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ニンジャスレイヤーを第4部から読みはじめる/シーズン2_6「ベイン・オブ・カトー」

こんにちは。出戻り初心者ヘッズの望月もなかです。
これは本当にあった怖い話なんですけど、体感的にもう8話くらい読んでいる気がするのに今回の話には「シーズン2:第3話」と書いてあるんですよ。ピザタキの供給が急にズンドコ詰め込まれたので時間の感覚がおかしくなったんでしょうか。

というわけで、足踏みせずにテンポよく読んでいきますね。できるかぎり! 死なない範囲で!(ピザタキ供給で殴られない限りにおいて!!) 有言実行、今回の感想は1話完結型でお送りしますよー! 

前回の感想はこちらです。

【前提1】望月のニンジャスレイヤー知識

・6年前に書籍第一部を3巻まで読んだところで中断。だいぶ忘れてます。
・2019年8月に『スズメバチの黄色』読了。
・2019年11月~2020年3月にかけてAoMシーズン1を読了。
・実況は一度だけ参加しました(20年2月の3部野球回再放送)。

【前提2】感想の方針

・〈NJrecalls〉さんのまとめを、上から順に読んでいきます。
・Wikiはまとめを読むために参照していますが、それ以外の前知識はあえて入れないようにしています。よって、単語がわからずよく混乱していますがそっと見守っていただければ幸いです。

◇◇◇

今回のエピソードはこちらです!

シーズン2「ベイン・オブ・カトー」

シンウインターの超自然力に阻まれたニンジャスレイヤー達は、やむなくシトカへ引き返す。しかしゾーイの助けなしでは、シルバーキーの寿命は刻一刻と削られていくという……ただちにシトカを覆う不吉なオーロラを取り除かねばならぬ。 ニンジャスレイヤーはどう動く!?

♯1

ソウカイヤ VS ザルニーツァの戦闘は、まだ終わってはいなかった! というわけでソウカイヤのターン!

多対一でもまったく後れを取らないザルニーツァさんが強いです。隙が無い、カッコイイ!
無表情で氷のような雰囲気のザルニーツァさんですが、奥底ではかすかな心の波が揺れたりしてるんだろうなって気がします。ホテルでのゾーイちゃんとの会話が印象的だったんですよね。心を殺して生きるのが骨の髄まで染みついてるだけなのかもしれないなって。

「姉御……オニイサン……!」インシネレイトが血を吐いた。

オニイサン!?

えっ。ヴァニティさんのことは「姉御」なのに? ホローポイント氏は「オニイサン」なの!?  どどどどゆこと!?

忍殺世界においては「姉御」の対義語が「オニイサン」なのかもしれないと一瞬思ったのですがいやでもスーサイドさんがいますからね、シトカ編においてスーサイドを通じて「兄貴」の用法が描かれているにもかかわらず、あえて「オニイサン」を使う意味とは……!? それともほんやくのイタズラなのか……。インシネレイトさんとホローポイント氏には何か私の知らない関係でもあるんでしょうか……。


「海のほとり孤児院」から脱走した少年たち。一人がいなくなり、残りの一人は頭を殴られて以来おかしくなってしまった。

「脱走を手助けしてくれた奇妙な少女」はゾーイちゃんのこと、ですよね。児童労働あっせんということは……あれ、ひょっとしたら過冬のニンジャたちの間にも出身者がいるかもしれないってこと? 適性を見出されれば戦闘員として引き抜かれる可能性だってありますよね。ザルニーツァさんそれっぽい気がするんですよね……違うかなあ。

「ドッソイ!」スモトリがサスマタで前に押し出した。男は土の上によろめき、膝をついた。「ドッソイ」スモトリはしめやかに後退した。

……スモトリが……サスマタ…………(ちょっと目が死んでる)

壁には大型ミンチョ・フォントで「訓練する穴」とショドーされている。

…………。

「ち……畜生!腹ァ決めたぜ!来い!来やがれ畜生!」男は目の前のノレンに銃口を向けた。ノレンは三種類あり、「男」「女」「熊」とある。

「熊」

……いやいやいやいや、いやいや!!

おかしいよこんなの絶対おかしいよ。「熊」ってなに。なんでくま。熊。なんでクマ!? 

賭博用闘技クマ……この……この語の羅列を書くだけで判断力が死ぬ……。

うう、なにこれ……、むりなんですけど……理解できない……。

KRAAASH!鉄シャッターを引き裂き、赤黒のニンジャが現れたのだ。

マスラダくんだー!!(望月は生き返った!)

「トレーニングを続けるぞ」
「な……貴様は……?」ベアゴージは狼狽した。想定外の事態である。彼が考えをまとめる時間を待たず、赤黒のニンジャはアイサツを繰り出した。「ドーモ。ニンジャスレイヤーです」「ド……ドーモ。ニンジャスレイヤー=サン。ベアゴージです。ニンジャ……スレイヤー……何……何だと!?」

「トレーニングを続けるぞ」じゃないよwww ベアゴージさん困ってるじゃんwww

前置きゼロでとりあえずサツガイのことを聞いておき、知らなかったら情報をひとつ貰って殺しては次に行くいつものスタイル。マスラダくんってほんとにマイペースですよねー。

手慣れたやり方ってそりゃそうかもしれませんけど、今までとまったく同じことやってるので笑ってしまいました。そのやり方しか知らないんだろうな。でもまあ、特に不都合を感じたこともなく、実際それでサツガイともエンカウントできたんだからいいのか……(ところでその「手慣れたやり方」にタキとの通信行為が組み込まれてるのすごくいいですね! ウヒヒ!)


♯2

凍てつく街のそこここで、過冬狩りは粛々と行われていく。眼球を抉り、心臓を握り潰し、喉を締め上げ、情報を引き出し、すみやかに殺す。情報をもとにタキの指示を仰ぎ、次のニンジャを探り当て、黒炎によりて尋問し、殺す。無駄にできる時間はない。スピーディに、次ッ!


今回のマスラダめちゃくちゃ「素早い」ですね。シーズン1の一話一殺が嘘のように殺しまくってる、すごい。進行が速い。巻いてる巻いてる。さすがです。
ノンストップ!マスラダくんですよ。

「ニンジャスレイヤーだと!?」嫌な予感がした。確かシトカの外で過冬とひと悶着あった件でその名が……しかし彼は今の今までタカをくくっていた。 
(確か、ボスに楯突いて……「ワイズマン」の連中が動き出したんじゃなかったか?それが何故、こんなヤクザシノギの場に……!?)

まさか目の前の赤黒がとりあえず順番に辿っていこう作戦を常軌を逸したスピードで実行してるとは思わないですもんねホークヴィルさんも……ご愁傷さまです……。

さらに次。ナイフ使いのゲーマーニンジャも殺す。

ガラス片がゆっくりと撥ね散らかる。粒となったガラスは溶岩めいて赤く光り、床を点々と焦がす。

この文章すごく好き!

マスラダくんがノンストップめちゃくちゃ作戦を異常な速さでやり続けるので、ついに過冬のシックスゲイツみたいな人たちが作戦会議を始めた。なんかヤベーのがいる、ソウカイヤの鉄砲玉か? みたいなノリですが、そう誤認させているのはスーサイドさんの熟達した大人のやり方っていうのがいいですよね~!

010010010111……ザリザリザリ。ファオー。デジタル笙リード音が0と1の残響軌道を伴い、電子庭園を駆け抜ける。

電子庭園の描写、SFみにあふれていてすごく好きです。良き良き。「電子庭園」という言葉それ自体がもういいよね。

個人的にサイグナスさんがいたので喜びました。『ジャングル』ではとても良い立ち回りをしていたのでマスラダくんとの邂逅が楽しみです。


♯3

シルバーキーには残された時間がない。一刻も早くシンウインターを殺し、少女ゾーイを親元に返さねばならない。マスラダは片っ端から過冬のニンジャを殺して情報を手繰っていく。突如現れた厄災を前に、ロシアヤクザ「過冬」の幹部集団「ワイズマン」が終結する!

先代に恥じないスレイっぷりを披露してくれるマスラダ! 気持ちいい! かっこいい! ニンジャスレイヤーだー!! って感じのお話でめちゃくちゃ楽しいですね!

第一部のあやふやな記憶では、フジキドさんもめちゃくちゃ殺してましたけど、やっぱりちょっと雰囲気が違う感じがします。あの頃のフジキドさんは殺すべくして殺していたといいますか、「ニンジャは殺すもの」だから殺していた、というか、そんなノリだった記憶があります。マスラダの場合「シンウインターを殺す」という目的があって、その手段として「最もわかりやすく効率のいい方法」だから情報収集のために殺しまくってるのがザ・マスラダ。みんな違って、みんないい。(?)

「ワイズマン」はニンジャ名じゃなくてグループ名なんですか。なるほどなるほど、「シックスゲイツ」みたいなものかな?

ともあれザルニーツァさんに対抗して出陣した「ワイズマン」が一人、キンジャールさんの前に、さっそく現れる我らがニンジャスレイヤー。速い、今回はとにかく速い。マスラダくんスピーディ!


♯4

(カークィウスを引きずり出す。その為には、そいつが接触している連中を引きずり出す。要はそういう事だろう)マスラダは言った。(だいたいわかった) 

だいたいわかった。これが今回のあらすじだ。いいね?


「推測:ニンジャスレイヤー」。キンジャールの網膜の表示が薄れ、消える。

網膜に文字が映るのSFで好き。


(((……マスラダ!)))そしてニューロンの同居者!(((こ奴がジツにうったえぬ以上、オヌシがこの者をカラテで上回らねば道は無し!ええい、不甲斐無や……即ち儂に身体を預けるべし!)))(黙れナラク!)

ナラクちゃんうるさい!(笑)
マスラダに怒られて殊勝に引っ込んだのちょっとかわいかったですね……。

しかしキンジャールさんは強い! 「肉切り包丁で骨を斬る」ってどういう意味だよ!?とか、暗黒カラテ奥義サマーソルトキックってなんだ!?ってなったりしましたが、それにしても息の詰まるような戦闘描写。2本のダガーを踊るように操るキンジャールさんかっこいいですね~!

「キンジャールへの通信だ」『え?じゃあ取れよ、さっさと!千載一遇だぞ!騙せ、騙せ!』タキは喚いた。『なんかわかるだろ!』ニンジャスレイヤーはタキを締め出し、応答した。

タキさんもうるさい!(笑)
サクッと締め出されてるのかわいい。

すごく自然に以前のノリでやり取りしてるのかわいいよ~。永遠に見せてくれ……。


♯5

「ワイズマン」のキンジャールをも撃破したニンジャスレイヤー。新たな情報を得た彼は、イクラ・ディストリクトへ向かう。ユーレイが出ると噂されるその不吉な区画には、失った仲間を探しに忍び込んでいる少年たちの影があった……。


ソウカイヤは独自のウキハシ・ポータルを設置して移動していたんですね。シガーカッターさんもネオサイタマから到着です。フルサイバネティクスのチョンマゲニンジャさんですね。続々とシックスゲイツが揃ってきました。ソウカイヤの襲撃理由はまだわかりません。これだけ大ごとにしてるのに、チバ=サンの影がないのもやっぱり妙な感じなんですよね~何が狙いなんだろ。

「内通者」もいるとのこと。スーサイドさんでもなさそうですし、誰だろうな……。既に出てきている誰か、だとは思うんですけど。

泣いて狂って必死に「喪失」を受容しようとする少年たちのパートがすごくいいな……。「ニンジャが出て殺す」だけのエピソードって、エピソードにおける「変化」の役割を外部が担えるのでこういう形でいろんなドラマを織りこめるのがいいですよね。構成に忍殺みがある。


♯6

廃イクラ工場にもニンジャスレイヤーは現れた! ニンジャにとらえられ「選別」を受けようとしていた少年たちの前に突如現れた異形、赤黒の炎……! アイエエエ!

「やめてくれ」ヴォジャノーイは後ずさった。「俺を……俺をひどくしないでくれ。俺はワイズマンのような、まことの戦士ではない……いわば、過冬の勤勉なるシノギヤクザだ。俺を苛まないでくれ」「勤勉、なるほどな」ニンジャスレイヤーは椅子に拘束された二人を見る。 

マスラダくん、嫌味も説教もなく相手の身勝手な言い訳を「そうかなるほど」って相槌でまっすぐに打ち返すので、相手がひとりでに自縄自縛状態に陥って更なる言い訳を重ねちゃうモードになるのオモロいな……。

「それは……違う!選別は俺のシノギだ。誰でもシノギして生きている。貴様だって命を糧に生きているんだぞ!イクラだろうがマグロだろうが、非ニンジャのクズだろうが同じだろう!平等だ!」「どうでもいい」

そして言い訳が長くなると「どうでもいい」でぶった切る。ひどいw 

スイトン! 火遁も水遁も出てくるなんてまるで忍者小説を読んでいるかのようですよ!! 

でもシニフリ・ジツのネーミングにはウッってなった。ニニンバオリ・アソビも、、言いたいことはすごくよくわかるし明確に伝わるんですけど、それはそれとしてスッと真顔になってしまう。

(((トビマッタキ!これはシノビ・ニンジャクランの得意とするシニフリ・ジツの中でも特に油断ならぬジツ!とにかく、オヌシのウカツだ!儂がおらねば今頃……)))

ナラクちゃんにほんごしゃべって。

ニンジャスレイヤーはタキにIRC通信をコールし、UNIXデッキのキーをタイプする。「指示を」『時間かかってンじゃねえか』タキが応じた。『だいたいお前、何人殺ッたんだ?知らねえぞ。過冬はヤバイ国際ヤクザニンジャ組織だ。完全に目をつけられるな、お前。ベイン・オブ・カトーってか!』「早くしろ」

マスラダくんとタキさんのぐだぐだなやり取り永遠に見せてほしい……(2回目)。かわいい。愛。そして相変わらずマスラダはタキさんのことを褒めない。一度くらい褒めてあげて。マスラダ、これだけ寄りかかってるくせにいざタキさんがいなくなったらめちゃくちゃ動揺するでしょ知ってるぞ。

「あン?」タキは顔をしかめ、モニタから顔を上げた。「あれ?」周囲を見渡した。それから頭上を。黄金の立方体がゆっくりと自転している。タキは目をぱちくりさせた。……「裸が。お好き?」タキは声の方向を見た。電子裸体が挑発的に己の身体に指を這わせ、微笑んだ。「ドーモ。サキュバスです」

ほら~もうピンチになってるじゃん! ほらほらマスラダ! どうする! ねえどうする!? 君の不得意な電脳世界でタキさんがピンチだよー!! ワクワクしてきました! やったねーオッホホ!! 楽しみ楽しみ!!

そのまま彼らは無言で歩いた。空にはオーロラ。腹立たしいほどに美しい。しばらく歩いて、どちらが促したわけでもなく、二人は足を止めた。不意に彼らは思ったのだ。かつてはここにダグが居て、三人だった。今は居ない。その事実が、すとんと腹に落ちた。 

うぅ……。少年たちによる「喪失の受容」の物語、切なくて哀しいのに、美しさを添えているのがシンウインターの禍々しいオーロラだっていう構図が悔しいな。

さてさて。一方の<筋>界隈も平穏無事とはいかないようで、ソウカイヤvs過冬に巻き込まれそうです。

スーサイドはコトブキ達を振り返り、「見てくる」と言った。部屋を出ようとして、ふともう一度振り返った。「その窓の鎧戸は押せば外れる。念の為な」

ここ好き! こういうの好き!

10年の時を経て再びソウカイ・ニンジャに立ち向かうスーサイドだ……と思うと感慨深いです。シーズン2がまるまるスーサイドの通過儀礼になってるのかもしれない。死んだも同然だった彼が、息を吹き返したあとどこに向っていくのか。見守っていきたいですね。


よし! 宣言通り1回完結で書けました! 
サクサク読んでいきたい気もしますがピザタキの波動を感じるので次はどうなるかわかりません!

ともあれ次回の感想でお会いいたしましょう。ではまた!

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次の感想はこちら。


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