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ニンジャスレイヤーを第4部から読みはじめる/シーズン2_14「ベリアル・アンダーカバー」(後)

出戻り初心者ヘッズの望月もなかです。こんばんは! 
朝晩と冷えこむようになりましたね。そろそろ炬燵を出したいです。

前回の感想はこちらです。

【前提1】望月のニンジャスレイヤー知識

・6年前に書籍第一部を3巻まで読んだところで中断。だいぶ忘れてます。
・2019年8月に『スズメバチの黄色』読了。
・2019年11月~2020年3月にかけてAoMシーズン1を読了。
・実況は一度だけ参加しました(20年2月の3部野球回再放送)。

【前提2】感想の方針

・〈NJrecalls〉さんのまとめを、上から順に読んでいきます。
・Wikiはまとめを読むために参照していますが、それ以外の前知識はあえて入れないようにしています。よって、単語がわからずよく混乱していますがそっと見守っていただければ幸いです。

◇◇◇

今回のエピソードはこちらです。


シーズン2「ベリアル・アンダーカバー」(後)

シトカ市内。抗争の影でひっそりと、シンウインターの元愛人・ディアンタの足跡を追う男がいた。クナイウィップを操り、トラヒトアシを繰り出す彼の名は――!

♯5

ランダムにうつりかわるテキスタイル装束のニンジャがアイサツするが、ガーランドは応じない。かわりにカレイドスコープの横を凝視している。……そこに、もう一人のニンジャが出現した。「油断ならぬ男。……ドーモ。スモークドラゴンです」

隠れている男がアイサツするまで応じないガーランドさん。さすがです。手練れの風格って感じ。ただのスシイジメニンジャじゃなかったんですね!

それまで冷たく澄んでいた夜の墓地の空気は奇妙に霞んでいた。それがカレイドスコープの奇妙なジツにフーリンカザンを生んでいた。「イヤーッ!」「イヤーッ!」死角を狙って跳んでくるカラテを防御しながらガーランドは分析する。この霞自体もジツであろう。スモークドラゴンの助けか!

カレイドスコープ&スモークドラゴンは互いのジツを補い合い強くできるタッグなのか! サキュバス戦もそうでしたが、忍殺のこういう「敵がタッグを組んでいる」系の戦闘って緊張感が増して面白いですね。
攻撃を受ける前から、早くも勘所を見抜いているガーランドさんツワモノ!戦闘中の動きだけではなく、視点人物の観察眼によって「強さ」を巧みに描く手法はさすがの一言。面白いです(これは文章力の話です)。

それにしてもガーランドSさん……こんなにも優秀で強いニンジャなのに、なぜ『ソウカイ・シンジケート』ではマスラダくんにネチネチと湿っぽい嫌がらせをしていたんでしょうか。監禁は趣味なの? それとも生意気なマスラダくん見てるとなにかこう、スイッチでも入っちゃうのかな? (ワカル)


「欲しがりだな」ガーランドはしかし殆ど悠然と呟き、消失した。

息をするように卑猥だーーッ!??

や、やばいガーランドさんヤバすぎる、この人も存在そのものが成人向けじゃありません!?

いや、ほんと、戦闘中に「欲しがりだな」って言ってくるのなに……? そういうのってこう胸が豊満で唇がつやつやしたボンテージ姿のお姉さんニンジャが「欲しがりね、坊や」みたいに言いながら刃を甘噛みするときとかに発せられるセリフではないかと思うんですがどうなんですかそこのところ、ソウカイヤの風紀はどうなっているんですか? 「欲しがりだな」ってなあにこれえ?

余りの衝撃にこのくだり読んだあと、しばらく固まってしまいましたね……。ガーランドさん……。卑猥だよ……。

トラヒトアシ!そして、「イヤーッ!」繰り出されるムチ!

繰り出されるムチ! 卑猥!

スモークドラゴンはわななき、樹上のガーランドを睨んだ。「この代償は高くつくぞ」「代償?知らんな。イクサは命のやり取りだ。その手のウエットな感傷に興味はない

そうなんだぁ。

「では、今この俺が目の前にするこのニンジャは何者だ?という事になる。貴様は俺の知る男ではなかった」ガーランドは目を細めた。その目に渦巻く複雑な感情をニンジャスレイヤーは見て取った。(S1『ソウカイ・シンジケート』♯1

じゃあマスラダ監禁事件のときの複雑な感情って……あれはなんだったの? わりと今でもあの監禁事件と「解体したい」発言の真意がわからないな~と思っているんですけど、でも「目に渦巻く複雑な感情」もだいぶ深いもののような気がするんですよね。当時、チバ=サンはニンジャスレイヤーのことを「捨て置け」と言っていたわけですし、監禁行為はガーランドさんの私情入りまくってましたよね? 命のやりとりとは別次元の趣味なのかな……。

ガーランドさんについては、まだまだ知らないことがありそうです。

「ハイクは詠めまい」ガーランドは呟いた。「貴様は相当な使い手だった。誇って死ね」

うわーっ! こういうセリフ回し、好き!

やっぱりシトカでの抗争はチバ=サンの命令による陽動でしたか。過大な要求といい戦闘規模といい、はじめから妙な違和感があったので納得しました。ところでヴァニティさんが捜査に不適格な理由が気になります。なんでだろう。ディアンタの関係者だったとか? チバさんの血縁とか?

「鷲の一族」大いなる禁忌「メガトリイ」といった新概念が急に出てきたので(???)と死んだ目になっていますが、まあそのうち説明されるかな。

とりあえずザルニーツァさん(本名オリガ)は、チバさんの異父妹ということになるんですね。異父妹。甘美な響きだ!
ソウカイヤの現状や後継者問題についてはよくわかりませんが、少なくとも「オヤブンの血縁者」が、現在、過冬に所属している。この事実に過冬が気づいてしまえば、オリガを使って強引にソウカイヤ内部に食いこんだり、彼女を担ぎ上げてソウカイヤの内紛を誘発させることだって理論上は可能になるんですよね。「オヤブンの母親」「オヤブンの妹」というリスク、セキュリティホール。そういう理解でいいのかな。


♯6

ラオモト・チバの実母、ディアンタ。別名ユーリア。「鷲の一族」の末裔たる彼女は海を渡りシトカで亡くなったが、生前、シンウインターとの間に密かに娘をもうけていた……。シックスゲイツすらも囮に使い、チバはアラスカの地でなにを探ろうとしているのか?

キモノ姿の美しきテンプテイションの膝を枕に、腕を組み、尊大にミミカキ・トリートメントを受けていたチバは、受信機が微かに発した途切れがちな雑音に不意にその目を鋭く研ぎ澄ませた。

耳かきされてる姿にすら威厳があるチバ=サン……なんかすごいな……。

「殺せ」とは誰のことなんでしょうねえ。やっぱりザルニーツァのことかな。ガーランド探偵の調査によって母親の死亡は確認されましたが、妹はまだ生きていて、過冬の手の内にあるという……ならばこの「リスク」を前に、ソウカイヤはどう動くべきか?って話になるわけですね。

一番簡単なのは、「リスクを消す」=「過冬のボスの娘を暗殺する」ことです。でもこれだと、過冬との間に必要以上の確執が生まれてしまう可能性もあるし……陽動どころか本格的な抗争に発展する可能性が高い。だからこそ、エメツを口実にした強引な抗争をソウカイヤから仕掛けたのかな? 娘は抗争に巻き込まれて死亡した、という建前のために? んー、でもなあ。まだもう少し裏があるかもしれませんね。チバさんだからね。

「早くブッ殺さねえとよォ……どうにもならねえだろうがよ……」「そ……そうですね?」「どうして俺はこんなくだらねえ場所で足留め喰らってんだよ……ふざけるんじゃねえ……おかしくなっちまいそうだからよ……殺さねえと」

ブルハウンドさんの挙動はねずみ男みたいで面白いですが、ホローポイントさん大丈夫? このままだとまじめに鬼娘にとり殺されてしまいそうで心配。お祓いしてもらった方がいいんじゃない?(効果があるかは不明ですが)

ヴァニティさんとインシネレイトくん!

「ナグナグナグナグウルッセッゾオラー!」インシネレイトは目を剥いて叫んだ。

わかるwww 私の代わりに言ってくれてありがとうね……みたいな気持ちになる。そろそろゾンビメイカーを誰か殺ってくれないでしょうか。怖いので。

「背中預けますぜ、姉御」インシネレイトはカトンを握り込み、やや腰を落とす。

Fooooooooo!!!!!!!!!!

背中預けてる! 背中を預けるインシネレイトくんカワイイ!! 反応が冷たいヴァニティ姐さん!! ガワイイ゛!!! 

どこか鸚鵡を思わせるメンポを着けたニンジャだ。「ドーモ。カークィウスです」ニンジャはアイサツした。羽根を集めたようなマントは伝説のイカロスめいている。

よかった、カークィクウスさんの本体(?)は人型だった……オウムじゃなかった。♯7後半の記述を併せて考えると、オウムに魂を仮託して操るジツの使い手でしょうか。……あ、真の姿はオウムだなんていうどんでん返しはもうないですよね? 信じていいんですよね? ジャングルにいたイルカと犬のせいでどこまでも疑心暗鬼になってしまいそうだ。暗い瞳だ。

それはともかく、ワイズマン首領自らが寝返りを勧めに来るあたりある種の真摯さを感じます。ソウカイヤ幹部に対するソンケイ(使い方合ってる?)をおろそかにしてないことを身をもって示しているというか……。

その彼がいう「紆余曲折あった」ヴァニティさんの過去、気になりますね。ガーランドの調査する「真相」にアクセスするのに不適格、とされているのと関係があるんでしょうか。ディアンタと親しい人物だったとか……チバ=サンと血縁関係にあるとか?  まあそれはいずれ明らかになるかもしれないのでおいといて、とりあえず望月さんはカークィクウス氏が寝返りを勧めつつヴァニティさんの過去に触れた瞬間のインシネレイト君の反応で感情が飽和して悶え伏した。

「姉御」インシネレイトの声は殺気に満ちている。「姉御」繰り返す。

「姉御」って殺気を込めて2回言うの……しぬんですけど……

ヴァニティは顔を反らし、笑った!「アッハハハハハハハ!」「姉御!」インシネレイトは叫んだ。

3回目も言った!!!!

ああああぁ、表情筋が崩壊してしまって戻らないむり、ああぁあうぅあう


♯7

満身創痍のままワイズマンに挟み撃ちされたインシネレイト&ヴァニティ。中央区に迫るミュータント廃液の罠! 追いつめられたソウカイ・シックスゲイツは活路を開けるか。

(そりゃ当然ソウカイヤ最強のニンジャ戦士!つまり地球最強のヤクザッスよ!俺はその一人!)

地球最強のヤクザってなに?www

お馬鹿さん丸だしの語彙で笑っちゃいました。インシネレーちゃんとても馬鹿で良いですね。カトン・ジツに巻き込んだときは「死んだらそれまでの女ってことで恨むんじゃねえぜ」とか大口叩いてたわりに、カークィウスさんの攻撃でダメージ負った姉御を抱えて逃げて庇ってるところとかおまえ……おまえは……!! って顔を覆ってしまう。

トレーラーは横転し、スピンし、ガードレールをへし歪めながら、ホローポイントの眼前に迫る。ホローポイントは仁王立ちしたまま、淡々とマガジンのリロードを行う。トレーラーは……道を塞いだ状態ではあったが……彼の鼻先1インチ地点で、停止した。

おお~ぱちぱちぱち。ワザマエだ。

ここでホローポイントさんの迷子が効いてくるとは。構成が上手いなあ~!(ガードレールのすぐ脇にカニ養殖プールがあるのはなんなんですか?)(考えてはいけませんね?)

既にブルハウンドは高架下へ飛び降り身を隠している。

ブルハウンドさん、ほんとにたくましいな(笑)これは生き残るタイプですよ。

それは……おお、ナムサン!ホローポイントが嫌というほど知っている武器。クナイ・ウィップ。その使い手は……ナムサン……ガーランドである!言葉なく、ただ、冷たい眼差しがホローポイントを射る!

そしてホローポイントさんが汚名返上しようと頑張っていたのに冷たい眼で獲物を横取りするガーランドさん。そんな……ひどい……。この泥棒猫……! 

「シンウインターは既にエッジカム火山へ帰還した」と、唯一居場所を知る幹部のカークィウスさんが独白したことで彼の居場所は火山で確定。タキさん正解じゃないですか! さすが情報屋!……と思っていたらなんと! 漁船が! 漁船が海を! これは燃えますよ~燃える絵面ですよ~~!! 例えていうなら『冒険者たち』クライマックスで、ガンバが制空部隊を引き連れて戻ってきたあの瞬間並みの大興奮ですよ!!

読んでください後生です

いや~つまりこれ、オールドストーンが動いたと言うことですよね!? シンウインターがゾーイちゃんを奪ってからまだ一晩経ってないのに!

シンウインターにボコボコにされたスーサイドさんは、守りたかったフジミ・ストリートはぐちゃぐちゃなのに挫けることなくその足でオールドストーンのところに行って数時間で説得して協力を取りつけ、丑三つ時(漁船の出向前)にはオールドストーンから漁師連中への協力も取りつけさせて、シンウインター討伐のためにこれだけの船を動員させたってことですよね!

うおーやるじゃんスーサイドさん!!

そして……おお……見よ。港から、船へ、そしてまた別の船へ、跳びわたってゆく色つきの影を、彼は認めた。影はひとつではなかった。赤黒と黒橙の影が、船から船へ移ってゆく。

そして因幡の白兎メソッドで船から船へ飛び移り火山を目指す新旧ニンジャスレイヤー! その手があったか!!

いよいよ最終決戦へまっしぐらですね!
次回はシーズン2開始前からタイトルを見かけてずっと気になっていたエピソードです。シーズン開始前は、マスラダくんもフジキドさんの言うことなら素直に聞いてくれるんじゃないかと思っていたんですが、蓋を開けてみたら塩対応×反抗期だったのでどうなることやら。楽しみです。

ではでは、また次回の感想記事でお会いいたしましょう。
おやすみなさ~い!

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次の感想はこちら。

 


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