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不動産市況

マンション価格

 不動産価格の上昇が止まらない。不動産研究所が公表した2023年3月の首都圏新築マンションの平均価格は1戸あたり1億4,360万円となった。これは統計開始以来、初の数字である。この数字は都心の一部のシンボル的な超高級物件が販売されたため平均価格が引き上げられたものであるが、全体として平均価格が上昇している。また、ケン不動産投資顧問株式会社の調査によれば、2022年10月〜12月の1億円以上の中古マンションの成約件数は前年同月比で27%の伸びを見せた。

 今や共働きは当たり前の時代になっており所謂「パワーカップル」が増えてきたことにより億ションは手の届く世界になりつつある。また、コロナ禍以降の急激な円安により外国人投資家からの需要が顕著になり“安くなった”日本の物件を買う動きが活発になっている。そこに追い討ちをかけるように資材価格や人手不足による人件費の高騰が収まる気配は見えず、依然として新築価格が高い傾向が続く。それに併せて中古物件についても価格の高止まりが予想される。

 以下に国土交通省が公表している「不動産価格指数」を貼り付けておく。安倍政権が誕生し黒田バズーカが撃たれた2013年以降、不動産市場は顕著に右肩上がりをつけている。特にマンション価格の火の吹き方は目を見張る。また、コロナ禍以降、なだらかであった戸建て住宅が右肩上がりに上昇しているのがわかるだろう。

https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/content/001603329.pdf

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