「体実文実」理系大学生の文学的思考 2024.04.20

体育祭が好きだった。中学高校では体育祭実行委員会によく入っていた。なぜ好きだったのかははっきりとはわからないが、好きだ。自分の体育祭は暑い時期に行われた。幸いなことに中学高校時代、感染症によるあおりを受けることなくほぼすべての行事がおこなわれた。高校は文化祭と体育祭を隔年で行うところもあると聞いたが、自分のところは毎年両方あった。ついでに言うと球技大会も年二回それぞれ二日間あり、合唱祭も開催される。自分は他校にあまり友人がいなかったので比較したことはないが、たぶんこれは多いのではないか。今気づいたが、自称進とかとは別のベクトルでおかしい学校に進んでいたのかも。でも頭でっかちで運動は平均かそれ以下が多数派で、協調性Cの人間たちが集まる高校の行事はマジで大したことない。文化祭も体育祭も他校のもっとスゲーとこあるしなあって感じで誇りとかは全然ない。でも自分はなんとなく体育祭が好きだ。
それは熱なのだろう。自分は賢くないから「なんか暑いぞ、、?」ってなったら「熱い!!!」って感じでハイになっちゃうんだと思う。あとは体を動かすことはいいことだという根本思想があるから「やるぞやるぞ!!やろう!!!」ってなる。あと、前日当日翌日とかの現場駆けずり回ってます感が好き。この点は運動着だしみんな汗かいてるし体を動かすことができるから文化祭よりも優れている。またこれは偏見だが、文化祭は100%自分たちが解決できないトラブルが起きるからやりがいとか感じる以前にストレスフルで大変そう。
文化祭にはどうにものめりこめない。中学には文化祭が無かったので高校時代に文化祭への入れ込み方がわからなかった。……今からすべての文化祭ガチ勢に酷いことを言ってしまうのですがどうにか怒りを収めてほしい。大丈夫、最後自ら手のひら返しするから安心して。


高1の頃から文化祭準備をしながら「でもどうせ終わったら全部捨てるしなあ。張りぼてのゴミ作ってるだけやん」と思っていた。これが自分が文化祭に真剣になれなかった理由だ。


……ごめんなさい。頼むから右手のそれを鞘に戻してくれ。そこのあなたは左手だったか。それでも一応弁明すると、こんなひどいことを友達に言ったことはない。さすがにこれを言ったら全てが終わることくらいわかる。きっと素晴らしいクオリティの学校にいたらこんなことは思わない。だが考えてみてくれ、協調性Cの学校でなんて大したものはできない。だから自分は終ぞ、文化祭には一切のめりこめなかった。
そして、大学には体育祭がない。残された道は学祭――つまり文化祭だけ。大学ではなにか挑戦してみたい。でもいきなり新しいスポーツを始めるほどの気概も余裕もない。そうだ、学祭実行委員会に入ろう。


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