彗星の如く現れたVC、Seven Seven Sixに迫る ⑵ 投資先全21社概要 -Part 1-
はじめに
前回は第一弾という事で、Reddit 共同創業者Alexis Ohanian氏やSeven Seven Sixの取り組みなどについて紹介しました。
第二弾という事で、投資先全21社(執筆時点)について紹介していきますが、今回は、Part 1という事でまず10社紹介していきます。
第一弾まだお読みでない方は、こちらから。
写真共有アプリ 「Dispo」
・設立 / 拠点:2020 / ロサンゼルス
・累計調達額:2,400万ドル
・最新ラウンド:Series A(June 8, 2021)
・その他の主な投資家:Unshackled Ventures、著名な女優、アーティストなど
・概要:Dispoは、スマホで使い捨てカメラを使った体験を再現するための写真共有アプリで、使い捨てカメラで撮ったようなエモい写真を撮れる。
Dispoでは、写真を撮ると、翌日の午前9時まで画像が「現像」されるのを待たなければならず、その時になって初めて写真を見たり共有したりすることができる。
テーマごとにカメラロールを作り、親しい人だけのプライベートなロールや、誰でも自由に参加できるロールなどを作成し、写真を入れて共有することができる。また友達とリアクションを共有する事ができる。
ビデオチャットを通じて、超個性的なオンラインコミュニティを構築する「Realtime」
・設立 / 拠点:2020 / ロサンゼルス
・累計調達額:2,400万ドル
・最新ラウンド:Seed(Dec 19, 2020)
・その他の主な投資家:こちら。
・概要:Realtimeは、ありのままの自分でいられて、自分の意見を言えて、楽しいポップアップのビデオチャットで新しい友達を作れる、新しい場所を提供している。
Realtimeは、リアルタイムのビデオチャットを通じて、超個性的なオンラインコミュニティを構築する。オンラインでの交流をよりシームレスにし、さらに本物に近づけてくれる。
Realtimeの世界では、その場で自分の心に響く体験を見つけることが大切である。
発見は、目的のないスクロールであったり、フォローしている人に基づいたアルゴリズムによって行われる必要はなく、Realtimeは、ユーザーの現在のバイブに基づいて、つながるべきトピックや人々を発見するお手伝いをする。
アルファテストを終了し、現在は、来年初頭の一般公開に向けて、ベータ版のウェイティングリストに登録されている方々に新たな招待状を公開している。
ほとんどのソーシャルネットワークは、自社のビジネス目標に合致したエンゲージメント指標の増加を強制することで、ドーパミンを何兆回も放出するように作られている。
しかし私たちは、人々がお互いに完全にその場に存在し、その瞬間に集中することを促すような空間を求めている。それは、オンラインでもオフラインでも、玄人向けの本物のソーシャルレイヤーである。
・ソースはこちら。
クリエイター向けマネタイズサービス 「Clash」
・設立 / 拠点:2020 / ロサンゼルス
・累計調達額:?
・最新ラウンド:Seed(Jan 26, 2021)
・その他の主な投資家:Plug and Play Tech Center、M13、ACME Capital
・概要: Clashは、ショートフォームビデオのクリエーターが収益化し、情熱的なコミュニティやファンと有意義な関係を築けるようにするクリエータープラットフォーム。
Clashは、革新的なマネタイズオプション、包括的なコミュニティ、そしてクリエイターにインスピレーションを与える楽しい機能を通じて、短編ビデオのクリエイターを支援し、クリエイターを中心とした初のソーシャルネットワークを構築している。
コミュニティ・オペレーティング・システム 「Commsor」
・設立 / 拠点:2019 / ニューヨーク
・累計調達額:1,600万ドル(評価額は、1億ドルをはるかに超える)
・最新ラウンド:Series A(Feb 4, 2021)
・その他の主な投資家:Felicis Ventures、Elad Gil氏など
・概要: Commsorは、企業のすべてのコミュニティチャンネルを結びつけ、コミュニティマネージャーがコミュニティをよりよく理解し、測定し、成長させるために必要なツールを提供する。
当社の主力製品であるCommunity Operating Systemは、コミュニティマネージャーがすでに使用しているすべてのツールと統合され、コミュニティデータを結びつけ、組織がインサイトを引き出し、インパクトを測定し、コミュニティ主導の企業を構築することを可能にする。
Commsorは、Slack、GitHub、Twitter、Hopinのようなデジタルイベントプラットフォームなど、さまざまなサードパーティAPIと接続できる。
CRMとの大きな違いは、CRMは人間関係をサイロで見るのに対し、Commsorは企業とコミュニティメンバーとの関係だけでなく、そのユーザーがより広いコミュニティに与える影響も見るということ。
・ソースはこちら。
再使用可能な上段ロケットの新型を開発する 「STOKE Space Technologies」
・設立 / 拠点:2020 / ロサンゼルス
・累計調達額:2,400万ドル
・最新ラウンド:Grant(May 14, 2021)
・その他の主な投資家:Y Combinator、Nasa系、Liquid 2 Ventures、National Science Foundationなど
・概要: Stokeは、惑星着陸船や再使用可能な第2段など、突入・降下・着陸を行う宇宙船に使用することを目的とした、新しいタイプのロケットエンジンのハードウェアの開発とテストを行っている。このエンジンのノズルは、宇宙船が大気圏内を降下する際に積極的に冷却される金属製の熱シールドとして、また、最終降下時に投げ出される破片のシールドとして機能する。
これまでは、ロケットの第1段ブースターの再利用が中心だった。第1段のブースターを使い切った後に搭載される上段ブースターは、通常、飛行終了後の大気圏再突入で燃え尽きてしまう。
United Launch Alliance、SpaceX、Blue Originなど、多くの競合他社がいる。
SaaS企業と機関投資家をつなぐグローバルな取引プラットフォーム 「Pipe」
・設立 / 拠点:2019 / マイアミ
・累計調達額:3億1,600万ドル
・最新ラウンド:Venture Round(May 31, 2021)
・その他の主な投資家:Greenspring Associates、HubSpot、Okta、Shopify、Slack、Salesforce 創業者CEOのMarc Benioff氏など
・概要: Pipeは、株式の希薄化をすることなく成長資金を得たいSaaS企業と、安定的に生み出されるSaaS企業のMRRをディスカウント価格で購入しリターンを得たい機関投資家をマッチングさせることで手数料を稼ぐ。
Pipeのプラットフォームは、会計、支払いプロセス、バンキングのシステムを統合することで、顧客の重要な数値指標を評価する。その後直ちに事業の業績を評価し、取引限度を設定する。取引限度は小規模なアーリーステージや自己資金企業の5万ドルから、レイトステージや上場企業の1億ドルまでさまざまだが、限度額に上限はない。
2021年第1四半期、数千万ドルがPipeプラットフォームで取引された。2020年6月のサービス開始からその年の終わりまでの間にも「数千万ドル」の取引が同社のマーケットプレイスで行われた。プラットフォームの年間推定取引可能額は10億ドルを超える。
・ソースはこちら。
スポーツカードの売買や保管を可能にする代替資産プラットフォーム 「Alt」
・設立 / 拠点:2020 / サンフランシスコ
・累計調達額:3,100万ドル
・最新ラウンド:Series A(Mar 11, 2021)
・その他の主な投資家:SV Angel、First Round Capital、BoxGroupなど
・概要: Altは、スポーツカードの売買や保管を可能にする代替資産プラットフォームで、代替資産の透明性と流動性を高める。
Altは、GOATのようなカードのマーケットプレイスを提供し、取引を認証して、購入者が数千ドルを投じて購入するカードが偽物でない事を保証している。
物理的なカードを保持することにあまり関心がなく、時間の経過とともにカードが紛失したり破損したりすることを心配するユーザーは、Altに物理的なカードを温度と光が制御された保管庫に保管してもらうことができる(有料)。
コレクターに人気があると期待しているAltの主な機能の1つは、ZestimateのようなAlt Value ratingであり、カードの買い手と売り手は、過去の取引とトレンドの成長指標に基づいて、カードの市場価値がどの程度であるかをより詳しく知ることができる。
Altの手数料は、処理手数料を含めた販売総額のわずか1.5%。
・ソースはこちら。
ビットコインリワードアプリ「Lolli」
・設立 / 拠点:2018 / ニューヨーク
・設立:2018
・累計調達額:1,030万ドル
・最新ラウンド:Pre-Series A(May 24, 2021)
・その他の主な投資家:Bain Capital Ventures、SV Angel、FJ Labsなど
・概要: Lolliは、ユーザーがオンラインショッピングで買い物をすると無料でビットコインを獲得できるリワードアプリ。
Lolliは、ウォレットに送られてくるビットコインの報酬で、買い物客がパートナーの店に行くようにインセンティブを与えるもので、現在、1,000以上の加盟店と25万人のユーザーを誇る。
同社は現在、Kroger、Microsoft、Booking.com、Best Buy、Nikeなどの小売店で、最大30%、平均7%のビットコインバック報酬を提供している。Lolliのユーザーは、これまでに300万ドル以上のビットコインリワードを獲得した。
3Dアバターを使った次世代ソーシャル・プラットフォーム「Itsme」
・拠点:ニューヨーク
・設立:2019
・累計調達額:1,520万ドル
・最新ラウンド:Series A(Apr 14, 2021)
・その他の主な投資家:BoxGroup、Adobe CPOのScott Belsky氏など
・概要: Itsmeは、高度な技術を駆使して忠実に再現されたアバターを作成し、それを介してユーザーがオンライン上で世界中の人々と出会い、交流し、友情を育むことを目的としている。
Itsmeは、ユーザーの関心事やアプリ上での活動パターンに基づいて深くパーソナライズされているため、共通点があり、最も仲良くなりそうな相手とユーザーを結びつけることができる。
このアプリで人気のあるアクティビティは、アバターのビデオチャット、メッセージング、アバターのカスタマイズ。またItsmeでは、ユーザーは服や化粧品、アクセサリーなどのアイテムを作成したり、交換したりすることができる。
Itsmeの人気はここ最近、急上昇しており、TikTokでは、10代の若者たちがItsmeを使って人々と会話する動画を投稿し、#Itsmeappのハッシュタグの動画は約2億8000万回も再生されている。
Itsmeによると、現在400万人の登録ユーザーが、週に250万分をアバターとしてのビデオチャットに費やし、プラットフォームでは1日に500万通のメッセージが送信されており、平均的な利用時間は1日に約30分という。
Itsmeは、数名のスタッフを監査チームに割り当て、問題のあるユーザーやコンテンツを排除している。
またItsmeは広告によるマネタイズを行わず、サブスクリプションサービスを検討している。さらに、さまざまなコスチュームを販売して収益を上げることも検討している。
・ソースはこちら。
サッカーファンのためのソーシャルメディアアプリ「Gloria」
・拠点:サンフランシスコ
・設立:2018
・累計調達額:300万ドル
・最新ラウンド:Seed(Mar 26, 2021)
・その他の主な投資家:Initialized Capital、Verizon Media CEOのGuru Gowrappan氏など
・概要: Gloriaは、サッカー選手と世界で最も人気のあるスポーツのファンのためのソーシャルメディアアプリで、プレイヤーが自分の動画を共有し、発見してもらうためのプラットフォーム。
Gloriaでは、アマチュアからプロまで、プレイヤーが自分のプレイの様子を動画でアップロードすることができる。
新たに設けられたコミュニティセクションでは、「Redditと似たようなところがある」。
現在クローズドベータ版のGloriaは、今年中にソフトローンチを予定しており、2022年のカタールでのワールドカップに合わせて本格的なローンチを目指している。
CEOのVictoire Cogevina氏は、女性主導のスポーツエージェンシーを共同設立し、サッカーにおけるジェンダー平等のための国連大使でもあり、Women in Sports Techの理事も務めている。
・ソースはこちら。
さいごに
読んでいただきありがとうございました。いかがだったでしょうか。
次回Part 2では、残りの11社について紹介していこうと思います。木曜日にアップする予定です。Checkお願いします。
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