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レンタカー試乗記 : 006 日産 セレナ e-POWER 1.2 ハイウェイスター (HFC27)

電気の力を手に入れたミニバン

ご覧いただきありがとうございます。

今回は、日産自動車が提供するカーシェアのeシェアモビでセレナのe-POWERを借りてドライブしてきた。
日産のe-POWERに乗ってみたかったのと、家から近いステーションにはセレナしかなかったのと、たまには大きいクルマ乗りたいなという要件が揃っての乗車となった。

0時-6時のナイトパックで計2回乗車したのだが、2日とも雨だったのとけっこう時間に追われていたので正確なインプレッションはできていなさそうな気がする。
割と短めな試乗記になりそうだけど、よろしければ最後までご覧ください。



外観、内装、デザイン

今回は雨の夜中での試乗だったので写真を撮るのに難儀した

フロントデザインは今までのセレナとは若干違い、フロントグリルが下まで繋がっているデザインになった。ヘッドライトも2段形状になっているので、遠目から見ると丸っこくしたヴォクシーみたいにも見える。
ただそこまでメッキ類の装飾も派手ではなく(Vモーショングリルのメッキは中々に立派なものだが)どちらかというと落ち着いた印象を受ける。

ちなみにこれは後期型。よりグリルが派手になっている。
※写真はグーネットのカタログより引用

周りの暗い環境のせいもあるが、リアデザインもどちらかというと落ち着いている印象。先代の縦長のテールランプのほうが主張が強かった印象があるので、好みが分かれそうな感じではある。

サイドウィンドウがボディ後ろに行くにつれて跳ね上がっているデザインはけっこう新鮮。こう見ると、ボディのサイドラインと相まって窓の下端と織りなすデザインが飛行機みたいにも見えてくる。

都合上、ナビ画面下の曲名は伏せさせて頂いた

内装。夜に乗ったのであまり内装は撮れなかったのだが、デジタルメーターはけっこう見やすかった印象。真ん中のインフォメーションパネルの表示はリーフに似ている。
シフトはプリウスとかと同じ電制シフトノブ。
操作感も特に気にならなかったが、Bレンジに入れるにはDレンジの状態でDレンジと同じ右下にもう1回入れて操作する。プリウスみたいに真下に下げてBレンジに入れるパターンではない。

ピラーはそこまで太くなく、視界は開けている印象。
普段大きいクルマに乗らないのもあるが、視界の広さは印象的だった。

15インチのアルミホイールが装着されている。
ただ、車体の大きさもあってか妙に小さく見えるのは気のせいだろうか?


乗ってみての感想とか

今回は下道オンリーで全行程合わせて300km近く走行した。
ほぼ5ナンバーサイズなので、長さにさえ気を付ければ運転はけっこうしやすい。視点も高いし、乗っていてそこまで不安定感もなかった。

峠道と高速に連れて行けなかったので要素不足感はあるが、一般道で走る分には何の不満もなく走れるといった印象。

セレナのドライブモードは「NORMAL」「S」「ECO」の3種類がある。
ノーマルだと至って普通の操作感なのだが、SモードとECOモードを選ぶと途端にアクセルの操作感が変わる。(アクセルから足を離した時にかなり強めの回生ブレーキがかかる設定になる) ※上記2モード時は強制的にこうなる
別に操作感にさえ気を付ければ問題はないのだが、これの怖いところはアクセルペダルを離して減速した際にブレーキランプが点灯しないというもの。
個人的主観ではあるが、車間詰めて走る人間が多いこの世の中を考えると追突されそうとか考えてしまうのは自分が心配性だからだろうか?

自分は追突したくないので先行者がどんなクルマでも車間はかなり開けて走るほうなのだが(ついでに左車線にいる) 世の中そんな人間ばかりではない。

乗っていて面白いと思ったのは、ナビ下のカメラボタンを押すと車体に付いているカメラの映像をナビに表示できる機能。
車体が結構大きいので、常時表示して確認できるのはありがたい機能だと思った。もはやバスみたいな感じである (Dレンジで走行中も表示可能)
ただ、ナビとの同時表示はできなさそうなので要注意。
あと、注視しすぎて前方の確認を怠らないようにも注意が必要な機能だ。


いいところ

燃費。
雨の夜中、クルマがあまりいない状況下で走ったのだが、165.7km走行で7.9L給油。よって燃費は20.97km/L
若干誤差はあると思うが、この車格でリッター20行くのは凄いと思う。
ただ、ミニバンチックなそれこそ6~7人で乗って遠出する、という使い方だとどうなるかは未知数。それでも実用燃費は15~6km/Lくらいにはなりそうな印象だが。
みんなでワイワイ出かけるのが嫌いな自分には縁がない話になりそうだ。

2列目、3列目も座ってみたが十分な広さなので、この広さを備えて燃費が良いとなれば惹かれる人は多そうだなと思った。

あと、先進安全技術が搭載されているのも選ぶうえでは大きなポイントになりそう。プロパイロットとかも、あったらあったで便利な機能だと思う。
自分は使わない派だけれど。


わるいところ、微妙なところ

本文でも述べたが、eペダル使用時にアクセルオフで減速時にブレーキランプが点灯しないこと。これはセレナに限らず全てのe-POWER車で言えることだが、個人的にはアクセルオフですぐ点灯するようにしてほしい。
アクセルオフ時の減速はけっこうなものだったので。

エンジンの仕様上仕方ないのだが、踏み込むと3気筒の軽みたいな音がするところ。穏やかに乗っていればそこまでエンジンは掛からなかった(というか気にならなかった)のだが、踏み込むと途端にエンジンが掛かって3気筒の音がする。気にする人は気にしそうだ。
エンジンが発電専用ゆえ、バッテリーの充電が溜まっていれば無音で加速していくのだが。

純正の15インチホイールはちょっと貧弱に見える。燃費的な面で仕方ないとは思うが、1インチくらいインチアップしたくなる見た目をしている。


ミニバンも燃費を気にする時代

ミニバンは室内も広いし、大人数での移動が可能になるし、なにより大きいから所有欲も満たされる。
ではそんなミニバンのデメリットは何か?と言われると、すぐ思いつくのは車体の大きさと燃費くらいだろう。
ただ、車体の大きさに関してはもうどうしようもない。もちろん世の中にはシエンタやフリード、キューブキュービックなど小さい車体で大人数乗車を可能にしているモデルが存在するが、セレナやステップワゴン、ノアなどといった大きい車体のミニバンと全く同じ使い方ができるかというと、少し厳しいものがあると思う。

しかし、燃費となると話は違う。乗り方にもよるが、同じサイズのクルマでも燃費は技術の進歩とともに伸ばすことができる。
一昔前であれば、こんな大きいミニバンがリッター20km出すなんてほぼ不可能な話だったと思う。頑張ってもリッター15が良いところだろう。
ところが、今の世の中は進歩したハイブリッド技術をミニバンに載せ「燃費が良くて多人数乗車もこなせるミニバン」という価値観を打ち出している。

そして、一昔前のハイブリッドは"遅い"というイメージがあったが、セレナe-POWERはそんなことも感じずにスイスイと走ることができた。
トヨタの最新型のノアのハイブリッドにも乗ったことがあるが、同じくスムーズに、何なら速いとまで感じた。これも技術の進歩だ。

今や各社ミニバンにそれぞれハイブリッドのグレードがあるが、今後も各社の戦いは続いていきそうだ。
独身貴族なので自分で買うことはないが、今後も見守っていきたいと思う。


今回はこれでおわりです。
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最後までご覧いただき、ありがとうございました。

※2024/04/20 記事内容を一部変更しました

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