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アマチュアとプロの壁、レギオナルリーガ(4部)


はじめに

まだまだ通常通りの生活へ戻るまでには時間がかかりそうです。ドイツサッカーも各サッカー協会で様々な対策や対応を行なっています。そんな中、ドイツトップリーグの中でいち早くレギオナルリーガ(4部)が開幕を迎えました。※バイエルン地域を除く4つのリーグ


ドイツのトップリーグについて

ドイツのトップリーグはご存知、ブンデスリーガ1部です。ブンデスリーガ2部も宮市選手(ザンクトパウリ)や原口選手、室屋選手(ハノーファー96)がプレーしており、過去には酒井高徳選手(現:ヴィッセル神戸 当時:ハンブルガーSV)などがプレーしていたこともあり、ご存知の方もいるかと思います。

さらに一つ下のカテゴリーは3部リーグで、このリーグからは一気に認知度も下がると思います。しかし、3部リーグはドイツではプロリーグとして存在し、人気クラブともなれば2万、3万、4万人もの観客がスタジアムに足を運びます。

レギオナルリーガ(4部リーグ)

さらに下のカテゴリーがレギオナルリーガ(4部)となります。ドイツ全土に5つのリーグが存在し、正式にはプロリーグではありませんが、多くのプロクラブ、プロチーム、プロ選手がプレーしているリーグとなります。北東西南西バイエルン地域の5つに地域に分けられていて、それそれの地域にはブンデスリーガクラブの2軍(U23/21)も参戦しています。

過去には内田選手や香川選手が調整のために出場したこともあるリーグです。ブンデスリーガ1部の選手や日本代表クラスの選手にとっては調整で出場するレベルではありますが、プロを目指している選手にとってはとても大きな壁となるリーグでもあります。その証拠に5部リーグ以下ともなればそのチーム数(200を超える)も一気に増え、所属している日本人選手も多くなります。


アマチュア選手の大きな壁

4部リーグのクラブへ入るために5、6部リーグで活躍してオファーを待つ、もしくはまず練習参加のチャンスを掴むと考えている人も多いと思います。しかし、4部リーグであれプロチームともなれば、助っ人として獲得する選手は他の4部リーグ、または3部リーグから取ることになるでしょう。下部リーグや若手選手を獲得することもありますが、U19 ブンデスリーガで活躍した選手であったりします。

さらに各チーム、それぞれの戦術があり、サッカースタイルがあります。その監督の意図を理解し、しっかりとコミュニケーションを取れることも大事となってきます。

ドイツ語でコミュニケーションが取れ、監督のサッカーを理解し、ピッチで表現できる。プロ選手としてキャリアを持つ選手や3部、またはブンデスリーガ2部、1部でプレーしていた選手たちの中で戦力として見なされる。さらに監督の好みやポジション、補強ポイントなども関係してきます。以上の条件を満たす日本人選手ともなれば一気に少なくなることは容易に想像できると思います。

4部リーグで戦う日本人選手

とは言え、過去には4部リーグで活躍した日本人選手もいますし、今シーズンも数名の日本人選手がレギオナルリーガでプレーします。ここではまだ開幕を迎えていないバイエルン地域以外の4つのリーグに在籍する日本人選手を紹介したいと思います。

北東地域
・FCヴィクトリア 1899 ベルリン(FC Viktoria 1889 Berlin)
 Yamada Shinji 選手(26)
・ベルリナーAK07(Berliner AK07)
 Yajima Rintarou 選手(27)

南西地域
・VfR アーレン(VfR Aalen)
 Sakai Goson 選手(24)
・バイエルン・アルツェナウ(Bayern Alzenau)
 Murata Masaki 選手(21)
・FCギーセン(FC Gießen)
 Takehara Ryunosuke 選手(20)

西地域
・SV シュトラエーレン(SV Straelen)
 Ishibashi Keisuke 選手(26)
 Mizuta Kaito 選手(20)
・ボナーSC (Bonner SC)
 Takahara Masaaki 選手(25)
・シュポルトフロインデ・ロッテ(Sportfreunbde Lotte)
 Ito Ryoya 選手(22)
・ロート・ヴァイス・オーバーハウゼン(Rot-Weiß Oberhausen)
 Terada Shun 選手(27)
・アレマニア・アーヘン(Alemania Aachen)
 Uchino Takashi 選手(19)
・SV ベルギッシュ・グラードバッハ09(SV Bergisch Gladbach 09)
 Odagaki Meguru 選手(23)


おわりに

サッカー留学生にとって、レギオナルリーガでプレーすることは1つの大きな目標です。日本で実績がなくても、ドイツでコツコツとやるべきことを怠らずにやっていれば、タイミング、運なども含めてチャンスはあります。しかし、日本でJリーガーだった。ということでなければ、渡独後いきなり行けるリーグほど簡単なリーグではありません。まずは所属したチームで主力選手として活躍することが前提となるでしょう。語学、技術、フィジカル、メンタルなどあらゆるスキルのアップを目指しましょう。

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