PROJECT STORY コロナ元年 新入社員研修をオンライン化する
2020年、新型コロナウィルスの蔓延により、社会に「変化」が訪れます。大手総合商社(以下X社)の新人社員研修の事例をもとに、突然降り掛かってきた困難をどのように乗り越えたのか伺いました。
社員Kは長年の担当者、社員Mは担当してまだ数年。
2020年コロナが蔓延し始め社会が混乱している時でした。
研修の実施まで日もない中で形式が変更(対面からオンラインへ)の依頼が来ます。研修まで残り2週間、チーム『ウィル・シード』全員で乗り越えたストーリーです。
01 全てがひっくり返った。0からのスタート
―はじめに、今回の案件獲得までの流れをお伺いしてもよろしいでしょうか?
Mさん:案件には新規とリピートの2種類あるのですが、今回のX社はリピートに近かったです。
お客様側で企画が固まっているというよりは、「こういうのがやりたいんだよね」という方向性の段階から一緒にディスカッションし、内容を固めていくことからスタートしました。
ーどれぐらいの期間でプログラムを作り上げていくのでしょうか?
Kさん:通常の案件ですと受注から完成まで約3ヶ月ですかね。
今回の案件でいうと、コロナが来たので全部ひっくり返りましたけど(笑)
Mさん:コロナウイルスが蔓延した結果、実施の約2週間前に企画内容を全部入れ替え、オフラインからオンライン形式に変えることになったんですよね(笑)
02 新たな研修のスタンダードを作り出す
ーお客様発の要望でオンラインになったのでしょうか?
Mさん:我々からオンラインという選択肢もあると事前にご提案はしていました。その時のお客様はオンライン研修を実施したことがなく、当たり前ですけど "オンラインはちょっと…" みたいな空気がありました。
それでも推すKさんがいて、横で見ていた私はびっくりというか、でもその一週間後ぐらいには、"オンラインでお願いします" とお客様から連絡をいただいたので、Kさんの営業はすごいと思いましたね。
伝説の営業ですよ(笑)
ーKさんはどうして強く推せたのでしょうか?
Kさん:これから絶対オンライン研修がスタンダードになると思ったからです。
ウィル・シードとしては繁忙期に知見のないオンライン研修を請け負うのは正直難しかったです。それに、今オンライン研修を開発したとしても、コロナの蔓延が落ち着けば再びオフラインに戻るんじゃないかという仮説もありました。
けれど私には
「これは絶対にくる」
という確信があり、やるしかないなという気持ちだったんです。
ー実施日まで時間がない中で、どのようにプログラム作りを進められたのですか?
Kさん:最初僕と社員Mだけだったんですけど、どんどん協力してくれる仲間が増えていきました。通常時も、担当者たちだけが考えて進めるのではなく、様々な関係者を巻き込みながらプログラムを作り上げていきます。
今回は商品開発の責任者や外部の力もお借りしながら進めていき、実施の約1週間前にプログラムが完成しました。
03 変化を恐れずお客様と真摯に向き合う
ーお客様とのやりとりで大変だったことはありますか?
Mさん:特にないですね。ただ状況的に「変更が多かった」というのはありました。
Kさん:僕が言われて嬉しかったのは、コロコロ変更するのでお客さんも連絡しにくいじゃないですか。でも電話したら "いつもMさんは笑ってくれた、それで救われた" とおっしゃっていたんですよね。そういうところで、こちらの度量が見えたという意味では、お客さんとの信頼関係に繋がったのかなと思います。
あとは先方に言われてから3日くらいでタイムラインを出したら、"こっちも折れそうになっていたけどここまでやってくれて感動しています、勇気をもらいました” と言っていただいた記憶があります。
Mさん:僕は性格上ポジティブに受け入れるというのと、Kさんも前のめりといいますか、ポジティブシンキングな方なのでお客さんはやりやすかったのかなとは思います。
Kさん:あまり新しいことを嫌がらない、気持ち的に楽しそうじゃんと思う2人ではありましたね。
04 気持ちが繋がったからこそ新入社員に伝わった
ーどうしてオンラインでも満足していただけたのでしょうか?
Kさん:研修のやり方は明確に変えました。今でこそ当たり前ですが、オンラインだからこそできるチャットやGoogleスプレッドシートを駆使してみんなの意見を一覧化し、共有できるようにしたり、試行錯誤しましたね。
ただ一番は、受講生からの感謝の気持ちがあったことです。
こんな状況でも、ちゃんと研修をやってくれたこと。
他の会社の同期に聞くと ”つまらなかった” とか ”研修自体やっていない” とかなわけで、自分たちは幸せなほうだという意識も含めて、高評価をいただいたのかなと思っています。
Mさん:とにかくみんな一生懸命でした。X社、ウィル・シード、講師が皆一生懸命になって、その気持ちが繋がったから、受講生に伝わったのかなと僕は思いますね。
ある講師は受講者を鼓舞しながら登壇されていて、本気でぶつかったからこそ、その熱量はオンラインでも伝わってきました。
だからこそ研修最終日、受講生のみなさんがお礼のメッセージを一人一枚ずつ画面に写してくれるというサプライズもありました。涙を流す人もいたり、受講者代表から「同じ目線で学習し続け、お手本を見せてくれて本当にありがとうございました」という言葉も頂いて、すごく感動しましたね。
05 チーム『ウィル・シード』で変化を楽しむ
....振り返ってみて、あの時の気持ちを教えて下さい。
Kさん:大変だったんですけど、僕自身はめっちゃ楽しかったです。本気で未来に繋がると思っていたので、「絶対これあとから来るから見てろよ」というプライドもありましたし、わからない中でみんなで進んでいく感じが楽しかったですね。本当にみんな馬力がすごいんで、そこから元気もらうんですよね。
Mさん:変化に前向きな人がウィル・シードにたくさんいることが改めて分かって嬉しかったですね。他にやろうとしている人がいないものを形にしようとしている渦中にいたのがやはり面白かったですし、新しいものを0→1で作り上げようとしているその雰囲気は楽しかったです。
想いを共にできる仲間のご応募待ってます!