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ニンジャスレイヤーを第4部-AoM-から読みはじめる/サブストーリーS3_1「ヘラルド・オブ・イル・フェイト」

こんにちは!
AoMシリーズから出戻りしました望月もなかです。 シーズン4も実況を覗いたりして楽しんでいます。連載に追いついた世界線サイコー!

それはそれとして、シーズン4に入る前に、シーズン3番外編(ヘラルドくんの復讐道中記)の感想です。特にこの『イル・フェイト』は読んでみたら気になる箇所があったので、忘れないうちに感想を残しておかないとと思いまして。あまり長いエピソードではないので、さっくり行きます!

前回の感想はこちら。

マスラダとタキの関係性進化まとめ+手書きノートログはこちら。

【前提1】望月のニンジャスレイヤー知識

・7年前に書籍第一部を3巻まで読んだところで中断。だいぶ忘れてます。
・2019年8月に『スズメバチの黄色』読了。
・2019年11月~2020年3月にかけてAoMシーズン1を読了。
・2020年5月~10月にかけてAoMシーズン2を読了。
・2021年11月~2021年1月にかけてAoMシーズン3を読了。
・2020年2月の第3部野球回再放送は読みました。
【↓NEW↓】
・ニンジャスレイヤーPLUSに加入したのは2021年1月。
・シーズン4からはTwitter連載分をリアルタイムで追ってます。

【前提2】感想の方針

・〈NJrecalls〉さんのまとめを、上から順に読んでいきます。
・Wikiはまとめを読むために参照していますが、それ以外の知識はあえて入れないようにしています。情報を与えずそっと見守っていただければ幸いです。

◇◇◇

今回のエピソードはこちらです。
無料で読めるオープン記事なので、PLUS入らなくても読めますね。

サブストーリー:シーズン3「ヘラルド・オブ・イル・フェイト」

この顔の恨み晴らさでおくべきか。ザイバツ・シャドーギルドのヘラルドは、憎きニンジャスレイヤーを殺すために抜け忍し、現世に留まっていた。だが、バンクーバーでの再びの敗北が、彼を完膚なきまでに打ちのめした……。


ヘラルドくんの元のお顔が端正だったという公式からの説明がありがたい。その上に黒の巻き毛なのか……すごいですね。

彼の名はヘラルド。オヒガンの狭間に浮かぶザイバツ・シャドーギルドのニンジャとして、定かな実体を持たぬながら、エメツの塊を心臓に融合することで肉体を手に入れ、己の目的の為にヌケニンした男である。

気になったのはこのくだりです。

なんで胸にエメツ埋めてるんだろ~痛くないのかな~みたいな、ふんわり理解でここまで読んできたのですが。ヘラルドくん、エメツを肉体に組み込むことで、現実世界に実体化できている……ということですよね。夢の新素材、エメツはそういうことができる。

で。
ふと思い出したんですけど、ハッカーの職業病でもある「急性自我希薄化症状」の特効薬「ニューログラ」。あれにもエメツ、使われてましたよね。

ニューログラ。端的にいえば、この薬はIRC中毒による急性重度自我希薄化症の特効薬だ。ネットワーク接続の慢性化によって自我を摩耗、UNIXを抱いたまま昏睡し、目覚めず、最悪の場合は死に至る……。(略)ニューログラの生成にはエメツ資源が必要だ。
「ウィア・スラッツ、チープ・プロダクツ、イン・サム・ニンジャズ・ノートブック」より)

自我希薄化症状。
これは物理的には「昏睡」ですが、タキさんの描写を読み返すと、おそらく「肉体と自我を繋ぐリンクが切れて、ネットワークに自我が拡散してしまう」症状といった方が正確なのかな、と思います。つまり、ニューログラの薬効は「コトダマ=オヒガンへの自我の拡散を止める」ことだと推測できます。そして「ニューログラ」は、エメツが採掘されるようになって開発された新薬、なのですよね。ふむ……。

ふと思ったんですけど、エメツには「オヒガン情報を現実世界にリンクさせてつなぎとめる働き」があるんじゃないでしょうか。

「オヒガンの情報」とは、忍殺の世界観に乗っ取って考えるならばすなわち「魂」であり「無意識」であり、「01の情報」であり「コトダマ」であり「論理肉体」ですよね。

そうだとすれば、<システム・オマーク>に繋げるかどうかは個々人によって適性があり、シトカで過冬が「選別」を行っていた理由もわかります。<オマーク>を使用して人体からエメツを抽出する場合……コトダマ適性のある人体からでないと抽出できない可能性があるのかもしれない。

「選別……?」「畜生! 離せ!」リロイが椅子をガタガタと揺らした。ヴォジャノーイは続けた。「オマークの適性は、確かめるまでわからないのが現状だ。もっと効率よくなると思うんだが、そこはアダナス社の今後のカイゼンに期待だな。現状は、これを使う」
(「ベイン・オブ・カトー」)

なんとなくそんな気がしてきた。ありえないとも言い切れないのでは。

シーズン3で明かされたとおり、この世界において「黄金立方体の輝く空間(オヒガン)」はすなわち、「インターネット」なわけですよね。その世界から現実世界に受肉するための手段、エメツ。

シーズン2で受肉後サツガイさんがスナック感覚でエメツをポリポリ食べていた理由。

ちょっと変わった理由(うろ覚えですが人体改造的な理由でしたよね)で生まれたバイオニンジャさんたちが生き延びるためには、不純なエメツを必要とする理由。

そして、マルノウチスゴイタカイビルの、マスラダがエメツで染めたオリガミ展示会場にサツガイさんが現れた理由……だとしたらそんなのって、そんな、

ヘラルドはかつて、ニンジャスレイヤーを殺して心臓のヤリ・オブ・ザ・ハントを奪うべく、ザイバツ・シャドーギルドの尖兵として参戦した。

ザイバツの狙いって「ヤリ・オブ・ザ・ハント」だったんですか。ケイトーさんと目的がかぶってたわけですね。しかも「カツ・ワンソー」を敵視しているということは、ナラクちゃんのことさえなければ、大局的にフジキドさんやマスラダくんと共闘の可能性もあるってことですよね。そうか……。

でも、ケイトーさん、ハリマ詐欺(『ナラク・ウィズイン』)でヤリ・オブ・ザ・ハントを奪ってましたよね?

じゃあもしかして、もうマスラダくんが狙われる理由ってないのか。

なんのかの言ってもザイバツに追われ続ける人生はマスラダくんもごめんでしょうから、説明しておきたいですね。実際マスラダくんの気性からすると、事情を知ったら「落とし前をつける。これ以上つきまとわれたら面倒だ」みたいなノリで堂々とキョート城へ乗り込みそうな気がします。マスラダくん、すぐボスと一対一で話をつけたがるから「うるさいフジオを呼べ」みたいにして城のど真ん中まで飛びこみそうだ……ヘラルドくん、どうしても借りを返したいなら、マスラダの案内役としてトラブルを減らす役をしてほしい……キョート城のみなさんのためにも……。

などと考える私をよそに誰かれ構わず殺しまくるヘラルドくん。人生に余裕がない。デズデモーナさんの挑発的な視線にもすぐ乗っちゃう! そして負けちゃう! ちょろいよお!! 心配になってしまいますね、そのうち売り言葉に買い言葉で内臓担保にして借金しそう……。

「マスラダというのか。ニンジャスレイヤー。許さんぞ。フ……貴様……何に呼ばれている……あれは何だ……フ、フフ……そうか。そういう事か」

ヘラルドくんがマスラダくんの名前を覚えてしまったぞ。。

襤褸メンポの奥からあの陰気な瞳が赤黒を見据えて「マスラダ=サン」って発音する可能性が爆誕したと思うと興奮しますね。やったあ!(やったあ、ではない)

マスラダを健気に呼び続けるナラクちゃんがヒロインすぎてびっくりしました。姫じゃありませんか……ツインテール姫……

デズデモーナさんに拾われ、UCA部隊に組み込まれることになったヘラルドくん。

「貴様……断りもなしに私を治療したのか」

めんどくさいな!!!
あのマスラダくんですら助けてもらったらお礼が言えるのに!野良猫より精神年齢の低い男〜〜〜!!!

一生懸命イキがってるけど腹芸はできないし実力は足りないしそれを伸ばす訓練より八つ当たりを優先するしすぐに騙されるし、ヘラルドくん見てると悲しくなっちゃうな…やはり彼は中二病メディカルキットに治療してもらわないといけないなと思いました。


今回はここまで。
また次のヘラルドくんでお会いいたしましょう!

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 次のヘラルドくんはこちら。


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