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ニンジャスレイヤーを第4部-AoM-から読みはじめる/幕間_1「キタノ・アンダーグラウンド」(前)

こんばんは、AoMシリーズから出戻りしました望月もなかです。 

ついに……ついにプレシーズン4ですよ。
そうあれは、シーズン2終盤を読んでいた10月下旬のことです。Twitterに流れてくるタイムラインで私が見たのは……ピザタキの……ピザタキの3人がなんかわちゃわちゃ死ぬほど可愛いやりとりをしているこの『キタノ・アンダーグラウンド』の一場面……! (シーズン2を読み終えたら少し休憩して、ゆっくりシーズン3に取りかかろう、お茶でも飲んで一休みだぞ🍵)などと甘っちょろい予定を組んでいた私は、リアルタイムで狂えない悔しさに打ち震え、机に伏して毎夜呻き、夫くんに「もうシーズン3と4を並行して読めば?」と囁かれ「うるせーーーーーーーーーーー!! いまからダッシュで最新話に追いつく!!!!!!!!!!!!」と発奮してそのままシーズン3に雪崩れ込んだのでした ~HAKKYO END~ 

というわけで待ち望んでいました……この話を読むために11月12月の自由時間をほぼすべて忍殺に捧げたといっても過言ではない因縁のエピソード……!

前回の感想はこちら。

【前提1】望月のニンジャスレイヤー知識

・7年前に書籍第一部を3巻まで読んだところで中断。ほぼ忘れてます。
・2019年8月に『スズメバチの黄色』読了。
・2019年11月~21年1月にAoMシーズン1〜3読了。
・2020年2月の第3部野球回再放送は読みました。
・2021年1月にニンジャスレイヤーPLUS加入(あまり読めてません)
・シーズン4からはTwitter連載分をリアルタイムで追ってます。

【前提2】感想の方針

・〈NJrecalls〉さんのまとめを、上から順に読んでいきます。
・Wikiはまとめを読むために参照していますが、それ以外の知識はあえて入れないようにしています。情報を与えずそっと見守っていただければ幸いです。

◇◇◇

今回のエピソードはこちらです。

プレシーズン:シーズン4「キタノ・アンダーグラウンド」(前)

長い旅を終えて、マスラダとコトブキはネオサイタマへ帰ってきた。情報屋のタキ、新たな人生を模索するマスラダ、生を謳歌するコトブキ。騒がしくも平穏な日々……だが、その日は突然やってきた。ビル賃料が二倍! シャッターを蹴り殴り、火炎放射器を繰り出す地上げヤクザ! ピザタキ、立ち退きの危機である!! 

 ♯1

光のリズムがUNIXモニタの冷たい明かりと絶妙に不同期。

この一文めちゃくちゃ巧いな~!! 光と音の描き出し、相変わらず素晴らしいです。続く「彼の城だ。」にも頬が緩んでしまいました、でもそこでたまに野良猫が寝てるんですよね今は……ふふ、ふふふふふ……。


 ハシゴを上がってピザ屋に出れば、おせっかい焼きのウキヨに気遣いされるし、不機嫌などうしようもない奴がいる可能性もある。

不機嫌などうしようもない奴~~~~~~~~~~!

もうだめ、表情筋が緩んで戻らないのでダメ。うぅ、帰ってきてるよ……二人が帰ってきてるよ~……! コトブキちゃんのお節介だってお掃除だって、いざ自分の前からぽっかり消えたら寂しかったくせにタキめタキめ……!! 

そのままどこかへ行っちまっても一向に構わない、トラブルのときに戻ってきてヨージンボになるならば。

前半部分に「こんの嘘つきヤロー…」 と叫びかけて後半部分でしんだ。

素直じゃないこと言っておきながら(何かあったとき戻ってくるなら)(=無事なら)という留保をつけるところに頭を抱えてしまう……つまりそれ、好きにしていて構わないが、もう手の届かないところへ行かないでくれるならそれでいいってことでは……!???? ハァーッ!???

その心の解放スポットでたまに野良猫が寝てるのは良いんですかァ!? どういうことなんです!?! ねえどういうことなんですかねえ!??

恐ろしいことにまだ♯1の4ツイート目なんですけど……もう限界、、AoMが私の正気を真綿で首を締めるかのようにジワジワと追いつめてくる……! ウウウウウウヴヴヴヴヴヴヴヴ……!!!!

シビアにコスト管理をしなければならない。

尻を掻きながら何か言ってる。実際、お給料払いながら余暇を楽しんで賃料も払ってるので偉いとは思いますけど……。

ところでヨロシ株を売却できない=ドリームキャッチャーの戦いからまだ一年経っていないということですよね。マスラダ、ほんとにダッシュで帰ってきたんだな~と考えていたらじわじわと遅効性の抉り込みダメージが来た。ピザタキの光景、どこを取っても食べられるので実質お菓子の城では? ヘンゼルとグレーテルはこんな気持ちだったのかな?

コトブキにドゲザして……従業員に借金!?「アイツ、そんなに貯めてるとは思えねえ!」

くっwww 

でもこれ、もしコトブキちゃんが散財せずに貯金していたら今月分の二倍賃料をひとまず払える(少なくともタキはそう考えている)ということなんですよねえ……。それだけちゃんとマトモなお給料払ってるんだからタキさんは偉いと思いますよ。この様子だとザック少年にも払ってるんだろうな……同じ年の頃に舐められてタダ働きさせられたのとか姉貴の悔しそうな顔とかきっと覚えているからさ、タキはさ、クソッ俺のキャッシュフローがとかブツブツ言いながらちゃんと払ってくれてるんでしょ(※幻覚)。

「マジなのか!? まるでニンジャじゃねえか」「しかもオレの言葉ひとつで何でも命令を訊く」

話 を 盛 る な ! www

マスラダくんがタキさんの命令聞いてくれたことなんかないでしょ!www

タキさんの命がかかっていればそりゃ何でも(めちゃくちゃなことを)するかもしれませんけど……ネザーキョウの王さまにケンカ売ったりとかね。しましたけどね。それはそれとして言うこときいてくれたことなんかないじゃん……? 

とはいえこのタキさんのホラ話、アイツは何だかんだとピザタキを守るためなら動いてくれるだろう、って心の底で信じてるから結果的には嘘にならないだろうと思って話してる感があって……私はとても……こんなのチョコレートじゃん……中に酒の入ってるタイプのボンボンチョコだよ……!

「店の前で死人は困る!」「バッ……お前何言ってんだ!」(略)「中、入れ! 入ってろ!」

んもー!! ここで全員をお店に入れちゃうところがタキさんなんですよね~! このお人好し! バカ! 好き!!!!

タキさんの超絶適当なピザ屋になんだかんだ常連がつくのって、タキさんのこういう甘いところのおかげなんだと思いますね私は! クソみたいな奴だろうがどうしようもないアホだろうが、まあ適当にピザでも食ってけよみたいな、程よい距離で受け入れてくれる感がタキのタキたる所以……好き…………。

タキさんのピンチに助けに入ってくるコトブキちゃん頼もしいよ~可愛いよ~。マスラダくんもいる……マスラダくんも帰ってきてる……ううううぅぅタキさんはボコボコですが、ピザタキの異変に二人が駆けつける光景を見せられると、ピザタキに二人が帰ってきてる感が……じわじわ実感となって身に染みてきて、もう、だめ、ものすごい多幸感ですよビエネッタの箱食いしてるみたいな気分だよ……最高だよ……幸せすぎる……!

自分がクローンヤクザ二人がかりでボコボコにされてるのに、咄嗟にコトブキちゃんに「後ろだ!」って警告するタキさんも最高すぎて顔を覆って溜息をついてしまいました、タキさんそういうところがさあ……自己保身最高!みたいなムーブを日常的にしておきながら、いざ本当にピンチになると咄嗟の行動が全然そうじゃないところがさ、もう、好き。


 ♯2

キタノスクエアビルの賃料が急に2倍になっている!? 狼狽えるタキの元に駆けこんできた哀れな入居者たち、蹂躙するクローンヤクザたち! ピザタキの面々はこの危機にどう立ち向かうのか?

クローンヤクザを締め上げて「なんだ、これは」って言ってるマスラダくん、心の底ではタキが蹴り殺される前に気づいて間に合ったことにホッとしているのではないか……? と考えてしまった私はもうだめです。いや、むしろその前……ピザタキに帰ってきたら、不穏な騒音にクローンヤクザの怒鳴り声、それに続いてタキの悲鳴が聞こえた瞬間のマスラダ・カイが……現実に存在した? という事実に気づいてしまった私は………、

……

……………………。


はっ。意識が飛んでた。

何ですかこの世界! なんでこんなに私に優しいんですか!? というか主人公が主人公の本拠地にいるだけで死にそうになってる私がおかしいのでは!? マスラダまた旅に出てくれ! 嘘です! ずっとピザタキに居候して!! (精神が不安定)


上から聞かされた理由、それは、あの個人経営ピザ店「ピザタキ」に出店妨害をかけられたからだというものだ。
「明智光秀に店舗が破壊された」という報告ではピザスキの本部長は納得しなかった。天災のせいにするのはヤルキが足りないという断定だ。

え、そんな。風評被害じゃん。でもまあ「明智光秀に店舗が破壊された」で納得してくれないピザスキ本部長さん、この世界において貴重な常識人なのではと考えてしまうと一概には責められない。だっておかしいよ……明智光秀にピザ屋が破壊されるわけないだろ常識的に考えて……。

まあ常識的に考えたらヤク中になったからってゾンビ化するわけがないので何もかもがおかしいのですが……

ゾンビピザ屋に笑ってる場合じゃないんだよなあ……。

冷静になろうと思ったけど無理なんですよね。

ピザタキがリアルブリーフィングしているの可愛すぎてもうだめだ(俯いて虚ろにキーボードを見つめる)。顔を合わせてお話している。困った顔でマスラダくんを見上げるコトブキちゃんめちゃめちゃかわいいね……

「ニンジャ……ニンジャ来いよ……こんな陰謀、まともな仕打ちじゃねえ。絶対にニンジャスレイヤーじゃなきゃ対処できねえ」

何がニンジャ来いだよバカ!!!!www

それでも他のテナント住人たちみたいに絶望してクスリに逃げるでもなくオロオロと叩き出されるのを待つでもなく、情報を集めて解析して「何が起こっているのか」まで手早く解明していくタキさん。やっぱりプロですね。涎は垂らしてるし背後のコトブキちゃんは引いてますけど、情報屋の面目躍如といった感じで個人的には非常に美味しいシーンでした。カントリーマアムはちょっぴり温めるとおいしい、そんなわかっていたようで意外と実践には至らない、けれど実践すると幸せな気持ちになる……これはそんな体験。何を言っているんだ。私はもうだめだ。

「あまりにも非道行為です!」「キタノビルの爺は多分、悪い奴に横で手を添えられてこう、ハンコつかされてンだ。見える! 邪悪な権利乗っ取りと巨額のメイクマネーの構図!」

コトブキちゃんがタキさんに同調し始めたwww 何度読んでも笑いが止まらない、楽しすぎる、ピザタキ組は可愛いねええええええ!!!

「ピザタキ無くなるぞ! どうするつもりだ」「そうですよ!」コトブキも!「おれは困らない」

うそつけ!!!!!!!!!!

めちゃくちゃショック受けるくせに何を言ってるんだこの男は! この期に及んで抵抗するんじゃありませんよ素直になれ。一万歩譲って「おれ」は困らなくてもタキとコトブキが困るのは絶対に嫌なくせにチクショウこの野郎!!

それにしてもコトブキちゃんは正義感を煽れば必ず乗ってきて正論でマスラダを追いつめてくれるので、コトブキちゃんをまず味方につけるのは大正解なんですよねえ……というか夫婦喧嘩で子どもを先に味方につけた方が勝つみたいな掛け合いをやめてください精神がもう限界なんです。多分ニンジャだってわかると「仕事」になっちゃうから、自分が手伝わざるを得ない言い訳ができちゃうけど再びヤクザが来るかもしれない今ピザタキを離れるのは心配だから、タキがニンジャスレイヤー出動の言い訳を見つけちゃうのが嫌なんですよマスラダは、そうに決まっているんだ私は詳しいんだ!(早口で呟いている!危険だ!)

「邪悪なニンジャの所業だ! オレはお前の横で見てッからワカル!」

お、おまえの、よこで、

おまえの、よこで、みてるから、わかるんですか。

そうですか……フゥーー…………………………(長い長い溜息)

最高…………相棒感を自然にお出しされて…………そんな……ただテイクアウト弁当を頼んだだけなのにサービスでデザートにコーヒーゼリーつけてもらうみたいな……おばちゃん弁当おいしかったよ、また買いに来てもいいかな……。

「実際確かめるのは、おれだ」「まあな」「信じていました」

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もうだめ

ぴざたきすき

タキさんに「そうですね」って生返事するコトブキちゃん最高すぎる。誰にでも物腰丁寧なコトブキちゃんがタキだけは雑に扱うというこの、シーズン1では見られなかった態度ですよね、ううう滋味深い変化だよぉ……。

コトブキが彼らをケアする横を、首をボキボキと鳴らしながらマスラダが出ていく。

ここも好き、首を鳴らしながら出ていくマスラダ、好き

マスラダくんが端末持ってるのも新鮮で驚きました。シトカでもネザーキョウでも持ってる描写はなかったので、ネオサイタマに帰ってきてから調達したのでしょうね。実際、脳内通信できるのはタキさんとだけなのでコトブキちゃんやザック少年と連絡とりたい時は普通にないと不便ですもんね……復讐を果たす前は、タキとだけ連絡がついていれば必要十分だったのでしょうし。そう考えると、マスラダも社会的なつながりに目が向くようになったのだな~と、これまた感慨深いです。あとタキさんと組んで仕事してるのが日常になってるみたいな空気を端々から感じてしまい立ったり座ったりしています。どうしよう落ち着かない!

「おれがここを離れる間、ヤクザはどうするつもりだ?」

やっぱり自分が出掛けた後のピザタキをめちゃくちゃ心配してるじゃんマスラダ~~~!! はぁ……最高…………。

そんなに長いエピソードじゃないので一記事で感想終わろうと思っていたのですが、なぜかもう五千字を超えているので、ここでいったん区切ります。おかしい、なぜこんな長さに。こんなはずでは。

ではまた、次回の感想でお会いいたしましょう。読み終わっているのでお待たせはしないと思います!

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