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【広島】堤防となったコンクリート船「武智丸」

お正月、友達と少し遠出した初詣の帰り道、偶々、呉市安浦町を車で通った際、前からどんなものか見たかった場所があり、寄ってもらいました

それが安浦の小さな漁港の堤防として今なお活躍している戦時中に建造されたコンクリート船「武智丸」です🚢

太平洋戦争末期、鋼鉄資材が枯渇する中「コンクリート」を原材料として建造、石炭や製鋼原料、雑貨輸送を中心に瀬戸内海や南方にも航海したといわれます

戦後、安浦の漁港は堤防がなく台風の都度被害が発生する状況、堤防を設置するには費用や技術的にも困難であったため二隻の武智丸(第一武智丸と第二武智丸)を堤防として転用することになりました

戦中の日本の状況を物語る建造背景、戦後、行政も復興に費用に充てなければならない中、漁港を守るため<コンクリート船を堤防として代用する方法なら>と実現に向けての交渉や技術的な確認も奔走されたと思います

そういった戦中戦後の混乱の中、予想もしなかった形で生き抜いた「歴史の生き証人」です

これからも安浦の港を守ってくれるでしょう

立ち入れる場所からの撮影

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