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車椅子ユーザーのいる家庭で役立った育児グッズは?

車椅子ユーザーのいる家庭で役に立った育児グッズってどんなものがあるでしょうか?

実際に育児をしてきた車椅子ユーザーとそのパートナーで、役立った育児グッズについて話してみました。


あやちゃんちの場合

あやちゃん:脊髄損傷の夫と再婚し1児を設けるも長女が7ヵ月の時に、夫が急死し現在シングルマザーとして奮闘中


このスタイルが子守りの定番でした
バスチェアに座る娘


 うちは子どもが生後7ヶ月の時に夫が急逝してしまったので、それまでの話になりますがプレイマットは役に立ちました。プレイマットをテーブルの上に広げ、中にクッション代わりにベッドインベッドを置いて娘を寝かせ、オムツ交換セットも全てテーブルに置いておけば夫に娘を任せて短時間の外出ができました。

 いくら工夫しても夫が娘をお風呂に入れることはできなくて、私がワンオペでいれ入れていたのでバスチェアも重宝しました。夫の死後もそのままワンオペになったので、1歳過ぎまではお風呂はバスチェアで乗り切りました。

 ハイローチェアは車椅子だと足が入らないものが多くて、車椅子との間?に距離ができてしまって使いづらく感じました。足が入る場所があればもっと子どもに近づけて、お世話しやすかったのかなと思います。


えりちゃんちの場合

えりちゃん:妊娠発覚と同時に夫が受傷し頚椎損傷。施設入所中の夫を支えながら育児と仕事をこなす1児の母

 うちは現在進行形で夫が施設入所中だからほぼ育児参加が叶わない状況で、おススメできるような物も少ないんですが、持ち手の長い離乳食スプーンは良かったですね。握力のない夫でも、グローブにスプーンを刺して離乳食を上げることができました。
 
 授乳クッションも役に立ったなと思うものの一つです。ミルクをあげるにも抱っこするためにも使っていました。哺乳瓶を持つ腕を上げれないので腕の下には別のクッションを挟んでいました。あらゆるクッションでポジションを整えていました。
 
 車椅子ユーザー界隈でよく聞くチェアベルトは、うちは使い勝手があまり良くなかったように感じます。夫本人が手が不自由で自力で付けれないことに加え、子どもも拘束される感じがするのかすぐに出たがりました。


みっちゃんちの場合

みっちゃん:結核性脊髄炎のため中学生の頃より車椅子生活になる。3児を育てながら障害や病気を抱える女性のためのコミュニティ“Otojo /オトジョ♡大人女子会“を主催するパワフルな車椅子ママ

 私は3人ともの育児でハイローチェアを使っていました。車椅子で使えるベビーベッドもあったのですが、部屋がフローリングじゃなかったせいか扱いにくさを感じたので。
 高さがちょうどよくて便利だなと思う反面、足が当たってしまうので腹筋背筋が比較的使える私でも子どもを抱いたり寝かせたりはしんどいなと感じました。足が入る入らないというちょっとのことで、できるできないが大きく左右されるなと思います。

 長女が0歳の時にハマったのはバウンサーでした。赤ちゃんの載せ下ろしは少し大変でしたが、バウンサーに乗っていてくれる間に色々できたのは良かったです。プレイマットも同様に役に立ちました。

乗せ降ろしは大変だったけど活躍したハイローチェア


いい子で待っててくれるから大助かりのバウンサー
プレイマットで遊んでいてくれる間に色々でき、ねんね期はフル活用

 ベビーベッドで寝てくれず大人のベッドで添い寝していたため、ベッド柵も必須でした。
 
 膝の上で眠った子どもを落ちないように自分と巻きつけるためにストールを持ち歩いていました。私にとっては必須アイテムでした。

のりちゃんちの場合

のりちゃん:脊髄損傷で車椅子生活を送っていた夫と出会い結婚。長期に渡る不妊治療の末に2児を設け、車椅子ユーザーを取り巻く育児環境について疑問を抱きウィルチェアファミリーを主催する主婦

 うちの場合は1人目・2人目で使い勝手が良かった物が少し違うなと感じます。上の子の時には犬を飼っていたり、手伝ってくれる人の有無など環境の違いや子どもの性質かなと思います。

 1人目の時はベビーバスやチェンジングテーブルが重宝しました。夫が子どもをお風呂に入れる際は1歳過ぎてもベビーバスを使いました。私が入れる際もベビーバスで待たせることができました。
 ハイローチェアも大活躍で、私が外出する際は夫はハイローチェアで子どもの面倒を見てくれました。ベビーカーも必須で外出先での夫の介助の間や、私がちょっとトイレに行く時など(もちろん夫に見ててもらいます)赤ちゃんに安全に待ってもらうことができました。


寝返り前はここで車椅子のパパとお留守番できたハイローチェア
ワンオペのお風呂で活躍したバスチェア
ベビーバスは1歳すぎてもパバとの入浴、ママとのお風呂での待機など色々な場面で活躍


 子どもが小さいうちは、夫の膝の上に乗るときは伸縮性のある体幹ベルトで夫の体と巻いて固定していました。転落防止です。
 ねんね期は赤ちゃんの下にバスタオルを敷いて、移動しやすくしていました。これは下の子も同じです。

  2人目育児中の今は広さの問題からハイローチェアが置けないため、チェンジングテーブルをベビーベッドに改造して安全な赤ちゃんの居場所を確保できています。ベビーバス、ベビーカーも上の子同様に必須です。

夫自ら改造したベビーベッド 

生活全般でワンオペにならざるを得ない場面や上の子のサポート、夫に呼ばれることもあり、とにかく時間がない2人目育児ではキューブミルクやベビーフードのお世話になることも多いです。

まとめ

  こうして見ていると、車椅子ユーザーだからコレ!と決まったものはなく、家庭ごとの環境にあった道具を選んで使っていることがわかります。
どんな育児グッズも障害の有無にかかわらず、使いやすく安全なものが選べるといいですね。

  ここであげた例は、「これなら安全で満足に車椅子ユーザーが使える」というグッズではありません。多くの育児グッズは障害がある親が使う想定がなされていないため、ご自身の責任でご使用いただきますようお願いします。


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