私の身体に蕁麻疹が出ていたあれは

ちょっと前、私の身体はけっこう素直だった。いや、今も変わらず素直ではあると思うんだけど、なんだろう。こう、ちゃんと危険を知らせくれる、ちゃんとSOSを発せられる身体だったんだなって意味で。

私はストレスを感じると、蕁麻疹が出る。ちなみにこれ、私診断にて。

かつての私は、よくふくらはぎと二の腕に蕁麻疹ができていた。小さな赤いぷつぷつが広範囲に出て、痒くなる。それを掻くと皮膚が赤くなって、ひどいときには血が出たりした。調べてみると「掻くんじゃなくて、冷やしてみて!」という書き込みが多かったからハンドタオルに氷を挟んだのを当てたり、何かでもらった保冷剤を当てたりして凌いでいた。だから、私の
家には今でも名残の保冷剤がいっぱいある。

蕁麻疹が出るのは決まって、自分が緊張、つまり常にドキドキしていたり、重い仕事を抱えていたり、憂鬱な気持ちになっていたりするときだった。

数週間悩んでいたら数週間、「あー!」と叫び出したい出来事が起こったらその日の夜に、鬱々としていればその分だけ、私の身体は赤いぷつぷつを出して「やばいよー」と言っていた。


今では蕁麻疹が出ることはほとんどなくなって、ということは、悩むことや落ち込むこと、鬱々としたことがあったとしてもそれは良いストレス・出来事なんだと思われる。蕁麻疹のことだけで判断すればね。

ちょうど昨日、格闘家の武尊さんのパニック症について「ザ!世界仰天ニュース」で放送していた。「弱い人間だと思われたくない」という孤独感やメディアに出演することでの過剰なエゴサーチ、周囲からの期待、プレッシャー...…いろんなことが要因となり、脳の誤作動としてパニック発作が起こってしまうのだそう。


放送を見ていて、そういえば私にも蕁麻疹が出ていた時期があったことを思い出した。

身体は自分の心や頭が思うよりも正直で、本能的で、一番素直なんだと思う。「嫌だ」と思うことは過剰にならないように作用するし、「良い」と思うことが不足しないようにだってしてくれる。

身体からのSOS、危険信号をつぶさに観察すること、その信号を見逃さないことが、佳く生きることに繋がるのかななんて。


”終わりよければすべてよし” になれましたか?もし、そうだったら嬉しいなあ。あなたの1日を彩れたサポートは、私の1日を鮮やかにできるよう、大好きな本に使わせていただければと思います。