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和風スナックお兄ちゃん vol.2 〜収録曲解説 B-Side Mixed by 花吹雪レモン〜

B-Side Mixed by 花吹雪レモン

ポテト:続きまして、B面のレモンくんのミックスの曲解説をやっていきましょう。今回はテーマ的なものとかあるんですか?
レモン:vol.1から引き続きにはなるんですけど、シティポップ以降のグッドミュージックに焦点を当てたってとこですかね
ポテト:というコトは今回も基本は90年代の音で?
レモン:1曲だけ違うけど殆ど90年代の曲ですね
ポテト:よく8cmシングル買ってますもんね
レモン:アルバムはサブスク解禁されててもシングルのカップリングまでは網羅されてないコトも多々あって大変です笑

01. 土曜の夜にRainbow / 瀬能あづさ

レモン:1曲目は元CoCoの瀬能あづささん。人気メンバーだったのでピンで売り出されたんですよ。スーパーモンキーズの安室ちゃん的な。
ポテト:オープニングナンバーっぽい軽快なビートですね〜
レモン:YouTubeで当時のライブ映像が観られるんですけど、ダンサー従えてゴキゲンにステップ踏んでました
ポテト:この音で踊れるか踊れないかでユニークかどうかわかっちゃいますよね
レモン:俺たちは見てるぜ、的なね笑。でもホント先入観ナシでカラダを預けてほしいですね

02. ユラユラ / 古内東子

レモン:次は古内東子さんのユラユラ
ポテト:自分も昔から好きで。これ『誰より好きなのに』が入ってるアルバムの曲ですよね?
レモン:そうそれ。ブッコフで安く売ってるイメージもあったから手を伸ばしたのは実は最近なんですけど
ポテト:ミックスに入れてくれて嬉しい。歌手としてレベル高いですよね東子さん
レモン:90年代って女性のシンガーソングライターがスゴく多いんだけど、女性視点での恋愛ソングライティングにおいては抜きん出てると思います

03. PERFUMED GARDEN / チエコ・ビューティー

レモン:RAH BANDの名曲をチエコさんが日本語でカバーした曲です
ポテト:平歌は英語でサビは日本語なんですね
レモン:独自の日本語詞のサビがまた良くて。オール英語でのカバー曲とかは和風スナックお兄ちゃん的にはチャートインしづらいけど、これはそこもクリアーしてるし
ポテト:いいじゃんいいじゃん的に何でもやるってのもアレだし、多少のルールって意味でもそこは大事ですよね
レモン:RAH BANDのオリジナルとはまたガラッと変わったレゲエサウンドってのもカバーならではのポイントです
ポテト:これは誰がビート作ってるんですか?
レモン:ダブマスターXさんです
ポテト:RSDで7インチにしたらホント売れそうですよね

04. 神様お願い / 深津絵里

レモン:リディム繋がりで深津絵里さんの神様お願い
ポテト:裏で乗る人も乗りやすい曲
レモン:後々のBuffalo Daughterに繋がるメンバーでやっていたハバナ・エキゾチカというバンドのカバーなんですよね。サウンドプロデュースもハバナ・エキゾチカによるものです
ポテト:だからだ。サウンド凝ってますもんね
レモン:オリジナルの方も凄く攻めた音造りでめちゃくちゃカッコ良くて、けっこうそっちが好きな人も多いだろうなと思えるほど甲乙つけ難いんですけど、周りの曲とのテンション的に今回のミックスは深津絵里さんの方を入れました
ポテト:こういうリリックの曲ってもう出来ないのかな〜。最近の曲はリリックに私情が多い感じがして
レモン:確かにこういうテンションの歌詞って今あんまりないのかも

05. そんな雨が降る / 平井菜水

レモン:今回のミックスの最深部とも言える、平井菜水さん
ポテト:前の曲から綺麗に繋いで深海に持っていきましたね
レモン:シリアスな雰囲気と抑揚の効いた歌い回しが昭和歌謡を彷彿とさせるテンションですけど、リリースは93年。平成5年なんですよ
ポテト:ゾクゾクさせてくれますよねこの曲
レモン:トレンド的にこういう曲はもう少なくなっていたような記憶があります

06. SORADAKI (空薫) / 門あさ美

レモン:深い海から少し浮上し始めるようなイメージで、門あさ美さんのチル・ナンバー。YMOの高橋幸宏さんがプロデュースしたアルバムからチョイスしました
ポテト:ユキヒロさんなんですね。めちゃくちゃ気持ち良いサウンドです
レモン:この曲だけ90年代の曲じゃなくて87年リリースなんですけど違和感なく前後とハマったので良いかなと
ポテト:どういった方なんです?
レモン:門あさ美さんは79年のデビューから85年までリリースされたアルバムはシティポップの文脈で語られるコトも多々ある方なんですが、それ以降に出た『アンティ・フルール』と『ラ・フール・ブル』の2枚は、どっちもユキヒロさんプロデュースの名盤なのに何故かスルーされがちというか、あまりレコメンされてないんですよね
ポテト:それは勿体無い
レモン:初期のアルバムは全部レコ屋でもかなり見かけますけど、その2枚はあんま見かけない。プレ値がついているワケではないけど、売られていることが稀という困った盤です

07. 「カ・ル・ナ・バ・ル」/ 高岡早紀

レモン:前曲の浮遊感をキープしつつ高岡早紀さんの曲へ
ポテト:魔性の女イメージありましたけど、妖艶な雰囲気ではなくウィスパーな歌い方なんですね
レモン:私生活とはまた違った一面ですよね。プロデュースは加藤和彦さんの手によるものです
ポテト:どうりで南国フレイヴァーも感じるワケだ
レモン:ガーディニアが好きすぎて加藤和彦さんが作るだけで贔屓目に見てしまいます笑

08. ノックは無用 ~Don't Disturb~ / かとうれいこ

レモン:次はかとうれいこさんのノックは無用
ポテト:深海から浮上してきて地上に降り立った感じありますね
レモン:ザバっと海から出てきた先はカラッとしたビーチってとこですかね。かとうれいこさんは可もなく不可もない歌い手なんですよ。サウンドの邪魔をしないというか
ポテト:それもまた魅力の一つですもんね
レモン:ホントそれ。激しい主張もしてこないし聴いてられないほど音痴でもないし。91年リリースなんで音は少し時代を感じる部分もありますけど
ポテト:でもハットがチチチチ鳴ってないんでノリやすくて好きです

09. いつまでも愛せそう / 和久井映見

ポテト:ここの繋ぎ好き。今回もレモンくんは気持ち良いミックスを聴かせてくれますね〜
レモン:恐れ入ります。お綺麗だし歌も演技も上手い和久井映見さん。ミックスのイメージ的には地上に降り立って爽やかな風の中を歩き始めたような
ポテト:もう銀座あたりを歩いているくらいのキラキラ感
レモン:ドラマのエンディングみたいな曲ですよね。タイアップなかったぽいですけど

10. もぉ いや / 内田有紀

レモン:ミックスのラストは内田有紀さんの96年作。深海から徐々に浮上して地上に降り立ったのに、最後にまたドーンと深いところに持っていくという
ポテト:予想外の展開!そしてこれはCHARA姉さんの歌い方に酷似しているような?
レモン:仰る通りCHARAさんのプロデュース曲です。完コピ具合がヤバいですよね
ポテト:ヤバい。憑依型だ
レモン:ともすればモノマネ大会の危険性を孕んだ笑
ポテト:いやでもサウンドも凝っててイケてますよ。わりかし普通のJポップ的なシングルを出してたイメージだったから
レモン:アルバムではけっこう冒険してたんでしょうね。そしてこの曲でテープが終わり、またポテト氏のミックスの頭にループしていく構成ですね
ポテト:今回もバッチリなAB面のループ組めたと自負しています!
レモン:しつこいようですが是非ともテープをお手に取って聴いていただけると嬉しいです

文章・構成=花吹雪レモン 

気になるミックスはこちら👇

https://on.soundcloud.com/SR8UoiJukC72UPvq9

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