をしてくれていますね。これまで私を惑わしてきた地の文さんやナラクちゃんの呪文はなんだったんだ……? えっ、神か……?

今、私は、サリバン先生に水をかけられたヘレン・ケラーのように感動に包まれている……カヤシダ……カヤシダ先生……!

(というかなんで月割れてるんですか? マジで。フジキドさんのしわざでしょ絶対)

「この地に非信仰者を迎え入れるには決断とディープ瞑想を必要とした」

うるさい。

突然こんな謎言語で話しかけてくるニンジャは敵と認定せざるをえません。カヤシダ先生を見習え。なにがディープ瞑想だ。

岩壁に半ば埋まるようにして、ラオコーンめいた苦悶の表情で凍りつく、全長20メートル超の石化したニンジャの姿を……! 
「石像、石像、石像」カヤシダは頭を抱え、うずくまって、機械的に唱え続けた。「精緻な石像。古代文明。おかしくない。俺は狂ってない、俺は狂ってない、俺は狂ってない」「大丈夫ですか!」コトブキが背中に手を当てた。「大丈夫……平気だよ……!石像なんだ!」

大丈夫だよカヤシダ先生、普通に古い石像だと私も思うよ。ニンジャだと思う方がおかしいでしょ……。

なぜ「ふとん」を「フートン」と翻訳するのか。「フトン」でいいじゃん!

コトブキちゃんが歌ったらマスラダくんが来たところ、あまりにも可愛すぎて心がぴょんぴょんしてニヤニヤが何時間も止まらなくなって大変だった……。

コトブキは立ち上がり、本当に歌い出した。「アー、良い電気メンテナンス、電気で……ア!」コトブキの歌が止まった。彼女は鉄格子の向こうに立つ赤黒のニンジャを見た。彼女はカヤシダを見て、にっこり笑った。「ほら、大丈夫」「随分遠くから聞こえて来たぞ」ニンジャスレイヤーは言った。

にっこり笑うコトブキちゃんが世界の至宝だしマスラダさんのセリフもカワイイ!!!!! だいたい歌ったといってもワンフレーズくらいしか歌ってないのにもう鉄格子の前に来てるという事実で、歌を聞いてすぐ駆けつけてきてくれたのが行動でわかるのでもう最高にかわいい。「随分遠くから聞こえて来たぞ」の言葉選びの絶妙さにハチャメチャに悶えてしまう。

なんていうかさあ、いつもそうなんですけど、マスラダさんって「コトブキちゃんを助けに来た」んじゃなくて単純に「コトブキちゃんと合流しに来た」だけっぽいスタンスなところがめちゃくちゃいいんですよね、この距離感が! いいんだよ! いいねボタン300000000回くらい推したい!!!


今日はここまで。

次回でついに第1シーズンラストですね……ああどうなっちゃうんでしょうか! では次回の感想でまたお会いいたしましょう。おやすみなさい!

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次の感想はこちら。


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