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出戻り初心者ヘッズが、ニンジャスレイヤーを第4部から読みはじめる/シーズン1_10「ストーム・イナ・ユノミ」

こんばんは。望月もなかです!
分割しようかと思ったんですが衝動のままにガーッと書いてしまったので、このまま上げます。長文感想になってしまいました。一緒にナラクの声帯に呪われましょう。

前回の感想はこちらです。

【前提1】望月のニンジャスレイヤー知識

・ニンジャスレイヤーは第一部の3巻くらいで止まっています。中断してから6年、内容はだいぶ忘れてしまいました。
・2019年8月に『スズメバチの黄色』読了。
・忍殺用語にはまだ慣れず、たびたびビクッとします。

【前提2】感想の方針

・〈NJrecalls〉さんのまとめを、上から順に読んでいきます。
・読んだ日だけ感想を書きます(翌日に分割することもあります)。
・Wikiはまとめを読むために参照していますが、それ以外の前知識はあえて入れないようにしています。よって、単語がわからずよく混乱していますがそっと見守っていただければ幸いです。

◇◇◇

今回はこちら。

シーズン1「ストーム・イナ・ユノミ」

先代ニンジャスレイヤー=フジキドは、新たなるニンジャスレイヤーの行く末を気にかけ、旧知のシキベ・タカコに連絡を取る。
一方、ついにサンズ・オブ・ケオスの一人が、次々と仲間を殺していくニンジャの存在に気がついた。ネオサイタマに、得体の知れぬ魔の手が迫る。

 ♯1

「ンンー……何か緊張しているんですか?」手首を握ったまま、男は尋ねた。店員はもはや恐怖を露わに、震えながら首を振り、店長を目で探した。

今度は吉良吉影みたいなのが来たぞ。……と思ったらこれ、前回のラストで出てきたムーディブルース氏(仮)と同一人物かな。突然ジョジョの敵っぽい「圧」の強い人がでてきた! 強そう!

「チャプチーノ」っていわゆる「抹茶ラテ」とか「ほうじ茶ラテ」みたいなのですかね。

こういうの。

ことぶきィ!

平仮名あざとい、あざといでやんすよ、Tシャツ売ってください!! 着用済みのやつを!!! ハーッ接客されたいドゲザ接客してくれ!! カワイイ!!!

「もっとお客さんのホスピタリティを考えた真心の接客が大事ですよ。ドゲザ接客です」「いいんだよ。オレだって真心のオミヤゲがもらえなかったんだから」「ニンジャスレイヤー=サンにですか?」「サイバーシーシャを頼んでたのによ」「まあ!」

マスラダさんお土産買っていってあげなかったの?
それはひどい。あんなにお世話になっておきながら。マスラダくんヒドーイ。あ~あ~タキさん拗ねちゃってるじゃん。かわいそー。

「手懐ければ番犬にもなるだろう。」というタキのモノローグがありましたが、これ、マスラダさんの方も「キャンキャンとうるさい犬だがサツガイのにおいを辿るなら役に立つだろう。」くらいに思っているのでは? という気がしますね。

※結論:どっちもどっち


セントー 地下 迷宮……(わたしはなにも南方熊楠)(忘れよう)

満を持してシキベ・タカコさんが登場! 待ってました!! 探偵モノにいると嬉しいお供のペット(三本足カラス)まで身につけて完璧な布陣。さあどんな探偵さんなんでしょうか!

◇◇

 ♯2

ピザタキは今日も平常運転。ニンジャスレイヤーは殺しから戻らず、コトブキとタキはのんびりと過ごしていた。そこに、不穏な空気をまとう男が訪れる。「ここ、なんの店?」
そうとは知らぬニンジャスレイヤーもまた、謎の私立探偵シキベ・タカコに後をつけられていたのだ……

ピザタキが大変なことに。

いつかめちゃくちゃにされる日が来るんじゃないかとは思っていましたが、X-DAYは突然にやってくるものですね。お客さんもみんな殺されて阿鼻叫喚。タキ=サンかわいそう。経営再建がんばってね(生き延びたら)。

それはそれとして、帽子を脱いで肩をすくめて「ドーモ」するアモクウェイブさんがサイコさんで実にいいキャラです。このクレイジーなノリ、『ジョジョの奇妙な冒険』にも出演できそう。「圧」がすごい。

アモクウェイブが「タキとマスラダは友達」という前提で話しかけてるのに興奮しました。ぜひ、ぜひ、マスラダさんにもその質問をしてほしい。マスラダさんが嫌そうに否定するのが見たいし、「友達をそんな風に言ってはいけない」みたいに諭されてマスラダさんが困るのも見たい。

◇◇

 ♯3

突如現れたニンジャ・アモクウェイブにより、ピザタキは阿鼻叫喚の地獄と化していた。コトブキもピンチである! トラップマスターを倒したニンジャスレイヤーは、果たしてピザタキの危機に間に合うのか?

サツガイは与える者なのか。ではなぜアユミの命を奪った。そしてマスラダを。

確かに謎です。
マスラダさんの記憶もあやふやなようですし、サツガイと仇が別人だという線もあるんでしょうか。ニンジャならともかく、アユミさんもマスラダさんも一般人だったんですよね? それともマスラダさんが気がついていなかっただけで、実はアユミもニンジャになっていたとか、うーん、謎は深まりますね。


「ドーモ。シキベ・タカコ。私立探偵です」「探偵だと」

私立探偵! 甘美な響きだ!!

話が進みそうなところで、タキ=サンのSOSが入った瞬間にノータイムで跳躍するニンジャスレイヤーの描写がすごい。

「待ッ……」シキベの声をニンジャスレイヤーは置き去りにした。

「声を置き去りにした」っていう表現で、絵的な距離感が一気に開いたことをスピード感を伴いながら簡潔に伝えてくるところ、はちゃめちゃに巧い。
はぁ~忍殺はこういう痺れる文章が読めるところがいいんですよねー。勉強になります。好き。

(そして再びの「電話王子様」)(……電話王子様とは)(瞑想)

そんでもって

『名前はアモクウェイブ……オレらがまだ知らねえ奴……いきなり客を皆殺しに……どサイコ野郎だ、ただ事じゃねえ。今までで一番ヤバイ。なにか……ブンシンみたいな事をした』「コトブキ=サンは」『わからねえ、多分ありゃダメだ。オレもじきに殺される。怪我して動けねえ。奴は戻って来る!』19

あ゛あ゛あ゛、、、、こ、こここ、この「コトブキ=サンは」ってニンジャスレイヤーが訊いたのギエエエエエエエエ、、、最高…………好き……。や、やさしい~~~心配してくれてるの!!? いやだって訊く必要なくないですか、サンズ・オブ・ケオスのニンジャが来たから殺すために向ってるだけだとしたらコトブキちゃんがどうなったか訊く必要なんて本来ないわけじゃないですか、ハッじゃあもしかしてSOSの連絡が入ったとたんズバーッと駆け出したのもサツガイのニンジャ目当てだとばかり思ってましたけど1/100くらいはタキ=サンのことも心配だったの!? そうなんでしょ!? 通信の向こう側にいて生きてるのがわかってるから聞かなかっただけでもしこれがコトブキちゃんからの通信だったら「タキは」と訊ねかけてやめる、くらいはしたよね!? した! 絶対したと思う!! ヒューーーーーーーーーーー!! もりあがってきたぜ(わたしが)!!!!


その頃、タキさんはプライドをピザ生地に乗せてオーブンで焦がしていた。
タキさんにとってプライドは注文に応じてトッピングするものだからね……しかたがないね。

そんなタキ=サンの前に颯爽と現れるコトブキ王子!!

「結構聞いていましたが、お前は腰抜けですか!そういう時は、仲間は売らんぞ、って言うんですよ!」コトブキがタキを叱った。

叱られたい!!!
「あなた」じゃなくて「お前」なのが加点ポイントです。カワイイ。

「オイ来たか!遅せえぞ!」コトブキにマウントを取られたタキがもがいた。「ファック・アンド・サヨナラされちまう!早くあのニンジャ野郎を……」「黙れ!」戸口の者がぴしゃりと言った。

満身創痍なのに二方面から叱られるタキさんかわいそう。

◇◇

 ♯4

アモクウェイブの「ピザ・タキ」急襲! タキのピンチ! 颯爽と守るコトブキ王子! そんなコトブキを謎の術で操るアモクウェイブ! 再びタキのピンチ! 帰宅したニンジャスレイヤー! 一触即発ッ!!

操られるコトブキちゃん。精神がまったく操られていないのでチグハグでかわいい。タキが「畜生テメェ絶対おぼえてろ!」っていちいち吠えるのもかわいい。状況は緊迫しているのに和む。

(((ジョルリ・ジツだ。マスラダ)))

あっ「浄瑠璃」のことか!
なるほど、人形遣いの術ですね。

コトブキさんを壊さないで戦おうとするマスラダさんがやっぱり優しい。というか、つれない態度にも隠し切れない甘さがあっていいですね。甘くて苦いママレードマスラダ。

敵にほっぺたをやらしくねっとり触られ&撫でかえすよう操られながらも、いつもの健全さ100%で「ファイトで頑張れです!」的な発言ができるコトブキちゃんマジ推せる。かわいい。

(((バカ!マスラダ!)))
 ⇒ナラクの罵り方、ロリ美少女みたいですね。

……そう思ったらナラクの全部のセリフがロリババア口調に見えてきました。

よしよし。
ここはひとつ、釘宮理恵高橋李依の声帯で脳内再生してみましょう。

【参考資料】

お好みの声帯で。
はいどうぞ!!

(((バカ!マスラダ!)))ナラクが叱責した。(((なんたる惰弱!なんと不甲斐なきか!壊すのだ!)))

いいんじゃないか?

アリかナシかでいったらかなり「アリ」ですね。ふむ。ちゃんとロリババア声に聞こえます。今度からはこの声帯だと思って脳内再生し……



ごめんなさい。

ナラクさんの「バカァ!」な叱責はともかくとして、続くコトブキの「腰抜け!」「直せばいいんです!」が男前すぎて惚れた。
コトブキ王子ぃ……。

その声に吹っ切れて足を破壊するマスラダ、マスラダの後ろから「平気ですからね!」と声を掛けるコトブキちゃん。彼女の何気ない声かけは、マスラダが甘っちょろい罪悪感を持っていることを無邪気に指摘しているわけで、アユミのために修羅道を突き進もうとしているマスラダにとってはきっと刃で抉るような言葉だったに違いありません。「うるさいな」と言ってしまうところに、マスラダのやりきれない、捨てきれない思いが籠っているようで端的にいえば望月さんは悶え苦しんで顔を覆った。アリガトウ……ゴザイマス……ニンゲンノカンジョウ……オイシイネ……!!!

といいますか、ここのマスラダのセリフが

「うるさいぞ、お前も、タキも

なところが最ッ高に滾るんですけど、、、だってタキさん何も言ってないじゃないですか、いやいつもはうるさいですけど、この戦闘の場に限ってはほとんど沈黙してるじゃないですか、なのにコトブキちゃんの優しい言葉に対する返答が「お前もタキもうるさい」。これはつまり、 (アユミの復讐だけを考えるべき)自分を惑わす優しい騒音」のことを、「うるさい」と言っているんですよマスラダはァ!! はああああああまりの衝撃で口からエクトプラズム出る……。最高……

ここまでを踏まえて続きを読むとですね、「お前もだ。アモクウェイブ=サン」というこの言葉もまた、「友達」「コトブキさんを壊せない」「仲間なんてどうでもいい(=ほんとうはどうでもよくない)」というこれまでの遣り取りを経て、マスラダが「ピザ・タキ」の存在を次第に無視できなくなってきている事実を突きつけてきたことにたいする「うるさい」ではないか?と読み取ることができるんじゃないかと、思うんですよ。私は。私はそう思うんですよ。はい。


◇◇

 ♯5

相手の影型を巧みなジョルリ・ジツで操り、ニンジャスレイヤーを挟み撃ちするアモクウェイブ。ニンジャスレイヤーに立ちはだかる敵は自分自身、そして手練れのニンジャ。「お前はお前を倒すことはできまいよ……それはお前自身なのだからな!」

アモクウェイブの幻覚術(?)みたいな技、サイバーパンク世界観ならではのニンジャ技って感じでかなりいいですね。こういうのもっとやってほしい!

窮したニンジャスレイヤーが、一瞬だけ心を捉えた先代を追おうとするの滅茶苦茶グッときました、言葉にならない……。道標……。

それでも誘惑を振り払い、冷静さを失わないマスラダさん。

自分自身が相手。ならば簡単なことだ。「スウー……フウー」彼は息を吸い、吐いた。焼けるカラテを血管に循環させる。簡単なことだ。相手が過去の己だというならば、今ここで成長すればよいのだ。

「戦闘の中で成長し、過去の己を超えることでコピーを倒す」、という、あまりにもまっとうな結論が、なぜか眩しい。(フジキドさんの狂戦士っぷりを浴びたばかりだからかな)(はい)

ところで、あの、

このままではジリー・プアー(徐々に不利)。

解説してくれてありがたいのですが、なぜTwitterの限られた文字数でこんなことを。普通に「このままでは徐々に不利。」じゃいけなかったの?

その腕の内側を、交差するようにしてニンジャスレイヤーの左腕が滑ってきた。死が。

ここ、超格好いい。たまらんね。

「お前のせいだ。徹頭徹尾お前のせい!」「ああ、そうだ」

カワイイ!!!!!!!!!

マスラダさんがモップかけてる=反省してる!!! 普段なら絶対やらないでしょお掃除なんて、モップかけてることでタキ=サンへの「迷惑かけました」を態度で示してるつもりなんでしょ、しかも何も言わなくてもタキにそのことをわかってほしいって甘えた考えを持ってるとみた。我慢できなくなって「やかましいぞ」って逆切れしてるのかわいい、夫婦喧嘩じゃん(?)。床材の張替えもぜひ一緒にやってほしい。DIYするマスラダさんが見たい。ヒュー! 

コトブキちゃん(直ったの?)も混じって三人でわちゃわちゃしてるのがカオスでとても可愛い。このあと結局三人でピザ食べるのかと思うともっと可愛い。最後まで可愛くて贅沢なエピローグでした……。満足した……。


興奮で書きなぐっていたらこんな夜中になってしまいました。たいへんだ。ではでは、また次回お会いいたしましょう! おやすみなさい!


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