【ガーデニング】屋上テラス、虫の被害と蝶の卵の思ひ出
写真を撮り忘れたのだが、先月、ライムさんの緑の葉に、複数の小さな小さな黄色い卵を見つけちゃったのだ!
8つくらいは見つけたかもしれない。とにかくたくさんあって気の毒だとは思いつつも、一つずつ丁寧にぶっ潰した。これを放置すると大変なことになると知っているからだ。
サンチュさんに来たアブラムシくんは、なんとか落ち着いた。
ニームのおかげだとは思っているのだが、大雨が数日間降ったことがあって、それで全員流されちゃった気がしないでもない(汗)。まぁその後も新たに来る子達を阻止すべく、熱心にニームオイルスプレーとニームケーキのパラパラ撒きを定期的にやっていたので、それも良かったはず。
サンチュさんにうつつを抜かしている間に、バジルさん、エゴマさんに別の虫の被害が!!!
やられたわ...........orz
葉をあちこち見てみると、黒い点々(たぶん卵)と小さな芋虫を見つけた。被害は局所的だったので手動で駆逐したが安心はできない。とりあえずホースの水をシャワー設定にして、念入りに葉を裏側まで洗い流し、虫食いになった葉をカット。
その上でさらに予防のためニームスプレーを施した。
ちなみにこの虫、たぶんベニフキノメイガというヤツらしい。
この虫食い葉を眺めているうちに、思い出したことが。
香港に住んでいた頃のことなのだが、旧正月前にビクトリアパークの花市場で鈴なりに実ったキンカンの植木を購入した。このキンカンは、多くの実をつけるために色々な薬剤が使われているので食用には向かないが、いかにも縁起良さそうで、観賞用植物として、うちの家族達を大いに楽しませてくれた。
実が落ちた後は、室内に置いておくほどの鑑賞的価値はなく、かといって縁起モノでもあった鉢を無碍に捨てることもできず、とりあえず小さなベランダに置いて水やりだけは欠かさずにいた。
当時はアパートの12階に住んでいた。私が仕事をしている場所からはベランダが見えたので、そこからぼんやりと外を眺めていた時に、アゲハチョウがヒラヒラとキンカンの木の周辺を飛んでいるのに気づいた。
アゲハチョウが12階までやってきたことにいたく感激した私だが、その後の展開に驚いた。
アゲハチョウはそこで卵を生んでいたらしく、ほどなくして、その葉の上に幼虫を数匹見つけた。
こんな香港の街中のアパートで自然を見つけたことに驚き、特に子供たちは大喜びだった。
青虫くん達は食欲旺盛で、見ているこちらが元気になるほどにモグモグとキンカンの葉を食べ続けて、スクスクと育っているように見えた。
子供たちにとっては、我が家のペットのように可愛く見えたことだろう。
が。
彼らの食欲は私たちの想像を超えていて、みるみるうちに葉の枚数が減っていった。このままでは彼らのご飯がなくなると気づいた時に、次男のレンが泣き出してしまった。
「ごはんがないと、青虫が死んじゃう!!」
そう気づいたのだ。子供たちは一大事だとばかりに色々な野菜をあげてはみたが、そのどれもが気に入らなかったようであった。
彼らは、キンカンの葉が大好きなのだ。
仕方があるまい。キンカンの木を買ってきてあげよう。
そこからの旅は、かなり困難を極めた。どこに行ってもキンカンの植木など一鉢もない。後でわかったことは、キンカンの木は、常にどこかの園芸店にあるようなものではなく、完全に季節(イベント)モノだということだ。
香港に来ればいつでも月餅が食べられると思っていたら、そうではないことに驚く人も多いようだが、このキンカンも同じ。
その時期しか市場に出回らないモノなのである。
キンカンをその時期に流通させようとしたら、どこかの農場でコンスタントに育てているはずだと思ったのだが、とにかく買うことができなかった。
そして、彼らは食べるものがなくなり、彼らの生涯をそこで終えた。
気の毒すぎる。
が。
そんな私が、彼らの親戚さんを、卵の段階で躊躇なく潰せる日が来るなんて。
人間は、意思と主観で生きている。すべての真実は、自分から見える世界に過ぎない。絶対的善も悪もなく、人間とは常にダブルスタンダードなものなのね(汗)。
ということで、少なくとも今年一年は、野菜やハーブを育てている側のポジションでやっていくわ。来年はどうなるか分からないけど。