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ありふれたBUMP愛を語る

こんにちはこんばんはれふとです
今日はちょっと思うとこがあって、自分の最も好きなバンドについて語ってみたいと思います

もう聴き続けて10年くらいになります
あえて正直に語るなら1週間くらい聴かない時期があったり毎日聴いてる時期もありました。

BUMP OF CHICKENと出会うより先に、ギターに出会って弾き語りを始める方が2年くらい早かったと思います
バンドマンとして、音楽の聞き手としての虜として、ただの一般的な学生として、そして純粋なファンとして、聴いてきました。

それではよろしくお願いします

まず最初にバンプを知ったのが父親の車の中でした。小学生で始めた弾き語りがなんとなくできるようになった時期、CDを変えるのが面倒なのか車で永遠にヘビロテされてました。
親もバンドをやってた時期があり、割と新しい音楽も抵抗なく聴くタイプでした。最初に聴いたorbital periodというアルバムには、ボーカルが鉛筆で描いた絵本が載っている歌詞カードがついていて、それも渡されました。

なんとなく歌えるかなというくらい覚えた時期に、祖父母の家で親父のお古のコンボを譲ってもらい、大きな音でバンプを聴くようになりました。

歌詞カードを見ながら齧り付くように聴いてたら他のアルバムも親が買ってくれて、だいたいほぼ全ての曲を覚えてしまいました。薄暗い部屋で、今と比べたら悪い音質で、ギリギリ迷惑が親とか近所の人とかにかからない音量で聞いてたと思います。
当時の自分といえば、ガチの田舎の小学校から、県内では一番都会な街の中高一貫に進学して人の性格の違いで友達があまりできず、孤独とか生きることについて語ってるバンプのテーマがガッツリ刺さってました。

贅沢な話が中学の時に建った実家に小さめの防音室があり、吹奏楽部をサボって家に帰っては夜遅くまで熱唱し続けていた時がありました。
BUMPに出会う前もよく歌う人間でしたが、それまで出会ってきた曲と詰まっている重みみたいなものが確実に違うなと思ってしまったんですね
ある意味今でもコンプレックスなんですけど、バンプ以外の音楽が全て薄っぺらく感じてしまう時があります。逆にバンプが重たすぎて、安易に幸せな気分の時に聴けないなんて症状も出たりして笑

バンプのライブにも何回かいきました。重たいバンプ愛の割には少ない回数だったかもと思いますが、自分の人生でちょっと高価だなと思うものに対して親とか周りに頼るのが極めて苦手なので、行く時も親が行くかどうか聞いてくるか、すでにチケットがとってあるみたいな感じだったかもと思います

中高一貫には軽音部がありませんでした。そもそも友達が少なかったのもありますが、他人とそういう話をするのもなかなかなかったので、バンドも組めずにいました
ただ、中3の時にギターを友達に教える機会ができて、話がうまく進んでバンドを組もうという話になりました

先ほど話した防音室に放課後集まっては、流行っていた曲のコピーをやるという生活が始まります。電子ドラムやアンプを友達が買ったりすると、それを防音室に設置してちょっとした秘密基地的なスタジオが完成しました。この頃になるとバンドマンとして、バンプについて見るようになったと思います

バンプをコピーして思ったのが、意外と(僕に知識がなかっただけですが)ボーカル以外のテクニックがすごいなということです。最初にコピーしたのは天体観測でしたが、当時はリードギターを僕がやっていたので、弾き語りには決してない技術の組み合わせに苦戦した覚えがあります。

文化祭でライブをする時には自分がボーカルをやるようになって、念願のバンプのコピーができました。しかし、意外と気持ち的には幸せかと言われるとそうでもなくて、結構悩みながらバンド活動をしてたと思います。生徒会に入ってたり、俳句同好会で活動したりとマルチタスクな学生時代だったので、考えないといけないことが山積みで、どこかで遅れができるとイベントか学期末まで酷いメンタルで過ごしてたのを今でも覚えています。

ちょうどその頃、バンプに転機と呼べることがありました。RAYというアルバムのリリースです。この頃から、従来の重厚なバンドサウンドから電子音が目立つバンドへと変貌を遂げていきます。例えるならばバンプがハリーポッターで出てくる分霊箱的なものだった自分にとって、結構衝撃だったなと思う次第です。今でこそ全ての曲を愛していると自信を持って言えるのですが、当時自分の好きなバンプの方向性とややズレた新曲を好きになろうとして、何回聞いても一番好きな曲にはなってくれなくて、今思えば「辛さ」の類だったんだとわかりますが、その時はなんとなくモヤモヤしてました。

高校時代はアニメとかにも結構ハマったりしてたので、その頃になるとやっと重い腰を上げて、バンプ以外のミュージシャンも聴くようになりました。とはいえ、頭の中にはプライドとも呼べるように歌詞がよくなければ聴く価値はないという思いが根付いており、そうでなければ極めて良い音で、物凄い技術を持ったバンドでなければというこびりついた思考の結果、NCISに出会いました。アニメを見る人だったら知っているかもしれないですがPSYCHO-PASSというアニメのOPを担当していたバンドです。

高校になってお小遣いが増えるとエフェクターを集めるようになり、その紹介動画を永遠に観るようになりました。この頃になると、本当にバンドマンとして、機材的な部分からもバンプについて知っていきます。どこのどのギターを使っていて、どんなアンプを使っていて、この曲ではこのギターを使っていてみたいな、そんなことまで調べ始めます。こうなるとちょっとオタク的な知識になってくるので、普通に聴く分にはあまり知らなくても全然楽しいと思います。

東京に旅行した時の小話をするんですが、ギタープラネットという楽器屋さんでボーカルのギターと同じモデルのギターを弾かせてもらったように思います。この頃から楽器オタク的な側面を持っていたので、興奮しながら店員さんの話を聞いているうちに、楽器屋に行くのが好きになり、週一で必ず楽器屋で新商品をチェックし、旅先では行ったことのない楽器屋をめぐるみたいな趣味もできました。話はそれましたが、そのくらいオタクになってました。

さてバンプはその頃というと映像作品とのタイアップに全振りしています。その時点で10年近く聴いてた人間からすると、「クラスで自分だけ知ってたバンドがMステに出ちゃってなんかショック」みたいな気持ちになってました。でも永遠にそれでも聴き続けます。

そうこうしているうちに大学受験が終わり、北海道に進学で移動します。中高一貫ではあまりバンドができなかったのは軽音部に入ってなかったからだと思って軽音部の新歓をめぐり、そのうちの一つに入部します。

大学生と高校生では音楽の知識の差がえげつないです。特に部活でやってる人は尚更。それまでお山の大将気質だったからこそ、障害といえば音楽仲間がいないことだった自分にとって、競い合って音楽をやってきた人たちは思ったより人種的な違いを覚えました。

先輩と飲みに言ったりすると「このミュージシャンがよかった」だの「このアルバムが良かった」だのありがたい知識を披露してくれます。当時の僕からすれば永遠に増え続ける夏休みの宿題でしたが、筋トレの一種のように考えて聴いては、なんだか毛肌が合わなくてすぐやめてを繰り返して行きます。そのころもバンプのコピーはやってましたが、気持ち的にはそんなにやはり達成感は感じませんでした。

大学を休学して、コンビニバイトに勤しむ時期があったり、復学して人生で一番真人間っぽい時期があったりしました。復学と同時に軽音サークルはやめてしまい、今までストレスと共に好きでもない音楽を聴き続けていた自分は、ちょっと肩の荷が降りたことでいろんな音楽を好きになれるようになってました。この頃になるとバンプばっかり聞いたりすることはなく、他のミュージシャンもアルバム1枚聴くようになってました

バンプはさっきも書きましたが、いい意味でも悪い意味でも重厚です。だからこそバンプはリトマス試験紙的な役割をします。耳馴染みが良かったり、おしゃれだったり、綺麗だったり、そういう音楽をちゃんと好きになれるかどうかは、ある意味大人になって、固執しすぎないような振る舞いができるまで抵抗がありました。

復学して割と真人間やってたこともあり、その頃になると流行りの曲も聴いたりなんかしてストレスなく音楽のそばにいたように思います。

やっと2022です。読んでくださった通り、バンプは自分の人生の割と中核に近い部分にこっそり(時にはガッツリ目の前に)潜んでいます。

2022、お酒に目覚めたこともあって、よく飲み屋でカラオケを歌うようになりました。年齢層はまだまだ歳上が多い世代なので、場合によってどの世代の歌を歌えば空気を壊さないだろうかと考えるようになります。バンドはやっていませんでしたが、弾き語り動画を撮ったりもしていたので、歌うことは永遠にやめていませんでしたが、人前で歌うことが増えると気づくことが色々あります。

まずおっさんはバンプを知りません。親父は今50代後半ですがその年代で歌うのは基本矢沢永吉とか、サザンがもっぱらです。せいぜい天体観測を聞いたことあれば運が良いかなという感じ。大学生ですら、天体観測しか知らない人は結構居ます。ここまで読んでくださっている方は十中八九身内かバンドマンかバンプファンでしょうから多分他の曲も知っていると思いますけど、結局大人になってもバンプについて語れる機会って意外とないなと寂しく思っていました。

お酒を飲むと人と会話するバリアが消えるのはよくあることですが、友達と呼べる人がいくらか増えました。そうなるとカラオケで歌う時にただただ自分の好きな曲を歌うことも(大袈裟にいえば)許されます。

ただ選曲をするとき大抵違和感を禁じ得ないのです。どういう違和感かといえばまず、僕が歌いたいのは天体観測以外なんだけど、天体観測以外の選択肢がラフメイカーかrayかカルマかあと数曲くらいしか人が絶対知ってるだろうなという曲がないことです。どこかで主題歌に使われていて、聴いたことあるよと言ってもらえる曲ももちろんありますが、選択肢はいかんせん少ないです。もう一つは、他の曲と歌いやすさが圧倒的に違うことです

よく歌い方が似ていると言われますが、当たり前です。10年くらい歌ってます。こうなると他のバンドの曲を歌う時には楽しい以外の思考がはいってきます

歌い方を似せる、極めるってどういうことだという思考です。つまりは練習するってことなんですけど、それについて、恥ずかしながら今まで言語化してやってきたことが全くと言って良いほどありません。防音室でがむしゃらに毎日歌っていた時期から「ここはこう歌うと気持ちいいな」程度にやってきたわけですから。

ある程度のうまさってモノマネなんだなと

そんなこんなで2022も終わりに近づくと、久しぶりにライブをする機会が生まれました。もちろんオリジナル曲を準備する時間がなかったこともあり、バンプとワンオクのコピーです。練習した作品として歌うのはかなり久しぶりでしたが、結構盛り上がったと思います。最近SPY×FAMILYのOPがバンプだったのでそのコピーをやりました。

ライブが終わって、12月頃になると洋楽にはまり始めました。UKのダークなサウンドを本当にいいなと思うようになってきたんです。レディオヘッドというバンドが最近のお気に入りです。年明け、糸が切れたように無気力になってしまい、1週間家に引きこもりました。なんとなく鏡の前に立つと歌おうかなという気持ちになって、脱衣所から風呂場に移動して(防音対策)久しぶりに大きな声を出してみました。歌うのもほぼ1週間ぶりです。

そうすると無気力で鬱気味だったのが嘘みたいに吹っ飛びました。ぶっちゃけそういう歌うことに救われる経験も今までなかったわけではありません。終わった後しか自覚症状を認識できませんが、自分の中でこうやって一旦自分を沈めて鬱になって戻ってくるまでのことをセットとして「潜る」と呼んでます。バンプの「メーデー」って曲の影響ですね。

今回の「潜り」ではテーマを一つ決めていました。それは潜り終わった後で自分らしさをなんか一個深い部分から取ってくることです。僕の音楽人生に何か一区切りついたわけでもなんでもないですが、バンプについて考えることがその一端になったなと感じたんです。

ここまで長い導入があってやっと僕がバンプにどう感じるか説明することができます。

正直自分の人生を順調だと思ったことはあまりありません。しかし、努力をしなかった人種でもないと思います。何が言いたいかといえば理不尽だなと思ったことが多分人より多かったんだと思います。それはきっと僕が偏屈だったり、運が悪かったり、人のせいにする癖ができてたり、誰かに頼れなかっただけだったり、いろんな原因があったんだと思います。

ゆえに関わったもの全てに、半額シールみたいに「好き」「嫌い」をくっつけてきたんだと思うんです。そしてこだわりとか好き嫌いが膨れていって、いつしか純粋に物事に触れるのをやめてしまったんだと思います。バンプはそんな時、僕の中でニュートラルでした。

思うに何かの色に染まっているものは相性があるんです。僕の中でバンプは何色でもなくて、自分の色そのものなんだなと。でももちろん他人が作ったものだから、自分とは差異があるから、ギャップの部分で行ったり来たり反復横跳びしながら悩んで依存してきたんだろうなと思いました。

なんだか明日からバンプ断ちしそうな文章ですが、明日からも僕はバンプを聴き続けます。いわばバンプがあったからこだわるようになったし、バンプがあったから自分らしさに気づけたなというお話でした。

どうでしょう。みなさんにも好きなバンド、アーティスト。人じゃなくても何かしらファンになった何かがあると思います。それは「自分と似ているから」「真逆だから」どっちも理由になると思いますが、何かしら自分の人生の何割かを埋めていきます。

もし僕みたいに、そのファンになった何かを溺愛して、自分の人生の大きな部分が揺らいだ時、ちょっと離れてみたり、また戻ったりしながら自分の鏡のような立ち位置でずっとみてくれている存在があったとしたら、是非それを大切にしてください。

バンプにはorbital periodというアルバムがあります。このタイトルは公転周期を意味していて、28年たつと同じ曜日が回ってくるという法則から28歳の誕生日を迎える年にバンプが作ったアルバムです。

僕にとっての公転周期は「潜る」ことで大抵終わります。決まったようにその時バンプを聴いていたり、歌っていたりして、自分らしさとかあの時どうだったとか、大事なことを思い出して立ち直ります。

最初に聴いたこのアルバムが今でも自分の中でもはや人生のほとんどとも言えるような割合で僕を占有しているのは不思議なことです

ということで読んでくれてありがとうございます。
ぶっちゃけもっと具体的にこの曲について〜みたいな感じで書いても良かったんですが、こんな感じなってしまいました笑

整理して書くことは一旦やめて殴り書きですが、読んでくださった方はには見苦しい文章を読ませてしまってすみません。少しづつ編集して直すかもです

ではまたどこかで

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