これを見ずにeSportsを語るな

 2019年に公開された、DOTA2というオンラインゲームのチーム(Red Bull OG)についてのドキュメンタリーが、とにかく素晴らしいのである。

公開直後に視聴して、手が震えるほど感動して、現在までにフルで5回ほど見てしまった。

今日、久しぶりに見てみたら、完璧な日本語字幕がついていたので、ちょっとシェア。

 まず、チームはこちら。

ご覧頂きたいのは、この動画。

固い友情と信頼で結ばれた二人が作ったeSportsチームが、紆余曲折を経て世界大会に進出するも、なかなか勝てず。チームは最低最悪の状況に陥れられるが、そこからが見もののドキュメンタリーである。

DOTA 2そのもの、いやいやeSportsがどういうものか分からない方でも、十分に楽しめる内容になっている。80分の大作であるが、前半は、後半を見せるためのバックグラウンドストーリーになっているのだが、逆に前半を見ることで、eSportsの世界がどういうものかが大体分かってくる。そしてそこに巨額の資本が投入されている現状にも理解が及ぶと思う。

これを知る者はこれを好む者に如かず、これを好む者はこれを楽しむ者に如かず

なーんて格言が脳裏によぎるラストである。ぐっと来るよ。

ところで、このコロナ禍で、オンラインで対戦できるeSportsの世界は、さぞかしウハウハだったろうと思うかもしれないが、否。確かにアマチュア達がプレイする限りは問題ないのだが、競技プロが対戦する場合は、物理的に同じ場所に集う必要がある。デジタルな世界でも、物理的距離があればあるほど、コンマゼロ秒以下であっても遅延が発生し、それは競技において致命的でもある。だからイベントの興行収入は見込めない状況というのは、他業種となんら変わりがない。

そんな中で、昨年11月にLOL(League of Legends)世界大会の決勝戦が開催されたのは、中国の上海であった。私は、リアルタイムのTwitch配信で視聴していた。子供たちは単なるeSportsの大会として見ていた様だが、私は、「この時期に開催にこぎつけた中国のコロナ対策の成功を、世界中に印象付けるのに成功したな」と思いつつ見ていた。

さてさて。

プロのゲーマーの世界は厳しい。そこで勝ち続ける人は、幸運に恵まれただけの人、では決してないことがよくわかる本がある。

私は、2015年にこの本を読んで、あの若さでこんな思考を持っているのか、と心の底から驚いた。苦しむことが解だと信じて、闇雲な努力をすることには意味がない。常に考えて正しい努力をしなければ、あの域には到達しない。誰にでも真似できるものではないけれど、一読の価値ありよ。

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