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時間を掬い取る

いまさら遅すぎる気もするが時間の大切さが身に沁みている。この年齢までひとりで生きてきたので能動的に家族をつくった人に比べると自分に使える時間は多かったはずだ。実際に家庭をもうけた人ができなかったこともできてきた。今もできている。

しかし扱える時間が多かったからといって、それらを有効に使えてきたのかと言えば甚だ疑問だ。無駄にしてきた時間というのは殆ど記憶に残ることがない。何に使ったのかよく覚えていない金銭を失った感覚に近い。

時間をうまく使えていないことを顕著に感じるのはだらだらとスマートフォンを見ているときと惰性で飲酒をしているときだ。この2つは万人が無駄な時間であることに異論を持たない悪癖であるにも関わらず抗いがたい引力がある。

最近はこの2つの悪しき習慣を断ち切るとまではいかずとも出来るだけ遠ざけようと努力している。しているつもりだがスマートフォンを顔の上に乗せながら寝ていたり、惰性の飲酒がいかに無益であるかを熱弁しながら飲酒をしていたりする。こうして人は生涯を終えていくのかもしれない。

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