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Humans of 関大国際部 Vol.2

Message from KU Staff シリーズ、留学推進チームAssistant Managerの大淵さんに引き続き、今回は交換派遣留学担当の西脇からメッセージを送ります。

こんにちは、国際部スタッフの西脇です。
交換派遣留学・トビタテ留学Japan日本代表プログラムの担当をしています。例年この時期は、秋学期留学に赴く学生のオリエンテーションや、新入生への留学説明会が連日開催され、賑やかな国際部なのですが、今年は残念ながらとても静かです…。

2020年度の留学に向けて努力してきた学生さんの無念を国際部スタッフも全員が感じています。約10年前、私は関西大学社会学部メディア(当時のマスコミ)専攻の学生で、3年生の秋学期からブリッジウォーター州立大学(米国・マサチューセッツ州)に交換留学をしていました。高校時代、英語が得意だったので大学の英語の授業は全く苦労することなく、どこか優越感に浸っていたんです(嫌な奴ですね)。

そんな私を見かねたのか、英語の教授が一言。

「海外でもっと自分を試してこい」

留学中は、「Videography」や「Radio Production」等の実習授業を履修し、チームで課題作品を制作する日々を送っていました。カメラの前に立っても、アメリカ人の学生と同じように英語をスラスラ話せない、台本以外のトークでパニックになる自分が恥ずかしく、授業の始まりから終わりまでずっと劣等感を感じていました(たしか3時間くらいある授業で毎回神経がすり減りました…)。

それでも、ひとつのプロジェクトが終わるたびに、少しずつできることが増えていきました。チームとのコミュニケーションも深まり、自分の居場所ができたように感じました。1学期目が終わったころ、少しだけ自分を褒められるようになっていました。その積み重ねは、関大の英語の授業で感じていた優越感とは違う、誰とも比較することのない、自分の中の健全で確かな自信になっていきました。

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ブリッジウォーター州立大学のTo Wing-kai先生(現: Senior International Officer)。今は、国際部の仕事を通して日本やアメリカでお会いする機会があります。


2学期間の留学を終え、4年生の夏に帰国しました。秋採用を狙って就職活動をし、無事卒業する予定でしたが、折りしもその年はリーマンショック後の影響で就職氷河期に突入…。

自分の留学経験をもとに国際教育に関わる仕事をしたいと大学職員を目指して就職活動をしていましたが、とある大学の採用説明会には、若干名の募集に対し700人もの学生が集まっていました。

不採用の通知を受け取るたびに、留学で得た健全な自信が目減りしていきました。リーマンショックは予期できるものではなかったとは言え、「こんな時期に留学なんかする意味があったのか」と留学した自分の決断さえ疑うようになり、面接の帰り道に電車で泣きました。そんな時、ブリッジウォーター州立大学でお世話になった先生からメールが届きました。

「機が熟すまで待つ忍耐力も大事」

この言葉を胸に焦る心をなんとか落ち着け、就職活動を継続。
今年はもうダメかなと諦め掛けていた時、数社から内定を得て最終的に母校の関西大学に就職することが決まりましたが、この言葉は、社会人になってから物事が計画通りにいかないときに思い出しています。社会人になって6年目、アメリカの大学院に進学しましたが、進学前も進学後もそれまでの道でもうまくいかないことがたくさんありました。機が熟すの待つことは、時に出口の見えない暗いトンネルの中を歩いているように感じられますが、手探りでも歩き続ける以上、いつか光が見えてくるものだと思っています。

リーマンショックの影響で就職活動が難航した私と、世界的なパンデミックによって留学が一旦中止となったみなさんの状況は違います。
就職活動で苦しんだのは私の戦略不足も一因ですが、コロナウィルスによる留学中止について、皆さんに非は一切ありませんから。

ただ、この状況を踏まえてブリッジウォーター州立大学の先生から送られた上記の言葉を、私なりの言葉でお伝えするとすれば、

・やりたいことに挑戦するには、適した時期がある。
・悲観的になりすぎず、状況を静観することも時に必要。
・1つの目標に達するまで道は一つではないーPlan Aがうまくいかないなら Plan Bを立てよう。

です。

皆さんのPlan Bの設計について、国際部スタッフ一同全力でサポートしますので、お気軽にご連絡ください。
皆さんのPlan Bが留学であれ他のことであれ、皆さんの挑戦を応援しています。