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韓国動画で学ぶウェブトゥーン制作~企画編~トリートメントとシナリオ作成

こんにちは、フーモア代表の芝辻です。
今週は前回の続きで、引き続きアルバイトのLIMさんに翻訳してもらいました。

▼前回記事はこちら

トリートメントとシナリオ作成

トリートメントは簡単に言えばあらすじです。トリートメントを決めないと話の把握が難しくなります。
シナリオはストーリーです。面白いストーリーを作るのは大変な作業になります。
コツと言えば、話の途中に新しい話を投げて最後に気になるようなことを示すことであるとのことです。これを繰り返すことで、好奇心を持つ読者が作品を絶えず見るようになります。


オリジナル・ウェブトゥーンは、自分が企画してストーリーを作った作品ではなく、原作が別にある原作を脚色してストーリーを作った作品であるため、大きな違いがあるだろうと予想されるかもしれません。しかし、トリートメントを組んでシナリオを組むことについてはノーブルコミックスと一般的なウェブトゥーンとは大差がないため、セリフ型を例に挙げます。


小説を脚色するためにはまず小説を知る必要がありますが、以下の小説は97年に出版された小説です。

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もう20年が経過した小説の文体。最近はライトでそのままずっーと読める小説が主流で、それと比べると表現にも違いがあります。
小説のテキストをそのままトリートメントするのは無理があるため、全て読み終えたのち、テキストでまとめる形になります。
ただし、そのようにただ単純かつ物理的に整理するのではなく、それをもって表現し直すことこそが脚色と言えるとのことです。
小説が1話がウェブトゥーン1話ではなく、小説を読みながら整理をすることです。

例えば、
『大師兄』にて試合をする
→死ぬ
→死んだかどうかは示されていなかったが、そのあと遺骨箱が出る
→師匠は新しい大師兄を選ばなければと思う
→主人公は怠け者で大師兄を引き受けたがらないが、唯一彼が死んだことに疑問を抱いている
までが1話。

小説はものすごく長いため、小説で読むとものすごく面白いのですが、その内容をそのままウェブトゥーンで描くととても長くなってしまいます。
ウェブトゥーンは1話が70コマ程度のため、100コマ分書いても全部書き移すことができない。
他の弟子のエピソードが個別にあるが、それを全部入れることはできません。
そのため、いらない話、入れなければならない話を整理してからクリフハンガーを設定しなければなりません。

1話
主人公が遺骨箱に匙を差し込みながら何かおかしいと感じるシーンで、読者にも疑問感を感じさせています。

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主人公は兄弟たちに情けない視線を浴びるキャラクターです。しかし、みんな疑問を持っていない中、唯一死に疑問を持つシーンによって、"表向きは情けないが実は慎重なキャラクターだ"ということをアピールしています。

2話
その後、師匠の命令を最初は拒否しますが、大師兄の死に関する秘密を明らかにするため、結局大師兄の席を引き継ぐことになる。そこでお客さんが登場します。それによって、このお客さんたちは誰だろう?と疑問を誘発しています。

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このように分けるのがトリートメントです。
ウェブ小説原作ウェブトゥーンのトリートメントは、最初から最後まで全て読み、それを自分の頭の中のストーリーをこのように整理して、切り取れる部分を切りとっていかなければなりません。ウェブトゥーンに合わせてちゃんと面白いシーンを持ってくることです。そして制作開始前に、あらかじめトリートメントを一度制作してみることが重要になります。

シナリオの書き方は人それぞれです。シナリオはあまりにも細かすぎると不便なことがあるとのことです。コマをいくつも分けることだってできるが、上手な人はカットを細かく分けることなく、1、2つのカットだけで描写します。しかし、最近はそのような部分に対する理解の足りない作家さんもいて、人によって対応が分かれるとのことです。

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また、動画の中で紹介されているシナリオ作家さんはカットに応じて、この話で大切なカットとギャグシーンに入るカットを色別(インパクトカットは赤、ギャグカットは青)に分けてくれていて見やすくなっています。
このように指定しておかないと、シナリオだけでは絵の作家さんがこれは果たして重要なカットなのか、それともギャグカットなのか区別が困難な事態も発生し得るとのことです。
自分に合ったシナリオ形式は人によって違います。詳しく書いてもらうシナリオが合うかもしれないし、それよりシンプルな描写が合うかもしれません。あくまでも個人差で、シナリオと絵と、息が合うか合わないかが重要であるとのことです。

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