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出戻り初心者ヘッズが、ニンジャスレイヤーを第4部から読みはじめる/シーズン1_16「カロウシ・ノー・リモース」

こんばんは、望月もなかです。お久しぶりです。
風邪を引いて寝込んだり、キンプリSSSを完走したりしていたら間が空きました。キンプリはニンジャ文脈と親和性の高い世界観だったので読者の皆さまにおかれましては機会がありましたらぜひ。
具体的にはですね、初見で破壊力最大わけわかめストレートを放ってダメージが抜ける前にガンガン巻きこんでいくスタイルの公式とか、トンチキな印象とは対照的に先輩方がご新規のためにシンプルかつ読みやすい勧誘記事を多数用意してくれているとか、「わ、わからない! これはなんなんですかせんぱい!?」「大丈夫だ新人! 我々もわからない!」的なやりとりが存在するとか……親和性高いなーって思います。コラボしてほしい。

前回の感想はこちらです。

【前提1】望月のニンジャスレイヤー知識

・ニンジャスレイヤーは第一部の書籍3巻で止まっています。中断してから6年、内容はだいぶ忘れてしまいました。
・2019年8月に『スズメバチの黄色』読了。
・忍殺用語にはいまだにビクッとします。

【前提2】感想の方針

・〈NJrecalls〉さんのまとめを、上から順に読んでいきます。
・読んだ日だけ感想を書きます(翌日に分割することもあります)。
・Wikiはまとめを読むために参照していますが、それ以外の前知識はあえて入れないようにしています。よって、単語がわからずよく混乱していますがそっと見守っていただければ幸いです。

◇◇◇

今回はこちら。

前回がボリューミーだった反動か、あっさり味の短編。とはいえなかなかエッジの効いた面白い回でした。

シーズン1「カロウシ・ノー・リモース」

魔都デジ・プラーグにて、魔術師エゾテリスムを撃破したニンジャスレイヤー。しかしまた、<ザイバツ・シャドーギルド>なる組織がナラクを狙い、ニンジャスレイヤーへの監視を強めていることもわかった。コルヴェットは助太刀の礼にザイバツ除けの「まじない」をしてくれるというのだが……?

 ♯1

今回は「カロウシ」のお話だそうです。

カロウシ。覚えのある響きだと思ったら「カロウシタイ」(in『ヨグヤカルタ・ナイトレイド』)で見ていたのでした。微妙に表記が違いますね。「カロウシタイ」と「カロウシ」は別物という理解で合っているのでしょうか。冒頭からプチ混乱である。

地下街をゆくマスラダが追うのは、なんらかのジツを用いて爆発四散から逃れ得ているニンジャ・エッジウォーカー。変わり身の術使いかな?

「邪魔だ!」「アイエエエ!」あれは社員研修を行っているニュービー・サラリマンだ。腕時計でモニタされながら、彼は名刺ホルダーいっぱいの名刺を見ず知らずのサラリマンと交換し終えるまで、決して駅構内から出る事を許されない。

えええぇ~。
ニュービーサラリマンの研修あまりにも怖すぎるんですけど。飛び込み営業ってレベルじゃないぞ。絶対やりたくない。カチグミサラリマンにはなれそうにありません。マスラダくんみたいにオリガミ・アーティストになるしかないな。

ところでふと思ったんですが、ネオサイタマに娯楽としての小説って存在しているんでしょうか。映画と音楽はあるし、職業詩人(?)も存在するようですが、第4部を読むかぎり読書家はいないようですね。「紙の本を読みなよ」(PSYCHO-PASS)の世界なのだろうか。

ニンジャの実在がほぼ規定事実となったこの時代

えっ。そうなんですか。初耳。

ともかく、黒い霧でサラリマンの姿を乗っ取り、肉体を渡り歩くのがエッジウォーカーさんのジツらしい。だから名前が「ウォーカー」なんですね。なるほどね。

「イヤーッ!」KRAAASH!車両を渡る際、ニンジャスレイヤーは連結器の重要部位を踏み砕いた。たちまち十両目は連結を切り離され、後方へ置き去りとなった。エッジウォーカーは舌打ちし、前へ逃げる。ニンジャスレイヤーは追う。混雑率5割。

ヤッターーー! 連結器外しだー!!!

わかるわかるわかるよ~~、電車内で戦闘したのに連結器をはずさないなんてお祭りの屋台が立ち並ぶなかでチョコバナナを買わずに通り過ぎちゃうようなものッ!! やるに決まっている。王道を踏襲してくれると嬉しくなりますね!

ジリー・プアー(徐々に不利)

だからなぜ限られた140文字のなかでこの言い回しにだけ解説が……? 疑心暗鬼になる。急に優しくして、いったい何を企んでいるんだ……フゥーッ(追い詰められたネズミの形相)

『ザリザリ……ニンジャスレイヤー=サン!まさかだが……』タキの通信! 
『やけに帰りが遅いが、まさか、おっぱじめてねえだろうな』「悪いがその通りだ」『ブッダファック!』

やけに帰りが遅いが

やけに帰りが遅いが?

『やけに帰りが遅いが』???????

えっあの、そんな何、妻チェックみたいな、あの、えっどうしたの。ピザ用意して待っててくれたのに冷めちゃうみたいな そういう!?  

タキは喚いた。『何で黙って待てねンだ!

かわいい…………。有罪じゃんこれ……。罪状キュート懲役10分じゃん……。

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(岡部閏『世界鬼』 EPISODE_8)

ごめんね。

はぁ。とてもかわいい。
言葉のチョイスが犬を怒る飼い主みあって控えめにいって最高に興奮しました。頭がコタツ布団に沈没してそのまま溺れてしまいそうだ。

そうこうしているうちに、電車は超満員に。こいつぁ大変だ!

◇◇

 ♯2

殺しても殺してもカロウシ死体に成り代わり、乗客の隙間を縫って逃げ続けるエッジウォーカー。連結器を切り離しながら追うニンジャスレイヤー。追跡劇のさなか、イマナミ駅からさらなる乗客が乗り込んできた。はたして、満員電車の中でニンジャたちは戦うことができるのか!?

吊革につかまった状態で、ニンジャスレイヤーはエッジウォーカーを睨んだ。

吊革につかまっているニンジャスレイヤーさんの絵面、面白いな……。

急にジツが使えなくなったエッジウォーカーさん。このあたり、謎ときみたいで面白かったです。すぐに虐殺をお奨めしてくるロリBBAナラクちゃんを無視して「スミマセン」って丁寧に挨拶しながらかきわけてくマスラダさんもいい味出してる。

というかぎゅうぎゅうのサラリマンたちに押されてるマスラダくんの図はなんかえっちでよろしいですね。(??????)

ニンジャ・リアリティ・ショック症状に陥った市民を一瞬でカロウシさせ、その肉体を奪取し、エッジウォーカーの肉体に瞬時に作り替える。

「カロウシさせ」っていかにも普通の動詞みたいに使われているんですけど私の知らない用法なので騙されてあげられない。私の知ってるカロウシじゃないことだけはわかる。

追う側のニンジャスレイヤーもまた、極限の状況下にあった。(何故おれはこんな場所にいる)

ほんとにね。

マスラダさんアーティストでしたものね。満員電車は悪魔の乗り物なので知らない方が幸せだと思いますよ。何を隠そう望月さんも就活で一度だけ上京した時に味わって(ハイ無理!)と就活範囲から首都圏を外しました。縛り就活はかなりきつかったけど満員電車に乗るくらいなら就活が厳しいほうがマシだったんですよ!!(個人の感想です)

大人しく待っていることが何故できない?タキの罵りの記憶がニューロンに木霊した。

えっ

あまりにさらっと書かれていたので読み飛ばすところだった、アブネエ……!! えっ、なにこれ、限界状態のマスラダさんが? 叱られた記憶をフラッシュバックさせ……え、は?? 現実を受け止めきれない、あの、これは、ど、どういうことだ、疲れてイライラしたときに喧嘩の記憶が急にPOP UPしてくる的なやつじゃないですか

興奮してしまうな、今回のエピソード短いのに濃厚ですよ。煮詰めすぎたラーメンスープじゃん。ふえぇぇ美味しいよぉ……。

「貴様ら!俺を見ろ!クズども!」エッジウォーカーが絶叫した。「俺はニンジャだ!貴様ら!殺すぞ貴様ら!」だがサラリマン達は目を合わせず、下を向いたまま、少しエッジウォーカーから離れただけだ。無関心による自己防衛……それは意図せず、彼のジツを封じ、極限状況に落とし込んでいた。

あああ、あああああ!!!

なるほどーーーーーーーーーー!!! そうかそうか、目を合わせた相手じゃないと乗っ取れないのか!! すごい、古典的王道に乗っ取っている! 古事記にも書いてある(※書いていません)由緒正しい呪術のやり方じゃないですか!!

だから満員電車になって皆が下を向くようになった途端に乗っ取れなくなってしまったんですね。へえええ。理にかなっている。感心しました。面白いなあ!!

追い詰められたところで運転手を殺して「この車両はもう止まれぬよ……地獄という終着駅に着くまではなァ……フハハハハハ……!!!」もお約束展開でとてもいいと思いました。夏祭りに行ったら屋台で焼きそばを買うくらい王道。買うよね。焼きそば。いいと思います。

◇◇

 ♯3

ついに一番前の車両まで追い詰められたエッジウォーカー。彼は運転席に飛びこみ、運転手ごと破壊してしまった! もはや列車は止まらない! このままでは満員電車に詰め込まれた一般市民らが犠牲になってしまう! どうする、ニンジャスレイヤー!

エッジウォーカーの逃走は二段階の計画だった。プロセス1、まず屋根の上で待機し、ニンジャスレイヤーが追ってくれば無防備状態に攻撃を仕掛け、殺す!プロセス2、そして適切な場所に差し掛かった時点で電車を捨てる!追ってこなければプロセス1を省略し2に進むフローチャートである!

フローチャート(笑)
急にどうした。前世(?)はヒットマンだったんじゃないのか。急にビジネスマンみたいなこと言いだすので笑った。

「イイイヤアーッ!」それはまるで怒り狂った獣だった。エッジウォーカーは何故己がこのような憤怒に晒されるのか不可解に感じた。

サツガイへの怒りだけでなく、殺された一般市民への想いとか、理不尽に満員電車で押されまくったストレスとかもいろいろ含まれてそうだと思った。今回のエピソードを通して戦いのクライマックスに「憤怒」という感情が添えられるところ、マスラダ版ニンジャスレイヤーって感じ。

最後の最後で身を投げうって電車を止めちゃうところも含め、ほんと……マスラダさんマジマスラダ。高架から落ちちゃいましたが。

ってギョエーーーーーーーー!!!

ガーランド=サンが助けてくれたぞ!?!?

ど、どうしたの。この前の、この前のさぁ、「元気かと聞こうとしたが」といいなぜ何度かすれ違っただけなのにこんなに好感度が高いんだ。ロクな会話もしていないのに。マスラダさん何か裏で知らないうちにフラグ立てたりした?  それとも先代に巨大感情を持っているとかそういう?

続きも気になるところですが、今回はここまで。
次の感想はもう少し早めにお届けしたいです。ではでは、また近いうちに!

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次の感想はこちら。


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