見出し画像

マニュアル型とマイペース型

私は以前に英語講師をしていました。当時、自分のクラスにいた二つのタイプについて書いてみようと思います。私は、それらを心の中で「マニュアル型」「マイペース型」と呼んでいました。これって、英語の学習ばかりではないかもしれません。例えば、旅行するにしても、仕事するにしても、あの人「マニュアル型」だなぁ、とか。典型的な「マイペース型」だよねぇ、とか…


一方の「マニュアル型」は、とにかく「正解したい」「できるようになりたい」という気持ちが強いタイプです。「自分」という意識は希薄で、「自分なりに学びたい」とか、「自己表現したい」という意欲は感じられません。それよりも「結果」が重要であり、そのために有効な解法テクニックを、先生や参考書の通りに覚えます。

ですから、この場合はこうする型のルールが示され、それらが取扱説明書のような形で与えられることを好みます。「例えば、こう書いてみたら…」と指導すると、文字通り、そのまま書いてきます。「学ぶ=真似ぶ」の学習観から、解釈の幅は狭いほど良いと思っているようです。

他方の「マイペース型」は、「理解したい」「わかりたい」という気持ちが強いタイプです。「自分なりに学びたい」「自己表現したい」という意欲がハッキリしていて、正解するとか、成績が上がる、というような「結果」のために割り切ることをしません。

ですから、いくら先生が熱心に教えても、馴染みの学び方と少しでも感覚が違えば、決して受け入れません。「例えば、こう書いてみたら…」と指導しても、決してその通りに書きません。他人はどうあれ、自分なりに… が大切なのです。「人は人、自分は自分」の学習観から、解釈の幅は広いほど良いと思っているようです。

どうでしょう?どなたか思い当たる方はいませんか?

これって、英語の学習ばかりではないかもしれません。例えば、旅行するにしても、仕事するにしても、あの人「マニュアル型」だなぁ、とか。典型的な「マイペース型」だよねぇ、とか…

一方に有効な指導は、他方にとって迷惑でしかない。だから、それぞれの個性を尊重して…、なんて、当時は気を配っていたけれど、実は「マニュアル型」と「マイペース型」とに分かれること自体が個性だったりするのではないか、と思っています。

何と何がバラバラなのか?そこに個性が表れるのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?