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私は、高くて硬めの枕希望

私は、枕が高くて硬いほうが良い。

まさか、自分が枕にこだわる日が来るなんて思ってもみなかった。だって、小学生の頃はどこでも眠れる子だったし、むしろ枕がないほうがよく眠れる! とまで思っていたことだってあった。

……ちなみに、「枕がないほうが寝れる」「枕なしで良い」というのは、人生で誰もが1回は通る道なのではないかと思っているのは私だけかな。


私が、高くて硬い枕が自分はいいんだと気がついたのは、大学生のときのこと。

大学生の私は、一人暮らしのベッドに何かアクセントがほしいな~と思いながら行ったディズニーランドで、パッと目に入ってきたミニーマウスのクッションを買った。ちょうどアルバイトをスタートして、初めてのお給料をもらったあたりのこと。自分の労働で得たお金でちょっと奮発したものを買いたい衝動も相まって、ディズニーランド価格のクッションを思い切って買ったのだった。

信じられないぐらい、快感だった。これが働くってことで、これが働いたお金を使うってことか、とそのときに思った。

そうして我が家にやってきたミニーマウスのクッション。だけど、クッションって扱いがけっこう難しくて。ソファに置いておけば部屋のインテリアとして良い感じだし、テレビを見るときに抱きしめることもできる。だけど私の場合はベッドの上に置いていたから、どうにも使い道がなくて、最初のうちは「夢の国に浮かれて、もったいない買い物をしてしまったかも……」と思っていた。だからなんとか使い道を探そうと、寝る時に抱きしめる抱き枕となり、気がつけば枕として使うようになったのだった。

それが、「高くて硬い枕が良い」とのファーストインプレッションだった。

夢の国で買った枕だったからけっこうしっかりしていた綿がぎゅっと詰まっていたから、触り心地としては硬めで、真ん中がふわっと盛り上がっていたから高い。そんなクッションで寝ていた大学4年間で、すっかり私の身体は「高くて硬めの枕」が寝やすい身体になってしまったのだった。

”終わりよければすべてよし” になれましたか?もし、そうだったら嬉しいなあ。あなたの1日を彩れたサポートは、私の1日を鮮やかにできるよう、大好きな本に使わせていただければと思います。