ひらがなエッセイ #28 【ふ】

信号待ちの通行人Aがペットボトルのコーラを一気飲み／やがてどこかで／例えば学校のグラウンドで／弧を描くボール／君は変わった？／そんな口癖あったっけ／誰かに出会い少なからず影響を受けてる／暗い／未来／なんて言うなよ／高揚感と疲労感が／チョコ&バニラのソフトクリームのように／高速道路を走るランボルギーニのスピードで／思考は加速を続ける／飛脚がベンツで／坊主がハマー／涙で絵の具を溶かして／君の絵を描くよ／インターネットは言葉の海／人魚達は／熟れてないストロベリーを欲しがる／いつか君に／夢を話しただろう／君に話せば叶うような気がしてた／錆びついたベンチに座り／ひたすらに錠剤を流し込む／話し合いで全て解決出来るなら／軍事費も防衛費もいらない／あぁ／コーヒーに砂糖は入れない／やがて月は赤く染まる／嘲笑であったとしても／君の笑顔を見れる事は嬉しい／Orange／燭光／甘いクランベリージュース／街を洗う／屋根を打つ雨音は三拍子／三千年間／ワルツを踊ろう／美しい花は誰にも知られずに咲く／日常と日常に挟まれた／ノイズのような時間／背中越しに流れた涙に／気付いたけれど／気付かないフリをした／この風がどこから来て／どこへ向かうのかなんて／考えても仕方ない／ピアノの旋律／脈拍／そうか／ここは誰かが書いた物語の中／だんだん夜に変わっていく／ビーフジャーキー／ラムのロック／女達が愛を売り／男達がそれを買い／子供達は窓の外を／

【不透明な言葉の羅列、或いは詩のような】