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スタバは変われるか



3830億通りのカスタム

 スターバックスには膨大なカスタマイズが存在する。カフェラテだけでも3830億通りのカスタマイズがあるそうだ。それ以外でも商品だけでも中々のラインナップであるが、カスタマイズの許容範囲は凄まじい。
 例えば、ソースやショットの追加やエクストラホット、ミルクの種類の変更など挙げればきりがない。一杯の商品を自分好みにカスタマイズできる点はスターバックスの強みであろう。それが多くの人を惹きつける要因だ。しかし、これは弱みと表裏一体なのである。

長い待ち時間

 これだけカスタムが充実していれば待ち時間が長いのは当然である。商品の根幹は変更しなくても、枝葉を変更すればその分だけ負担が大きくなる。それは即ち、待ち時間の増加に繋がる。
 テクノミックがまとめた調査によれば、スターバックスで注文してから商品を受け取るまで現状、3人に1人は5分を超えているそうだ。また、平均しても3分以上は待つ様だ。また、最近はモバイルオーダーによる注文が増加しよりカスタマイズが容易になった。カスタマイズはスターバックスの業績には追い風だが、来店客にとっては待ち時間の増加につながり逆風である。

 カスタマイズだけが「悪役」ではない。昨今、どこの業界にも共通することだが、単純に従業員が足りない。インフレ下にあって高い時給を提供できなければ、人は集まらない。人手が足りなければ、客を捌けないから待ち時間が当然に増えることになる。

 もし、あなたがスターバックスに行くのを敬遠しているとするなら、その理由は値段やカロリーもさることながら待ち時間の長さも一因かもしれない。

冴えない株価

 年初来、スターバックスの株価は下落している。S&P500の年初来リターンが約16%である一方で、スターバックスは5%近く下落している。これは業績が裏打ちしている。店舗数は拡大しているため売上は順調に拡大している。その一方で、経常利益はコロナ前を上回れていない。先月初め4-6月期の決算を発表したが、売上は市場予想を下回った。これは値上げやコストの伸びの鈍化などがある。

 9月入りスターバックスは事実上の創業者であるハワード・シュルツ氏が取締役を退任すると発表した。コーヒーチェーンのリーディングカンパニーでありお洒落の代表格でもあるスターバックスは苦戦を強いられているが、創業者が去った今、再び成長できるか注目である。

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