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ドラえもんを愛するオタクが、その理由について改めて考えてみた

私はドラえもんが大好きです。
いわゆるオタクです。

きっかけは覚えていません。
気がついたら、私の隣にはドラえもんがいました。

子どもの頃はあまりにも好きすぎて、旅行先で地域限定のドラえもんグッズを大量に買って、友人に配っていました。
そう、子どもの頃からすでに「布教」していたのです。
しかも無意識のうちに。

もちろん、ドラえもんのマンガやアニメも大好きでした。
マンガは全巻そろえていましたが、できるだけ新品の状態にしておきたいという理由で、買ったマンガを読まずに、同じマンガを図書館で借りて読んでいました。
そう、「保管用」という概念が備わっていたのです。
これも無意識のうちに。

ドラえもんへの愛を過度に表現した結果、幼い頃からオタクのような行動をとっていたのだと思います。
とても充実した毎日でした。

こんなに好きなドラえもんですが、年を重ねるにつれてだんだんと距離を感じるようになってきました。

いや、決してドラえもん熱が冷めたというわけではありません。
むしろ大人になるにつれて、新たな魅力や子どもの頃には気がつかなかった視点を発見できるので、この先も飽きることはないと断言します。

でも、子どもの頃のように好きを表現することは苦手になったような気がします。
「怖くなった」が正しい表現かもしれません。

私はネガティブな人間です。
好きなことを全員に理解してほしいなんて思ってはいません。
でも、否定されるのが怖いんです。

子どもでもないのにドラえもんなんて、と笑われるのではないか。
この程度で好きなんて言ったら、恥ずかしい思いをするのではないか。
好きでいること自体を否定されるのではないか。

そんな考えから、好きな気持ちをあまり表に出さないようになりました。

昔は周りの目なんて気にしないで純粋に楽しめていたのに。
そんな自分が少し嫌になることもありました。

年を重ねていくと、悩みも増えてきます。
人間関係、将来への不安、何をやっても上手くいかない。
マイナスなことで頭がいっぱいになって、好きなことに夢中になれないようになっていきました。

まずい。
このままだと、ドラえもんがいなくなってしまう。
あの頃の好きな気持ちを取り戻したい。

そんな時にふと思いました。
私はなぜドラえもんが好きなんだろう、と。

理由がわかれば、好きな気持ちが帰ってくるかもしれない。
よし、まずはドラえもんの好きなところを挙げてみよう。
そう思って書き出してみたのですが。
多すぎる。本当に。

全部大切な理由だけど、もっと深く考えてみたい。
そう思って、書き記したドラえもんメモを眺めながら、今までの人生を振り返ってみました。

すると、私の人生に1つの共通点があることを思い出しました。
私はいつもドラえもんに似ていると言われてきたな、と。

私は肥満体型です。
129.3㎏(ドラえもんの体重)はないですが、見た目はドラえもん寄りです。

「太ってるね」はただの悪口ですが、「ドラえもんに似てるね」は私にとっては褒め言葉です。

小学校、中学校、高校、大学、卒業してからも。
思い返すと、人生のあらゆる場面でドラえもんに似ていると言われてきました。

しかも、見た目だけではないんです。
「話してみると、中身がドラえもんみたいだね」
「雰囲気がドラえもんそっくり!」

これ、めちゃくちゃ嬉しいんです。
この気持ちだけで生きていけそうなくらい。
なんだか何でもできるような気がしてきます。

似ていると言われ続けなければ、ここまで好きになっていなかったと思います。

もしかすると、幼い頃に自分はこの青くて丸い生き物にどこか似ていると感じたから、好きになったのかもしれません。

いや逆に、ずっと好きだったから私がドラえもんに似てきたのかも。
ほら、ペットは飼い主に似るってよく言うじゃないですか。
スネ夫の飼い猫のチルチルみたいに。(てんとう虫コミックス12巻参照)

まあ、オタク発言はさておき。
結局のところ似ているから好きになったのか、好きだから似てきたのかは、わかりません。

私にとっては、どっちが先かなんてそこまで重要ではなくて。
大事なのは、似ていると思われるということは、双方に興味を持ってもらえているということです。

これってつまり、ドラえもんにも、私にも興味を持ってもらえたということじゃないですか。

本当に嬉しい。

なぜドラえもんが好きなのか考えてみたら、こんなに幸せな事実を知ることができました。
ドラえもんを好きでよかった。

何かを好きになるのに、必ずしも理由なんていらないと思います。
でも、「好き」が少し遠くなってしまったとき、好きになった理由を考えると、人生にプラスとなる発見があるかもしれません。

幸い、大人と呼ばれるような年齢になった今でも、私の近くにはドラえもんがいてくれています。

最後に、ここまで読んでくれた方、そしてドラえもんを生んでくれた藤子・F・不二雄先生に感謝を込めて。

ありがとうございます。

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