【シニアdeゲーム】「ゼルダの伝説」がのっけから無理ゲー

 任天堂ストアで、何度も何度もトライして、やっとSwitch本体の抽選に当たったのは昨夏。「あつまれどうぶつの森(略してあつ森)」エディションだったため、あつ森はプリインストールされていた。

 先に抽選に当たって自宅に鎮座してあったリングフィットアドベンチャーをインストールし、嬉々としてプレイしていたのだが、なぜかカナメが興味津々。

カナメ「オレ、シューティングゲームとかやりたいんだよなー。なんか面白そうやん。」

 などと言うので、ゲーマーの子供たちにオススメシューティングゲームを聞いてみた。ビデオ通話の中で「FPS(First-person shooter)」「TPS(Third-person shooter)」などという単語が飛び交っていたが、カナメはお構いなしで会話を一方的に続ける。

カナメ「以前家にあった、ボウガン(Wii)みたいなのでええんやけど。ほら、あれやったら撃ってる感じするやん。ガンないの?ガン。」

 言いたいことは分かる。ゲーセンにあるようなヤツだよね。それが家でできたらいいよね。4Kスクリーンもあるからね。サウンドは5.1chだし。臨場感ありありだよね。それを家でやりたいんだよね。っていうか、それくらいしかできないよね、キミ。あのコントローラーの細かい捌きは無理だよね、キミ。

 と脳内がうるさかったけど、口には出さず。人並みにダンナの地雷を回避する方法くらい心得ている。

セリ「パパさん、言いたいことは分かるけど、今のところボウガンはないよ。ってか、いきなりは無理無理。パパさんには無理だって。まずゼルダとかやっとけばいいと思うんだけど。とりあえず。」

おおおおおおお、長女セリちゃん、無敵感出てる!!
パパは娘の言うことに弱いのはわかるのだが、そんなストレートにディスっていいのか。いいのか。こわい、ママ。こわい。

カナメ「DOOMどう?DOOM。なんか撃つやつっぽいけど。」

パパさん、人の話聞かない人やったね。全く動じてない。聞いてないから。

バク「あああ、DOOMねぇ。オレは遊んだことあるよ。面白いけど、どうかな。まぁ慣れれば大丈夫かな。」

どうでもいいのだが帰国子女の我がキッズ、ゲームをプレイすると言わずに「遊ぶ」と言う。間違っていない気もするし、間違ってる気もする。指摘していいのか分からない。伝わってるから良いような気もする........悶々.....

さて、カナメくん。話も聞き終わらずに課金してダウンロードしてた........orz

そういうのは相談とは言わない。事後報告と言ふ。

趣味はゴルフだった彼にすれば、そのゲームの価格なんて、クソみたいなもんなのかな。私からすると高いと思うのだが。だって絶対にプレイできないってわかってるもん!私!!!

18禁やん...........orz

 ダウンロードにかなり時間がかかった様だが、とりあえずゲームを起動した。大画面にDOOMのエグい映像が映し出されて、それだけでもうアウトな気分の私。

カナメ「え、これ何やったらいいの?オレ、どこにいるの?どれ撃ったらいいの?ってか撃つやつどれ。ボタンどれどれ。」

と大騒ぎのカナメ。とりあえずビデオ通話の向こうの子供達がネット検索してくれたみたいで、どのボタンを押すとどうなるということを大声で説明してくれる。

画面のエグさと大音響で、子供たちの声がかき消される。

カナメ「な............なんか、これ.........酔わない?酔うよね。ちょっと気持ち悪くなってきた。面白そうなんだけど、気持ちわるい。あかん。頭痛い....」

と言って離脱。

え、VRゴーグルで酔うのは分かるけど、そんなフラットな画面で酔うの?

 それ以来、カナメはSwitchに触っていない

 前置きが長すぎたが、ここからがゼルダの話だ。

 それから数ヶ月が過ぎた先日、バクが他の兄弟とモンスターハンターの試用版でプレイしていたのを横で見ていたのだが、他のメンツと一緒になって敵(モンスター)を倒すという設定に、ちょっと心惹かれてしまった。みんなと協力しつつ敵を倒すって良くない?

私「モンハンやってみようかな?一人で敵と戦うとか、他のプレイヤーと一対一で戦うとかじゃなくて、みんなと協力しながら戦うって言うコンセプトがええやん。楽しそうやん。」

バク「うーん。確かにそうなんだけど、モンハンは、見てるよりも意外と(操作が)難しいんだよね。ママさんなら、まずゼルダやってみればいいんじゃないかな。パパさんにもいいと思うし。」

と勧められたので、ゼルダをダウンロード購入することにした。そういえば、うちの子供たちはSwitch購入と同時にゼルダをやり始めていたので、私の中に「Switchとゼルダは基本中の基本」という刷り込みが出来上がっていた。ゼルダくらいできないとね。Switch買った意味ないよね。

ということで、カタログチケットを購入して、その一本目にゼルダを選んだ。

パッケージ版はこちら。

 とりあえずカナメがプレイできるように、まず私が操作を覚えて教えてあげなければ、という思いと、子供たちがプレイしている時に聞こえたサウンドと画面が、めちゃくちゃ美しかったので、それを体感してみたいという2つの思いが錯綜する。いかなることがあろうとも、ある一定(自分でサクサクと操作できる)のレベルまで到達する気満々で起動してみた。

 ビデオ通話の向こうには、在宅仕事している長女のセリ。いいのかな。仕事の邪魔になりそうだけど。私の隣には、帰省してきている末っ子のバク。この二人のサポーターの声援を背後に受けて、果敢にリンクくんとしてフィールドに立った。

 と・こ・ろ・が

 のっけから子供たちのアドバイスが多すぎる。色々と一気に教えてくれようとするのだが、こちとら脳内のキャパが全盛期の30%くらいしかない(個人の感想です)。若い時は、常時マルチタスクが平気だったはずなのにねぇ。

 前に進む、ジャンプする、この二つのボタン操作だけで脳キャパ終了、である。他にも色々と子供から情報は浴びせられたが、何のためにそのボタンがあるのか、任天堂はなぜこんなにも大量のアイテムを作ろうと思ったのか責任者出てこいモードである。使うボタンは2個までのシニアモード作ってくれよ。いや、それならゲームは成り立たないか。3個くらいなら頑張って覚えるか......脳内で色々な想いがグルグル。

 フィールドを風きってタッタッタッと走る私(リンクくん)は、身軽で華麗な動きを繰り広げていた。子供たちに言われるままにポイントポイントで操作をクリアし、その度に画面が切り替わり、壮大な音楽が流れる。

すっかり中に入り込んでしまっていたよ..........

 が。

 私の視界に、気持ち悪い赤いカイブツが入り込んだ。そしてその赤いカイブツ(赤ボコブリンというらしい)がこちらを向いて

」「

 というマークを出す。

 ギャー!!!これって見つかったってこと???

 こっち向かってくるよー!!

私は全身をリアルに硬直させて、敵に背中を見せて一目散に逃げ切った。

バク「ママさん、あれ倒さないと。」

セリ「+押して、+。とりあえず画面止まるから。ゲームには色々なタイプがあって、装備を変えたりする間にもゲームが進むものと止まるものがあるんだけど、ゼルダは止まる方ね。だから意外とシニアさんでも大丈夫ってとこあるのよ。ママさん、いつもタイムアタックは無理って言ってるけど、これは進行を止められる。つまりやばいと思ったらとりあえず+ボタン押せばいいよ。」

私「それ、解除したら、またリアルが始まるんだよね?ヤツが追いかけてきてるんだよね?」

違うだろ、私。始まるのはリアルじゃなくて、ゲーム。ゲーム。赤ボコくんは、ここにはいない。

とりあえずかなり遠くまで走り切って、作戦を練ることにした。

私「ヤツに遭遇せずにゴールする方法はあるのか。あるなら教えろ。」

バク「ママさん、あんなの一番弱いヤツだよ。もっとすごいやつ出てくるんだから。大丈夫だって。倒せるって。」

私「もっとすごいヤツって、いわゆるラスボス?あれよりつおいやつ?」

セリ「まぁ、ゲームの遊び方って色々あって、アイテム拾って料理作って迂回してみたいな方法もあるけど。」

私「それなら、どうぶつの森やっとけって話だよね(汗)」

セリ「まぁ、倒してみよう。意外と難しくないから。そうやっているうちに自分の方もスキルが上がって意外と倒せるようになるもんよ。教えてあげるからね。」

セリちゃん優しいね。こんなBBAに色々と教えてくれてありがとう。ママがむばる。

とは言え。冗談抜きに涙目になっていた私。本気で怖い。あいつ複数でやってくる。

私「飛び道具が必要。あんな怖いヤツを近接戦でやっつけるとか無理ゲー。拳銃落ちてない?拳銃。それあったらいけると思う。」

オノで倒せるのか?私。オノで。

バク「ママさん、とりあえずオノでもいいからやってみて。意外と弱いから。もしやられたとしてもゲームだから。」

私「死ぬの?」

バク「死ぬけど、死なない。ゲームだから、ちょっと戻されるけど。」

私「また、スタートラインから?あつ森でハチに2回刺されると家の前に戻される的なヤツ?」

セリ「まぁぶっちゃけ少し前にセーブされた所に戻されるだけだから。大丈夫大丈夫。」

そうね。リモートワークの手を止めて声援を送ってくれているセリに、時間取らせちゃいけないわね。がんばらないとね。

心を強くして、オノを手にした状態でヤツに近づいていく。個人的にはめちゃくちゃ気持ち悪いビジュアルに見えるのだが、背後の子供たちには「かわいい♡」と感じるレベルらしい。じぇったいに可愛くないしっ!!!!!

とりあえずヤツに近づきオノを振り回してメッタ刺ししたつもりだが、ヤツは死なない(汗)。怖いけど私の方は死んでも死なないらしいから、背水の陣で挑む。

人間死ぬ気でやったら何でもできるもんやな(違)。

とりあえず(脳内では果敢に)戦い、ヤツを二人倒したところで、パッション喪失してしまった(=叫びすぎて疲れた)ので、逃げて岩場の影で休憩を取ることにした。とりあえずやっつけたよ、ヤツを。

セリ「大体ね、敵を倒すと、その周辺に何かアイテムが落ちてたりするから、それを取りに行くといいよ。食べものや武器もあったりするし。」

そう言うのって、横に誰かいて教えてくれないと、なかなか気付けなくない?

 とりあえず私には後方にサポーターが二人いるので、その通りに色々とアイテムをゲットする。これなら延々とできる。マジであつ森やっとけって思う。こんな戦いでエネルギーを消耗してシニアが自身の寿命を縮めることが果たして良いことなのか何なのか.........。

 さて。

 そんなこんなで色々とやってみたのだが、シニアにとってのトラップはこんなもんじゃなかった。

 カメラ操作に、なかなか慣れないのだ!!!

 あまりにも私がモタモタしているので、横にいたバクがカメラ操作の設定を変えてくれた。言えばマウスのスクロールの方向設定を逆にしたみたいなことである。マウスのスクロールを上に回したときに、画面が上に行くのか、下に行くのか、Windows式でやるのか、Mac式でやるのか、その設定を変えるかの様にサクッと変更してくれた。そのお陰でちょっと操作が直感的にできるようになったのだが、とにかく難しい。

 3Dの画面の中で探検をしていると、その瞬間瞬間で見たい場所が変わるので、それを自由自在にカーソル操作して適切に画面を切り替えないといけないのだが、そこになかなか慣れない。

 始まりの塔という場所に到達した時に、子供達の声援を受けて色々と操作していたのだが、ジャンプした場所が悪くて、墜落してしまった。

GAME OVER........

は?

え、死んだの?私。

あの恐ろしい赤ボコくんを倒した私が、ちょっと足を滑らせただけで、何事?

その後、始まりの塔で、私は10回ほど絶命した(汗)。リアルの寿命も相当縮んだわ。シニアやっちゃいけないゲームじゃね?これ。

とりあえず、現時点では、私にとってのゼルダは、無理ゲー認定されちゃったのだが、またパッションが蘇ってくることがあれば、続きをやってみたい。いつか分からないけど。

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