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女性向けのお色気番組について

お色気番組とは本来、視聴率が取れないと言われていた深夜帯で¨視聴率を稼ぐための対策¨として計画されたものなんです。昭和の頃、深夜といえば消灯時間となっている一般家庭が多かったのです。そのため、深夜番組はゴールデンタイムなどに比べて視聴者が減少し、「視聴率」が取りにくい時間帯。そのような状況の中で番組を継続させなければいけません。

1980年代までは世の中が男性優位の社会だった影響でテレビでも男性視聴者をターゲットにした「お色気番組」が深夜番組としてたくさん放送されていました。しかし、1980年代半ば以降、給料が手渡しから銀行振込になったり、男女雇用機会均等法などが施行され、女性がそれまでの補助的な立ち位置から男性と同じように活躍の場が与えられて、世の中も女性優位の社会へと変化していきます。

同時にテレビゲームやビデオデッキなどテレビ以外の娯楽がたくさん増え、お色気番組を好んでいた男性層たちは他の娯楽へ流れていくような傾向が強くなっていきました。いわゆる成人男性の¨テレビ離れ¨が進んだ最初の時代ですね。成人男性がテレビを見る時間が少なくなり、男性向けの番組は徐々にウケなくなってしまいました。そこでマスコミは、女性優位の社会になってきたので「女性向けの深夜番組」・「女性向けのお色気番組」を制作するようになったのです。

では、当時どのような番組が放送されていたのでしょうか、代表的な番組をいくつかご紹介したいと思います。

●姫TV

女性出演者のトークシーン

1988年から1993年までテレビ朝日で放送されていたバラエティ番組。お色気要素を含むクイズコーナー¨クイズタイム小学生¨が有名であるが、本来は「男子禁制番組」と銘打ち、女性タレント同士がファッションや恋愛などについて語るガールズトークがメインの女性視聴者(成人女性)をターゲットにした内容であり、その合間にVTRによるミニコーナーを放送するという構成を取っていた。

●ギルガメッシュNIGHT 

女性視聴者を意識したコーナーも多数、放送されていたギルガメ 

1991年から1998年までテレビ東京で放送されていた1990年代を代表する深夜番組の一つ。1980年代半ば以降、女性優位の社会になった影響を受け、「女性による女性のためのエッチな番組」として製作された。当初は、おしゃれなデートスポットや最新の映画紹介などワールドビジネスサテライトのようなごく普通の情報番組であったが、同時期にテレビ朝日で放送されていたお色気も扱う情報番組¨トゥナイト2¨との差別化のために、お色気ありの明るくて楽しいバラエティ路線にシフトした。インターネットが普及していなかった時代に温泉・エステ・混浴・美容・バストアップ・ランジェリー・レズビアン(LGBT)・ストリップ・カラオケといった女性が知りたい情報や流行を取り入れたコーナーがたくさん放送され、人気を博した。

●夜美女

女性司会者・女性出演者のトーク場面 

2003年から2007年までサンテレビをはじめとする独立UHF放送局で放送されていたお色気番組。アダルトビデオの紹介やヌード写真の撮影など女性の体の露出が多い番組内容であるが、女性タレントを司会に据えたり、コーナーの内容を女性向けに設けたりして、女性向け番組として製作された。 

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