評論問題(※ネタバレ無し)
仕事の隙間時間が二時間ほど出来たので、
巷で噂のアレを観ました。
映画を観た後の余韻に浸りながら
色々な方の考察を見るのも楽しみの一つです。
そこで気になったコトを書こうと思いました。
(目指せ短文で簡潔に!!)
いってみよぉ♪
①作風
庵野作品は〜
宮崎駿作品は〜
新海誠作品は〜
ティムバートンは〜
スピルバーグは〜
タランティーノは〜
…みたいに語られるコトが多いですよね。
よく考えたら、
こっち都合の勝手な解釈だなぁって、
クリエイター目線で考えてみました。
作品の動機って、
『自分が作りたいから作る』
セルフィッシュで限りなくエゴなんです。
なのでその道を突き詰めてる人の思想や世界観は、
そもそも僕達に到底理解が出来るはずがない
…と思うんです。
②百聞は一見に如かず
もし自分が監督なら、
本当に良い作品を創ったらどう伝えたいか…
まず観てもらう
これ以外に無いですよね。
本当に良い椅子なら座ってみれば良い
本当に良い服なら着てみれば良い
本当に美味しい食事なら食べてみれば良い
本当に良い作品ならまず観てみれば良い
…結局はこれに尽きると思います。
つまりバックグラウンドなどの知識をベラベラと講釈垂れるその様が、
既に語るに落ちてしまってるなって感じる訳なんです。
映画をお薦めされる時によく言われる
全く心に響かないワード集(俺選)
・カンヌ国際映画祭で話題の〜
・〇〇(人気俳優)が出てる〜
・〇〇の〇〇さんが(権威性ある人)薦めてて〜
・アートを語るならこれを見ないと〜
これ要約すると、
どこぞの偉いっぽい人がなんかお薦めしてた作品
なんですよね。
語る人自身に説得力があるかどうかってことです。
僕に作品をオススメする時のお願いは、
とりあえず観に行く気になる様に言って貰えると助かります(めんどくさいでしょ笑)
間違っても、
絶対面白いから!!!!
…は絶対絶対言わないで下さいねw
③呪い
僕は作品を観るときに、
出来るだけフィルタリングを外して
真っ白で楽しみたい派なんです。
【作風】
って他者が勝手に決めた願望であり縛りにも似た
ある種の呪いだと思ってます。
自分じゃなくて他人への理解を求めた時点で、
本人の作風では無くなってしまって、
他者への依存の作品になる。
そうなると新しい新境地やチャレンジすらも見せれなくなってしまう。
もちろんお客さんもそんな事は解っていて、
やりきれない感情を吐露してるに過ぎないのは
理解はしてるんだろうけどね。
エヴァのラスト作品がリリースされた時が、
まさに今回みたいなことを強く感じました。
ちなみに僕はその後公開された、
庵野さんへ密着したドキュメンタリーを観て
そっちの方が感動しました。
ステークホルダー全方向からの
期待と呪いの矢面に立ちながら
誰にも理解できるわけがない葛藤の世界
精神と身を削りながらも前に進める
狂気とも言えるその様を観て
僕の中でのエヴァは完結しました。
あれは庵野さんの作品に対する生き様を雄弁に描いた作品なんだろうなぁと。
完結させてくれて、
どうもありがとうございました!!!!
…と思えた作品でした。
④作品の完結とは
つい最近東京卍リベンジャーズが完結しましたよね。
あれもかなり物議が起こっていました。
僕も『あれ?色々解決してなくね?』と思ったので、
気持ちは解らなくも無かったのですが、
最近の世の漫画への悪い風潮だなぁって思います。
なんか最近【伏線回収】への期待値が異常に高いんだろうなって思います。
漫画にテクニカルな要素を求め過ぎていて、
少年漫画とゆう本来の通快なカテゴリーを、
素直に楽しめ無くなってしまってる。
これも無意識に自分のフィルタリングが出来てしまってるんだなと感じました。
全ての辻褄が合う作品が、
果たして本当に良い作品なのか?
じゃあ、
本当に良い作品の定義ってなんなんだろう?
作品の完結に対する有意義なディベートは、
まずそこから始めるべきなんだろうと思いました。
みんなが評価するから良い作品ではなく
著名人が評価してるから良い作品でもない
自分が満足出来たのが本当に良い作品
僕はそう思います。
ちなみに納得いかなくて
自分の中でずっとモヤモヤしてるのも
良い作品だと思ってます。
とりあえず僕は
HUNTER×HUNTERの行く末だけを
日々憂いております。
お互い長生きしないとな。
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