4.7 【DIY】トイレのタイル補修

 子供たちに「しばらく実家に住むことになりました~。5階をリノベ してるので、終わったら遊びに来てね~」と言うと、ほぼ全員が

「まじか」
「5階ってアレだよね。トイレがアレなやつだよね。」
「オレ、絶対に行かない」

などとネガティブな反応しか返ってこなかった。無理もない。彼らは全員帰国子女だが、実家のトイレは和式だ。

ウォシュレット命のカナメは言う。

「オレも昔っから疑問だったんだよね。とりあえず6階のトイレは洋式だったんだけど、オレが住んでいた5階が何故か和式でさ。そういう時代だったんだろうね。トイレを二つ作るなら、一つは和式にしておこうと考えたんじゃないかなぁ。知らんけど。」

とりあえず、カナメがどう言おうとトイレは洋式にする予定だったので、特に問題はなかったのだが、なんと内壁は総タイル貼り。

なんとなく、トイレこそは「サプライズの輸入壁紙空間」にしようと思っていたのだが、壁紙貼れるのか、これ.........

古いモノを生かしホンモノの素材感に萌えるカナメが言う。

「タイルか.......状態も悪くないし、これはこのままでいっか。」

まじか。これ、子供たちが近寄らないフラグじゃね?と思うに思ったが、色々と調べてみたら、タイル素材って意外と高いのよね.........。義父母も衛生面を考えてあえて高い素材を使ったのかなと思うと、安っぽいタイル柄壁紙を貼るよりも良い様な気もしてきた。だが、多少の補修は必要になるっぽい。

ミズキさんは言う。

「うーん。このサイズのタイルは、今はもうないんじゃないかなぁ。要するにもう売ってないと思う。だからどうするかちょっと考えといて。まぁ考えられるのは、大きさが違っても色味の似てるのを持ってきたら、まぁなんとかなるかなぁ。」

私「あああ、もうお手洗いについては特に思い入れもないんで、テキトーに似たようなタイル探しときますね。」

とサラッと会話を交わしただけだったのだが、そんな簡単な話ではなかった。

実を言うと、実家の和式トイレには段差があって、入口から入ると20センチほどの段差の上に和式トイレが設営されていた。

今回、そのトイレを洋式に変えるために、その段差部分(総タイル加工)を盛大にぶっ壊していただいたのだ。これからシニア二人で生きていくには、段差はないに限る。床面をフラットにする必要があったのだ。

が、解体業者さんにぶっ壊して頂いた結果現れた壁は、ゴツゴツのコンクリートの壁で、しかもタイルの厚さよりも、かなり深く穴が開いた状態になっていて、そのままタイルを貼れる状態ではなかった。

とにかく軽天のプロ、マサトシさんが置いていってくださったGLボンドで埋めればいいのかな?その上からタイル貼ればいいのかしら。

とりあえず開いたエリアの面積分のタイルをオーダーせねばならない。ミクロに勘の働く私は、「補修用のタイルとして昔のサイズも売っているところがあるはずだ!」との仮説を立てて検索をしてみたところ、ドンピシャのものが見つかった。ネットでは色味がわからなかったので、トイレのタイルの色と似た、水色とグレーをサンプルとして取り寄せてみたところ、グレーのものがまさに「まったく同じタイル」であった。ミズキさんに見せたところ、

「よく見つけたね!じゃ、枚数分オーダーしといて。あ、解体の時に少し削れちゃったのもあるので、ちょっと余分に買っといてね。」

とのことだったので、何度も枚数をカウントして、それに補修用をプラスして、100枚ほどと、タイルを貼る時に使うボンドと目地材も一緒に注文をかけた。
タイルはほどなく到着した。100枚のタイルは、かなり重い。

大工作業で黙々と丁寧な仕事をしてくださっていたイチローさんの次男さんが、とりあえず派手な凹凸をフラットには削っておいてくださっていたので、そこにタイルを貼るだけでいい、と無邪気に思っていたが、やはり壁の深さはタイルだけでは埋められない。

カナメと次男のレンが 木を当ててコンクリートに釘を打ち込んだりと、かなりハード系の補修を施してくれたので、その木の上になら、なんとかタイルを貼れるかなと思ったのだが、しかし。

元々あったタイルの端もガタガタに割れていて、それらも全部目地からキレイにはがして(割って)貼りなおさないとなんともならない。その作業の途中で別のタイルを傷つけかねない。

難易度高すぎる......。

実はタイル貼りをミズキさんに相談したことがあった。プロに任せたらいくらくらいかかりますか?と聞いたのだが、

「高いよ。というより、みんなやりたがらないんだよね。タイルの補修はめんどいから。まぁがんばってみて。タイルのカットはイチローさんに頼めるので、そこは自分でやらなくてもいいよ。カットは道具持ってないと。」

とツレナイのか優しいのか、わからない反応。いやいつも優しいけどさ。

「あ、カナメがカッター(サンダー)買ったので、できると思います。タイルをカットできる替刃も買ってあるって言ってるんで、たぶん大丈夫です。」

ミズキさん曰く、「それはやってもらった方がいいから。イチローさんには言ってあるからね」だそうで。危ないのかな......?

とは言え。私の性格ご存知でしょーっ!!

ということで、全部貼っちゃいましたー。自分で。というか、実際はカットする必要がなかったのだ。床の位置よりも下に来る部分までタイルを貼り込んでいって、床を乗せれば壁面の隙間は埋まる。

カナメとレンが本当に神経使って深い穴の部分に、板をうまい具合に埋め込んでくれたおかげで、平坦な壁ができて、そこにボンドでタイルを貼り込んで行った。

でもね。

じぇんじぇんキレイじゃなかった........orz

元々割れ目が入っているタイルの補修ができていなかったので、なんとか目地材で隠せる(便器の高さよりも下の位置にあったので、視線は行かないかなと)と思ったのだが、他エリアをキラキラにリノベして、一番雰囲気を変えたかったトイレで、昔の和式トイレ時代の面影がめっちゃ残ってたのよ。

タイル、意外と高かったのよね......。

高いのに、これかよ........。泣きたい......。

もう、すべて無かったことにしてしまいたい位、全くもってイケてない。毎日この空間に何度となく足を運ぶことが決定している。だってトイレだもん!

どうしようどうしようと思いながら、思いついたのは、「この上に壁紙を貼って、すべて隠せないか?」ということ。そしてカナメも全く同じことを考えていたらしい。

珍しく意見が合ったわい。

困ったときの「壁紙屋本舗」さん。さすがだ。私が欲しいページがある!タイル貼りの壁に壁紙を貼る方法があったーっ!!

早速、「シールパテ」をオーダーし、到着した日にすぐレンがすべての壁にキレイにシールパテを施して、サンディングをして、と本当にキレイに壁を補修してくれた。

持つべきものは、素直に動く息子だわねーっ。ぼーっとしている間にすべて終わっていて、死ぬほどびっくりしたわw

とにかく、色々と試行錯誤をして、最後に大きな失敗をやらかしたけれども、そのおかげでタイルに対する未練が断ち切れたよ。

ほら、タイル模様やレンガ模様の壁紙ってあるやん。そういうのは、どんなに頑張ってもホンモノを超えることはないし、タイルそのものを貼ればホンモノの輝きが ......と思ったりもしたが、本音で言えば、お手洗いエリアをタイルにしたい欲求はなかったのだ。でも昔のものを活かすのもいいかなとか、購入したタイルがドンピシャとハマるところを見てみたいと思ったのも事実。でもやってみて分かったこともある。

私はこれから、タイルを使うことはないな、ということ。

明日からは、内装のメインイベントである「壁紙貼り」である。

やる気満々だもんね!


 


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?