「ズレズレなるままに」解任騒動って期待の証し?

 ラグビー日本代表はエディ・ジョーンズさんがHCとして帰ってきたものの、テストマッチはイングランド、ジョージアに続いて21日のイタリア戦にも14-42と3連敗でした。もちろん、取材したことあるリーチ・マイケルを除けば、知らない選手ばかりだけど、チームディレクターの永友さんと補佐の廣瀬さん、ドクターの高澤先生とまだ知り合いもいるから、頑張ってほしいと遠くから見ています。

 ところで、東スポさんの記事を読んだら早くも「エディ解任論」が起きているとか。

勝負の世界だから致し方ないけど、自分が担当だった2003年ワールドカップの頃を考えたら、隔世の感があります。

 ラグビー担当を離れ、翌年からはサッカー担当でした。ジーコジャパンのときも、予選に勝ちはしたものの、「このままじゃワールドカップに行けない!」なんてサポーターが騒ぎ、サッカー協会の周辺でデモしたり、プラカード持って気勢を上げていました。
それまで、スポーツはプロ野球とラグビーしか知らなかったから「サッカーは大変だなぁ」なんて思った記憶があります。しかも代表はもちろん、欧州のクラブやJクラブも成績不振で監督が代わるなんて珍しくないことを知った次第です。川淵三郎さんは「サポーターの気持ちは分かるが、もうちょっと期待してほしい」と話していたし、ジーコさんも動揺していなかった。その後、アジアカップの激闘が解任論を封じ込めたわけです(ワールドカップの結果は別として)。

もちろんプロ野球だって、途中に「休養」と称して辞めるのは今シーズンもあったけど、「解任」なんてキツイ言い方はあまりしない。どっちがいいのか分らないところもありますが、大変なのは間違いない。

 そこでラグビー。まぁ、これでエディさんが解任なんてことは普通あり得ないけど、解任論が出るなんて、それだけラグビーが注目され、期待される競技になった証しではないかと感じるのです。

なにしろ、20年前は南半球はおろか、欧州に勝てるなんて正直なところ誰も思っていなかったはず。03ワールドカップは向井省吾監督でしたが、テストマッチで負けても解任騒ぎどころか、スポーツニュースでもあまり扱われていなかったのが現状でしたよ。

 そう考えたら、東スポさんが書いていた「ファンの間に解任論」なんて原稿は、注目度と関心がサッカーなどに追いついてきたのかな…という印象です。2027年大会は、まず出場できないことはない。むしろ、どれだけ勝てるかというのが焦点になっているのでしょう。

新生エディジャパン。若い選手はどんな思いで頑張っているのか。前回のときは本当に練習がキツくて「もう2度とやらない」とか「エディに殺意を覚える」なんて、笑いながらだけど物騒な言い方している選手もいたっけ。

練習の過酷さとメンタルの追い込み方では有名なエディさん。今どきの「コンプラ」とか、「効率」を声高に主張するようになったスポーツ界ですが、やっぱり積み上げた練習はウソをつかないってのは、いつの時代も変わらない気がします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?